ぼくの、せい、だから。

全部、僕が悪いから。

僕のせいで、あんな家族になったんだ。

嫌われて、当然か。

幼稚園の頃

同い年の子に言われたことが悲しくて

今思えば幼稚園児なんて 思ったことを口にしちゃうから しょうがないこと。

でも当時の僕にとってその発言で どれだけ傷ついたことか。

僕の様子がおかしいことに すぐ気づいて 声をかけてくれるお兄ちゃん達。

そこからが 本当の地獄だった。

小さい頃から 口下手で上手く言葉に表せなくて

自分の思ったことも 「何か言われる」 と思って口にできず

なーくんは何も言わない僕に 優しく接してくれていた

それでも変わらない僕に お兄ちゃん達は厳しくなっていった

僕をいじりの対象にしていた子達は 自分達の悪事を全部 僕に擦り付けてきた。

そうして「普通の幸せ」だった 僕達兄弟の歯車は 嚙み合わなくなっていった

「普通の幸せ」を崩したのは 僕だった。

気が付いた時にはあの男はいなくて

警察に口を聞けば きっとこの子の命はないと思った

でももう、死ぬ覚悟だってある。 死に値するくらい 自分が最低な奴だって やっと気づいた。

もうどんなことが起きても、 死んでも。 この子を守るための覚悟が 僕にはあった。

声も満足に出せない。電話じゃダメだ

震える手でメッセージ画面を開く

口下手で不器用な僕の 最後の我儘を聞いてください

ころ兄ぃ、