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こーいしちゃったんだ〜たぶん、気づいてなーいでしょう〜
わぁぁぁぁ 年齢制限かけられて見れなくなってしまったので垢作り直してきました😵💫🎀 どうしてもsakura⭐️さんの小説の続きが見たすぎて🤦🏻♀️♡ 改めてブクマ&フォロー失礼します😢
初コメ失礼致します! バットエンドなんて 信じられないです(´;ω;`)ウゥゥ 何かの手違いで ハッピーエンドになります様に (-人-) 続き待ってます!頑張って下さい
sakura
sakura
sakura
sakura
sakura
青
青
青
状況を把握しようとしても、病院のベットの上で目を覚ますことになった経緯を何一つ思い出せない
青
脳腫瘍は記憶に関する問題を引き起こすことがあるって、転院前の担当医の先生から聞いたような気がする
青
青
青
黒木先生
クリーム色のカーテンの向こうから、白衣を着た女医さんが姿を現す
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黒木先生
青
青
黒木先生
青
こくりと頷くと、先生は深く息を吐いた
黒木先生
青
こめかみを押さえて難しい顔をする僕に、白衣のポケットに手を突っ込んだままの黒木先生が1歩近づく
黒木先生
青
黒木先生
黒木先生の希望に首を振ったのは、ほぼ反射だった
青
青
青
黒木先生
青
黒木先生
黒木先生
黒木先生
青
青
青
青
黒木先生
青
黒木先生
黒木先生
青
青
青
心苦しさを感じつつ、カーテンを閉めて出ていった黒木先生を見送った
無意識のうちに布団を掴んでいた手を、目の前にそっと掲げる
青
青
青
青
作った拳にぎゅっと力を入れた瞬間
???
不意にカーテンの向こう、隣のベットから男の子の声が聞こえてきた
青
???
青
クリーム色の向こうにいたのは、顔立ちがはっきりした、とってもきれいな男の子
???
???
青
青
困惑しっぱなしの僕に、彼は明るく白い歯を見せる
???
???
青
???
???
???
赤
彼の言葉に重ねるように、カーテンの外から名前を呼ばれた
青
青
???
青
青
開けられたカーテンの向こうから、心配の色を浮かべた制服姿の赤くんが姿を見せた
赤
青
赤
ほっと息をついた赤くんがベットの近くに来たところで、カーテンを挟んで隣にいる彼の存在に気づいたらしい
赤
その瞬間、赤くんの大きな目がより一層大きく見開かれた
意味がわからず隣を向くと、彼も赤くんと同じ顔をしていて、僕だけが状況をのみ込めないでいる
赤
必死に声を絞り出すように赤くんが呟いたとき、開けっ放しだったカーテンの隙間から桃くんが遅れて入ってきた
桃
言い終わらないうちに、桃くんの真っ黒な瞳に彼が映される
桃
青
律
大きな目いっぱいに涙を浮かべて愛おしそうに桃くんを見る彼を、彼らは律と呼んだ
「俺の幼馴染。律っていうんだけどさ。家が近くて、幼稚園のころからずっと一緒だった」
「あいつ、いなくなったんだ。中2の冬に」
「父親が抱えてた借金を返せなくなって、家族で夜逃げしたんだ」
青
律
青
目の前で繰り広げられる感動の再会を外野から眺めながら、心が鈍く痛むのを感じた
赤
赤
青
赤
青
パキッと音を立てて、赤くんがミネラルウォーターのキャップを開ける
同じようにして開けたお茶を流し込んだ時、初めて自分の喉がカラカラに渇いてたのだと知った
赤
青
赤
青
赤
青
青
青
その理由を、今なら理解できる
律くんの好きな人は、桃くんだ
青
赤
間髪入れず、はっきりと赤くんが言う
赤
赤
青
抑え込もうとした感情が、一気に溢れ出す
青
青
指先が震える
知らなかったんだ
僕の中に、こんな真っ黒な感情があるなんて
青
左手の甲に爪を立てると、皮膚の隙間から鮮血がにじんだ
赤
穏やかな声色で言った赤くんの手によって、優しく、でも確かな力でその手を解かれる
赤
ふわり。赤くんの温もりが、泣きじゃくる僕を包み込んだ
身を乗り出して僕を抱きしめてくれている赤くんが、子供をあやすように僕の背中をぽんぽんと軽く叩く
赤
青
赤
赤
青
青
赤
心臓を直接叩きつけられたような、そんな感覚を覚える
青
赤
耳元で、赤くんが小さく笑う
赤
聞いちゃダメだって脳内に警告音が鳴り響いているのに、耳を塞ぐことができない
赤
青
赤
断定的に言われた言葉が、どこにも引っかからずに僕の中に落ちてきてしまった
青
逃げてきた恋愛感情に真正面から向き合って存在を素直に認めたら……湧き出るように涙が溢れてきた
青
それからしばらく、僕は子供みたいに、みっともなく泣いた
青
赤
青
赤くんの腕に再び力が込められた
赤
赤くんのかすれた声が、耳元で苦しそうに響く
赤
赤
青
赤
青
僕を笑わせるためにおどけて言ったことには、気づいていた
だから笑った
うまく笑えている自信はなかったけど、それでも笑った
恋は自由
誰を好きでもいい。 どんな形でも構わない。
青
今はまだ本音じゃない。他の人と幸せになって欲しいなんて、微塵も思ってない
でも、僕に未来はないから
青
せめて今は強がって、時間をかけてでも心を追いつかせればいいよね
青
赤
肯定してくれた声は微かに震えていて、そこに隠されている赤くんの本心が痛いくらいに伝わってくる
青
青
赤
赤
友達のために、こんなに心を痛めることができる赤くんってやっぱりすごいと思う
僕も何か力になりたいって思うけど……残り短い時間では叶わないだろう
来世で恩返しするねって言ったら、怒られちゃうかな
青
赤
青
赤
青
さっきの空気はどこかへ吹き飛び、自然といつもの僕達に戻る
病室に戻る心の準備ができるまで、赤くんは僕に付き合ってくれた
病室に戻ると、桃くんの姿はもうなかった
赤くんが律くんに尋ねると、とっくに帰ったと言う
赤
ため息をつく赤くんの傍らで小さくなっていると、射るような鋭い視線を律くんから向けられた
赤くんもそれに気づいたらしく、僕を庇うように1歩前に踏み出す
赤
律
律
赤
律
振り返った赤くんの心配そうな視線が向けられる
律くんが気を悪くしてしまうかもしれないから、大丈夫とは言えない
返事の代わりに、小さく笑って頷いた
赤
赤くんを見送り、律くんのベットの側まで車イスを寄せる
律
青
律
桃くんがすごく優しいのは知ってる
そして、出会って日が浅い僕が知っている程度のことを、幼なじみの律くんが知らないはずがないんだ
僕が知らない2人の過去がある
そんな当然のことにも胸がズキっと痛むから、恋は自覚した途端に厄介になる
律
青
律
隠してもしょうがないので素直に頷いた
律
ぽつりぽつりと紡がれる律くんの言葉に、僕は必死に耳を傾けた
律
怒りと憎しみと、悲しみ
律くんの力ある眼差しにさまざまな感情が混ざり合う
律
律
青
律
律
夜逃げしたために自分から会いに行けない状況の中で、律くんは一縷の望みをかけたんだ
そして奇しくも、再会は叶った
律
青
律くんの気持ちが痛いくらいに分かってしまう
置かれた状況は違うけど、律くんの心のアンバランスさは、病気が見つかったときの僕ときっと似ている
律
大きな目に溜められていた水滴が、瞬きによって弾き出される
律
続く言葉を律くんが言うことはなかったけど、大体の内容は容易に想像することができた
桃だけは俺にくれたっていいでしょ。彼はきっと、そう言いたかったんだ
律
眼光鋭く睨みつけられ、僕は最後まで何も言うことができなかった
面会時間が終わる1時間ほど前、お母さんが病室にやってきた
僕の姿を確認するなり涙をこぼして、それから何も言わずにぎゅうっと抱きしめられた
青
隣に律くんがいる手前、病気に関する話題は避けた
それに気づいたのか、お母さんも当たり障りのない話題を振ってくれて、それが何よりもありがたかった
様子見で1日だけ入院してもらうと先生から説明を受け、お母さんは帰っていった
学校に復帰できたのは、テストが始まる前日だった
職員室によって担任と保健の先生に体調について説明して教室に向かった
教室のドアを開けるなり、そこにいるクラスメートのほぼ全ての視線が僕に向けられた
黄
いきよいよく抱きついてきた黄くんを、かろうじて受け止める
黄
青
教室の内外に聞こえるように説明する
もちろん、徹夜でドラマは嘘だけど
黄
青
唇を尖らせてぷりぷりと怒る黄くんに、他のクラスメートも賛同している
青
黄くんから解放されるなり、席についてスマホをいじっている桃くんに歩み寄る
青
緊張しながら呼ぶと、桃くんはゆっくりと顔を上げた
わざわざ病院来てくれてありがとう。もう大丈夫だから。言おうと思った言葉は、氷のように冷たい視線によって喉の奥に押し戻された
青
青
青
赤
沈黙を破ったのは、今登校してきたと見られる赤くんだった
渡りに船と言わんばかりの勢いで僕は体をひるがえす
青
赤
青
いつも通りふざけていたら桃くんも参加してくるだろうと思った
だけど桃くんは振り向くこともせず、それどころか椅子から乱暴に立ち上がると教室を出ていってしまった
青
赤くんはいつもみたいに明るく返してくれると思っていた
赤
初めて……赤くんの笑顔を怖いと思った
そのまま赤くんは自席へと戻っていってしまった
青
意味がわからずに突っ立っていると、グイッと腕を引かれた
そのまま紫くんに教室の隅まで連れていかれる
紫
何がとは言わなかったけど、桃くん達のことを指していることは容易に想像できたので、こくりと頷く
紫
青
紫
紫
原因は誰も分からない
青
どことなく寂しそうに見える、赤くんの背中
結局、桃くんが戻ってきたのは、チャイムがなり始めてからだった
4時間目
テスト前日は午前授業で終わり、授業の内容も基本全て自習だ
しかもこの4時間目は先生がいなかったため、自習の時間はもはや授業じゃなくなっていた
クラスメート
クラスメート
他にもスマホを取り出したりする人もいて、みんな好き放題だ
僕もわいわいと楽しみたいけど、休んだ分の授業が抜けているので、そうも言ってられない
青
黄
青
黄
青
黄
青
青
予想外の展開に1人であわあわしている僕を見て、赤くんが優しく笑った
赤
青
赤
机の中から数学の教科書とノートを取り出した赤くんは、席を立って先に僕の席に行ってしまった
青
青
青
黄
自分の席へ戻ると、僕の前の人の席を借りて、後ろを向く形で、僕の席に教科書を広げている
赤
青
赤
青
青
青
青
赤
青
赤
赤
赤くんが指したのは、教科書に載っている応用問題
青
青
青
赤
赤
青
赤
青
青
赤
青
赤
青
キーンコーンカーンコーン
赤
青
赤くんを見送り、椅子をひっくり返して上に乗せたあと、机を教室の後ろの方に下げる
ほうきを取ろうと掃除用具箱に足を向けたところで、低い声に呼ばれた
せそこに優しさなん全然含まれていないことが分かるのに、胸がきゅうっと締めつけられることが憎い
青
桃
いつもなら有無を言わさず手を引くのに、桃くんは僕に触れることなく、それだけ言って廊下に出ていってしまった
青
不安を抱えながら、桃くんの背中を追いかけた
校舎裏だと思ってください (´;ω;`)
ここに来るまでに何度か声をかけたけど、桃くんが応えることはなく、僕の不安は膨れ上がる一方だった
ジャリっと砂と靴が触れ合う音がして、ようやく桃くんの目がぼくをとらえた
桃
青
青
重い空気におどけて言ってみたけれど、桃くんの表情は険しいまま
桃
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桃
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青
青
青
桃
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青
桃
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青
青
青
青
桃
青
青
桃
青
青
大切だから、言えない
言ったら桃くんを傷つけてしまうから
桃くんには最後まで笑っていて欲しいから
青
桃
青
喉の奥が熱い
気を緩めたら直ぐに涙が溢れてきそうだ
青
桃くんの顔、見られないよ
それでも、早口でまくしたてるように飛び出す言葉たちを、僕は止めることができなかった
青
桃くんが怯えていたのは失うこと
失ったものを取り戻した桃くんに、僕はきっと必要ない
青
桃
青
桃
青
桃
息がかかる距離で、掠れた声が喘ぐように言う
桃
掴んだ腕を解放し、桃くんが校舎へ戻っていく
青
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青
青
sakura
sakura
sakura
sakura