一覧ページ

【第二章】銀河の列車に乗って

第2話 - #2 カムパネルラは言った

196

2021年12月23日

#新たな物語

#ワイテルズ

ミッドナイト@

Broooock

はろはろ〜

星花癒夢

あ、えっと、

星花癒夢

ぶるーく、さん？

Broooock

はーいﾆｺｯ

星花癒夢

(Nakamuさんと全然違う…すごく呑気な雰囲気だ……)

Broooock

君は…

Broooock

…君は、癒夢ちゃんって言うんだね

星花癒夢

え？あ、はい…

Broooockさんの声色が変わった？

Broooock

柑無ちゃんから、何か聞いてる？

お医者さんなのに、"ちゃん"付け？

星花癒夢

柑無先生…ですか？

星花癒夢

(なんで"柑無ちゃん"って言ったんだろ…)

星花癒夢

何かって…？

Broooock

…いいや、

Broooock

やっぱり何でもな〜い‪w

星花癒夢

え……

Broooock

それより、

Broooock

お話の続き、しようよ〜

星花癒夢

わ、わかりました！

Broooock

癒夢ちゃんは、銀河鉄道の夜って知ってる？

星花癒夢

ストーリーまでは知らないです…

Broooock

主人公の名前は？

星花癒夢

ジョバンニ…ですね

星花癒夢

あと、その友人はカムパネルラ

Broooock

そうね〜

Broooock

ジョバンニは、家庭が貧しい事から、クラスでいじられてたんだけど

Broooock

カムパネルラは裕福で、

Broooock

でも一緒にからかってた訳じゃなかった

Broooock

心配して、見守るしか出来なかったんだ

Broooock

そして、夜…

Broooock

星を見上げてたジョバンニが眩しい光に包まれて、

Broooock

辺りを見渡すと、

Broooock

カムパネルラと銀河ステーションに居た…

Broooock

2人は、銀河鉄道に乗って、

Broooock

色んな考え方や生き方をする人々に出会う旅に出掛けるんだ

Broooock

度の終わりに、ジョバンニとカムパネルラはある約束を交わす

星花癒夢

約束…？

Broooock

そう、約束

Broooock

その約束はね、

Broooock

"本当の幸せ"を見つける為に一緒に歩んでいこうっていう約束だったんだ

星花癒夢

それは…素敵ですね

Broooock

でしょ？‪w

Broooock

…でも、

Broooock

カムパネルラはある言葉を残して姿を消すんだ

星花癒夢

ある…言葉？

Broooock

うん、

Broooock

……あ、

Broooock

そろそろ次の星だね

Broooock

僕、もう行かなきゃ

私はゾッとした。見ると、 Nakamuさんは普通に降車したのに、 Broooockさんは…… 徐々に体が透けていっている。

星花癒夢

え？

星花癒夢

ちょ、ちょっと！

星花癒夢

ぶるーくさん、カムパネルラの残した言葉って、何だったんですか！？

星花癒夢

なんで消えてるんですか！？

星花癒夢

だ、大丈夫なんですか！？

Broooock

は、はは…

Broooock

まだ旅は始まったばかりなのに、

Broooock

そんなに叫ばれたらわけないなぁ〜

星花癒夢

え、な、何の事！？

すると、今までにこやかだった彼の表情が、急に感情を無くす。

Broooock

…………

Broooock

…僕のお母さんは、僕を許してくれるだろうか？

Broooock

分からないけれど、誰だって本当にいい事をしたら幸せな筈なんだ。

Broooock

だから、きっと…

Broooock

僕のお母さんは僕を許してくれると思う。

ぽつりと呟いたBroooockさんは、完全に存在を消してしまった。

星花癒夢

ぶるーく…さん？

星花癒夢

ぶるーくさん！！

星花癒夢

なんで消えちゃったんですか！？

星花癒夢

ぶるーくさん……

癒夢ちゃん、銀河鉄道の夜って知ってる？

星花癒夢

…えっ？

泣かなくていいんだよ。

星花癒夢

(な、なんで女の人が喋ってるの？なんで誰も居ないのに、声が聞こえるの？)

落ち着いて、深呼吸してごらん。癒夢ちゃんの敵は私が許さないから。

星花癒夢

(それに…会ったこと、)

星花癒夢

(あるような…？)

星花癒夢

思い出せないなぁ。

星花癒夢

あ、もう列車が止まってる

星花癒夢

次は…誰なんだろう？

シャークん

…よう

星花癒夢

きゃああっ！？

そこにぬっと現れたのは、ギザ歯で目が鋭い…… 例えるなら、そう…サメのような小柄な男だった。

シャークん

…お前、

シャークん

初対面で第一声が"きゃー"はねぇだろ

星花癒夢

だ、だだだって、

星花癒夢

ギザ歯だし、目が怖いし！

シャークん

あ、これか？

シャークん

そういうキャラなんだから仕方ねぇだろっ(半ギレ

星花癒夢

ひぃっ！！

シャークん

ったく、お淑やかなお嬢様みてぇな風体だけどよ…

シャークん

中身は泣き虫の嬢ちゃんじゃねぇか

星花癒夢

ううっ…泣

星花癒夢

だって、さっきからおかしな事ばっかり…！

シャークん

まぁな…‪w

星花癒夢

Broooockさんが透けて消えたのも意味わかんないですし！

シャークん

あ〜、そういう"演出"だよ

星花癒夢

えんしゅつ……？

シャークん

そう

シャークん

別にアイツの身に何かが起こった訳じゃねぇから

シャークん

心配すんな

星花癒夢

…

シャークん

ぶるーくが消えた後、何か思い出したか？

星花癒夢

いえ…でも、声が

シャークん

声？

星花癒夢

はい、声が聞こえるんです

シャークん

それは、どんな声だ？

星花癒夢

分かりません…

星花癒夢

女の人の声だとしか…

シャークん

それだよ！！！！

星花癒夢

きゃぁぁぁあ！？

シャークん

‪w‪w‪w‪w‪w

星花癒夢

んもうっ！

星花癒夢

なんで大声出すんですか！

シャークん

びっくりさせようと思って‪w

星花癒夢

まだ名前も聞いてないですよっ泣

シャークん

シャークんだ！✨

シャークん

よろしくなｯ✨

星花癒夢

…よろしくお願いします

シャークん

俺が、話すのは──

シャークん

…

シャークん

お前の本質のことだ

星花癒夢

本質？

シャークん

そうだ

シャークん

さっきから、お前は悲鳴ばかり上げてるな

星花癒夢

え、急に何ですか…

シャークん

お前はどんな性格だ？

星花癒夢

だ、だから私は記憶が

シャークん

予想だよ、予想

シャークん

ビビりやすいから、

シャークん

お前は過去、怖がりで泣き虫だった

星花癒夢

そうなんですか？

シャークん

しらねーよ

星花癒夢

え？

シャークん

ただ、

シャークん

お前はなぜか銀河鉄道の話を知っていた…よな？

星花癒夢

え、ええ、はい

シャークん

記憶が無いのに大まかな内容を知っていた

シャークん

となると、

シャークん

…お前は星が好きだった

星花癒夢

…！

シャークん

星、と言っても

シャークん

ギリシャ神話にまつわる星座

シャークん

天体観測

シャークん

そして銀河の話

シャークん

色んな星があるよな？

シャークん

お前は、

シャークん

ある人物から星について習ってたんだ

星花癒夢

…そんな、気がしてきました

シャークん

思い出せ

シャークん

お前と星の話をしてたのは

星花癒夢

…柑無、先生

シャークん

…

シャークん

…正解だ

星花癒夢

え？でもなんで、

星花癒夢

柑無先生は医者で、

星花癒夢

ほぼ初対面なんですけど…

シャークん

だから、記憶を失う前の話だよ

シャークん

お前は確かに、

シャークん

柑無と話をしていたんだ

星花癒夢

(また…柑無先生を呼び捨てにしてる……？)

星花癒夢

(さっき、Broooockさんは"ちゃん"付けで呼んでたし、)

星花癒夢

(会ったことあるのかな？)

シャークん

と、ここまで話したが

シャークん

あとは次の奴に任せよう

シャークん

もう次の星に着く

星花癒夢

は、はい

シャークん

じゃあな

そう言うと、彼は窓を乗り越えて、ひょい、と彼方に行ってしまった。

星花癒夢

あ……

癒夢ちゃんは星が大好きなんだね

星花癒夢

え？

小学校を卒業したら私が居なくても星の研究、続けてね？

星花癒夢

柑無先生……？

星花癒夢

聞こえた…

星花癒夢

確かに、柑無先生の声だ。

星花癒夢

でも、目を瞑ると何か違和感がある

星花癒夢

…

私の記憶の中で私に笑いかける先生は …白衣姿ではなく、スーツ姿だった。

星花癒夢

え、……？

星花癒夢

…医者なのに、

星花癒夢

なんで……？

これ以上思い出そうとすると、頭が痛くなりそうだった。

一旦、考えるのはやめた。

その時、列車の扉が開いて、

きんとき

うい〜っす☆

…陽キャみたいなジャージ姿の青年が乗車してきた。

……To be continued

【第二章】銀河の列車に乗って

作品ページ

次の話を読む

この作品はいかがでしたか？

196

13件

シャーーーくーーーんー！！（まさかの飛び降りに理解不能している人）

きゃー！(?)柑無…やはり黒幕はぽまえか…(?)

ミッドナイト@

プロフィール

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

【第二章】銀河の列車に乗って

第2話 - #2 カムパネルラは言った

作者の他の作品すべて見る

#新たな物語の新着小説
一覧

関連するタグ

【第二章】銀河の列車に乗って

第2話 - #2 カムパネルラは言った

作者の他の作品すべて見る

#新たな物語の新着小説一覧

関連するタグ

#新たな物語の新着小説
一覧