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あの悲劇から1日
昼休み
人気のない旧校舎で待ち合わせ
楓
椿
楓
椿
椿
いらない
というか弁当を作ってくるなら遅くとも4限終わってすぐ連絡すべきだろう
私の手の中で先ほど購買で買ったパンが居心地悪そうにしている
楓
楓
彼の機嫌を損ねるわけにはいかない
椿
3段重ねの大きな重箱
日が浅いとはいえ購買のパンひとつで済ませるのを知っているはずなのに
この人はこういう配慮ができないというか、思いやりがないというか
楓
椿
楓
椿
ギッチリと詰められた、すべて高菜の拳大のおにぎり12個
楓
楓
椿
からあげ、エビフライ、フライドポテト、ウインナー、ハンバーグ
揚げ物は得意じゃないので見ただけで胃がおかしくなりそうだ
不細工なタコ足にされたウインナーはギトギトの油でテカテカと光っている
楓
椿
楓
楓
三角でも丸でもない奇妙な形の高菜おにぎりを手に取る
海苔やラップなどはいっさい巻かれておらず米がペタペタ手について不快だ
楓
椿
美味しくない
楓
具は薄味、米は大して美味しいものでもないしパサパサしている
2段目の茶色のおかずを食べてみる
椿
ベタベタでしなしな
濃すぎる醤油味がガツンと口内を刺激してくる
楓
椿
口の中が気持ち悪い
お茶を飲みつつなんとか味のないおにぎりと味の濃いからあげを食べ切った
楓
椿
椿
茶色の2段目をどかし、ついに1番下が明かされる
楓
椿
椿
生クリームが覆い隠していて何切れ入っているのかすら見当がつかない
保冷剤が見当たらないのできっと常温放置していたのだろう
彼はどこからともなくフォークを取り出し、大きめの一口分を刺してこちらに向ける
多すぎる生クリームがどろりと滴る
椿
楓
楓
激甘
喉が焼けるような甘さ
楓
椿
椿
楓
今度はいちごも一緒に口に放り込まれた
酸味が休息を与えてくれる
楓
椿
楓
椿
楓
椿
椿
楓
楓
椿
椿
楓
楓
昨日と同じ衝撃
表情ひとつ変えずにお腹を殴られる
楓
さっきまで食べていたものが込み上がってくるのを感じる
咄嗟に手で口元を抑えようとするが、彼の唇で塞がれてしまった
楓
肩をバシバシ叩いてやめろと懇願するが、叶うことなくお構いなしに口内をいじりまわされる
長い舌は上顎をなぞり喉の方へと進んでいった
楓
反射で胃から込み上げたものがすぐに口まで上がってきた
彼の口と繋がっているため、当然吐瀉物は彼の口内に注がれていく
さすがに口の中いっぱいになったのだろう、ようやく離してくれた
楓
さっきまでの食べ物と唾液と胃液
全てが混ざり酸っぱい匂いが充満する
椿
楓
椿
楓
楓
椿
楓
椿
椿
楓
楓
しまった、と気付いた頃には彼の拳がプルプルと震えていた
楓
殴られる…殴られる…殴られる…!
椿
楓
拍子抜け
別れ話に弱いんだかなんなんだかさっぱりわからない
楓
椿
なにを考えているのかわからない彼と顔を合わせていたくなくて
顔を洗いに水道へ向かった
椿
隣の蛇口を使いながら彼はふと口元に手をあてて何かを考えている
椿
楓
椿
楓
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