青
青
青
2月中旬
まだ寒い朝
桃
青
我ながらお得意の煽り
はぁぁ?なんて言っていつもの反論体制
桃
青
ひとつ年上の彼
近所同士で幼い頃からの仲
桃
青
いつもの教室に逃げ込んだ
桃
なんて彼の捨て台詞が聞こえる
馬鹿らしいけど これが日常
青
教室に逃げ込んで真っ先に
すぐそこにある自分の席に座って突っ伏した
青
長い関係のはずなのに
今更話すだけでドキマギしてしまう
青
青
幼なじみのまま
黄
青
赤
青
確かにそうだ
こんなのが日常茶飯事って──。
黄
青
黄
赤
黄
赤
青
僕を置いてイチャイチャしやがって…
青
青
だめだ僕。妄想ばっか。
橙
紫
桃
冬の体育は地獄
外じゃないだけマシではあるけど。
桃
橙
桃
紫
年下に煽られたなんて言えるわけない
昔っから変わらない特有のノリ
橙
桃
不意をつかれて思わず動揺する
橙
紫
桃
自分でもわかった
頬が熱くなる感覚
桃
紫
橙
橙
桃
いくら義理でも躊躇いだってあるし。
_それを理由に逃げてるだけ?
桃
桃
橙
紫
早速準備をしながら話す2人を横目に同じく準備に取り掛かった
橙
紫
桃
リア充で溢れかえる時期
この2人もその中の一員ですか。
紫
素直じゃないのかな
俺
桃
青の教室
約束はしてなかったけど何となく顔を出してみた
赤
黄
桃
予定なんてあって普通
すぐに納得して昇降口へと足を運ばせた
─その帰り道
なんとなく寄ったショッピングモール
いつも通り人で賑わっている
多数の店舗の前にはバレンタインコーナー。
桃
桃
どの店で買おうか目を走らせていく
青
桃
その店舗のうちひとつ
青が真剣な顔つきでずらりと並ぶチョコを眺めている
桃
声でもかけようかなんて一瞬そんな思考が過ったけど真剣さにその思考は打ち消される
ひとつのチョコを手にしてはまた他のものに手を伸ばしたりとかなり考え込んでいる様子
桃
桃
やけに心臓が痛む
経験したことの無いような感情に従順になるような事しかできない
この鼓動
この痛みは
恋と呼べるのだろうか
青
真剣に迷いすぎた結果
時間を忘れもう外は暗かった
青
かなり冷え込む
吐息が白くなって冷えた空気中に溶けてゆく
嗚呼
どうしようもなくさみしいね
青
バレンタイン当日
変わらない朝
青
桃
青
青
桃
ぎこちな過ぎるよ、我ながら。
青
学年も階も違う
伝えべき時間は____
青
青
放課後
残っている生徒はまだ少し居る
青
青
ぺこりと一礼
確か委員会活動室は___
真っ先に向かう
青
ちらっとバレない程度に身をすくめて覗いたはずがすぐにバレた
桃
青
桃
青
桃
「一緒に帰りたい」
これを口にするのは想像以上に恥ずかしくて
自分でもびっくりするほど躊躇う
青
思った以上に震えた声
こんなんで渡せるわけないじゃん___。
桃
桃
桃
やけに優しく接する彼からただ目を逸らす
僕がらしくなく真っ赤な顔で言うくらいだから心配でもしているのだろうか
そんな距離感がどうも照れくさくって
青
いつものテンションではっちゃける
桃
青
桃
滅茶苦茶に笑う彼がどうしても愛おしくて
青
思わずズレたテンション感
桃
どうせ渡すのは無謀?
___そりゃそうか
青
仕方なく了承
青
誰も居ない教室
自分のクラスじゃない__桃くんのクラス。
直接チョコ渡すのは無理だから
青
彼のスクバの中
そっとチョコを入れる
青
彼の席
なんとなく 座ってみた
ちょっとだけ 僕の椅子より高い
差し込む夕日
すぐに帰ろうと思いつつ
そんな外を眺めた___
───ガラガラッ
桃
青
ふと自分の机に目を向けると
すぅすぅと寝息を立てて眠りこけている彼の姿が。
桃
青
桃
幸せそうな寝顔が愛おしくて
桃
華奢な彼の体を優しくさする
青
桃
見慣れた道
家までまだ少しある
桃
青
桃
青
吹かれた冷たい風
桃
青
桃
昨日帰り夜になってたから尚更_なんて、言えないけど
青
桃
青
思った以上にシラケた反応
思わずツッコむ
桃
不意に僕の手が君の手に触れた
桃
青
桃
青
はぁ…とため息
桃
青
ぎゅっと手が掴まれたと思えば
彼の上着のポケットに無理矢理手を入れられた
繋いだまんま。
桃
青
頬はもうすでに熱い
青
桃
前までこんな優しかった?
今までの距離感が分からなくなる
桃
桃
青
そりゃあもちろん
躊躇いなく頷く
青
青
桃くんはというと…
帰ってすぐスクバを特定の場所に置いた
桃
青
桃
まぁ
定番で楽しいけどね
青
桃
※ゲーム中です。
青
桃
パタリと画面の中で倒れる彼のキャラクター。
青
堂々と勝ち誇ってみせた
桃
そんな彼の負け惜しみにも隙間なく反論した
青
桃
青
言い合いだけで息を切らす
桃
青
青
桃
なんやかんや楽しい言い合い
もし
君と僕の思いが違うなら
あのチョコが彼の目に入ってしまったなら
こうやって言い合う事も無くなっちゃうんじゃないかな
青
嗚呼
どうしよう
しんどい
青
桃
青
馬鹿だ 僕
何ひとりで感傷的になってるんだろう
彼がリビングを淡々と出ていく
桃
スクバを開けて中身を取り出そうとした時
何か四角い箱のようなものに手が突っかかった
桃
スクバから取りだした
〝それ〟は___
桃
桃
〝桃くんへ〟
手書きでそう書いてある
その字は___
青
桃
間違いなく
彼の字だ
青
ただ立ち尽くす彼の姿
桃
ただその姿を見て訊いた
桃
間違いなんてない
その通りなのに
青
青
桃
なんて言って優しく微笑んだ
〝義理〟か〝友達〟の2択だけ?
〝本命〟って選択肢はないの?
青
何故か涙目になって
頬を赤らめる
桃
青
今までにない温度感
異様な鼓動の速さを覚える
青
桃
青
いつものテンション感
逆にドキマギしちゃうよ
青
桃
青
うつむいていた顔をぱっとあげた
彼の瞳と瞳がぶつかった
桃
青
桃
青
これは___
青
桃
青
桃
青
ふいっと目を逸らして反論する
この空気感
前と一緒だな
でもね 僕
前以上の関係になりたいの
わかんない?
青
桃
違う
もっと遠回しに言うつもりで___
桃
青
思ったより真っ赤な彼の頬
青
一瞬硬直する
青
でも
すぐにあのテンションを取り戻してしまう
青
桃
不意にかわいいなって思ってしまう
青
立場逆転
くすっと笑って尋ねてみた
桃
青
照れ隠しか抱きついてきた君
勢いで後ろに倒れ込む
青
桃
青
不意打ち
ダメージ1000
桃
嗚呼 僕
〝素直〟になれない
青
頬をきゅうっと掴まれる
桃
青
青
桃
青
せっかく打ち負かしてやるチャンスだったのに
不意打ちのダメージで僕の負け
桃
青
素直じゃないね
桃
青
素直じゃない
そんなバレンタイン___。
みく
みく
みく
みく
みく
みく
みく
ご拝読ありがとうございました🍀𓂃𓈒𓏸︎︎︎︎
コメント
6件
ぉぉぉおおおおおおお好きぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃぃぃいいいいいいいいいいいいい((((((((((((( ほんっっとに尊すぎる…(((( このツンデレすぎる2人がもう……わぁぉぁって(???) 書き方神様すぎますよ…😭💞(?)
やばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばいやばい。尊すぎる。可愛すぎる。なああああああああ!!わああああああああああぁぁぁ!尊いいいい!!
あああああ、、もう本当に最高です🥹 みくさんまじで文選ぶのうますぎて尊敬しかないです、😭💗 仲良いんだなって遠回しに思わせる文章とかあって本当に大好きです😖🫶