この話は、"彼女達"が英雄になる前から始まる。
ある者は、失った栄華をもう一度手に入れる為にこの星へ訪れた。
もう一人は、罪も無く傷つけられた末に空から落とされた。
幸運にも、その二人はユニバースターと言う星に辿り着いた。 だが、英雄でもない彼らは永遠に続く夜の街へ流れ着く。
誰も訪れぬ路地裏の開けた所に、始まりとなるゴミ山はあった。
ギャスピオン
ギャスピオン
一人のサラリーマンが、ゴミ山の中に手を突っ込んで何かを探る。
ギャスピオン
ギャスピオン
ギャスピオン
その手を引っ張れば、人間…?であろう者が出て来た。
バドルス
ギャスピオン
バドルス
明らかに人…だが、顔がおかしい。
風貌から執事である事は察せるが、右半分の顔が爛れていた。 どうやら、彼は執事ロボットの様だ。
ギャスピオン
バドルス
バドルス
ギャスピオン
ギャスピオン
バドルス
ギャスピオン
ギャスピオン
ギャスピオン
バドルス
一つ、バドルスと言う執事ロボットは何かを思い出した。
痛々しい、あの日の光景が。
ギャスピオン
バドルス
ギャスピオン
バドルスと言う執事ロボットは、恐る恐る口を開けて話を始めた。
─あの日、私は気がつけばここに居た。─
"私を捨てた屑"
バドルス
─私は、次々と襲いかかる無理難題に答えるしかなかった─
─いつしか、私は本当にこれで良いのかと思い始めた。─
─人はこれを、感情と呼ぶらしい。でも…─
"私を捨てた屑"
頑張った筈なのに、私は叱られるだけだった。
バドルス
"私を捨てた屑"
私は、見せしめに危険な薬を顔にかけられました。
右半分の顔は爛れ、人の顔を保つ皮が剥がれて剥き出しに…
バドルス
"私を捨てた屑"
"私を捨てた屑"
心無い言葉が突き刺さり、私は酷く胸を痛めました。
そのまま、私は外へ突き出されて…
落ち行く中で意識がシャットダウンし、後は分からずじまいです。
ギャスピオン
バドルス
バドルス
ギャスピオン
ギャスピオン
バドルス
この瞬間、バドルスは心の中で誓った。
自分を犠牲にしてでも、お坊ちゃんを…絶対に守らなければ。 もう、捨てられる訳には行かないように…
忠誠の証に、バドルスは跪いてギャスピオンの指先へと口づけた。
これが、二人の始まりであった。
今日はここでおしまい。次の朝が来るまで、今はおやすみ。
コメント
3件
過去を見たらまじでバドルス可哀想だな...みたら突き刺さる言葉で泣きそうになった