赤ちゃん

あいつがいなければよかった。

あいつが憎くてたまらない

なんで生まれてきたのよ

本当に早く死ねばいいのに。

全てはあの一言だった。

私をどん底に落としたのは。

なに、それ。

赤ちゃん？

私が、お姉ちゃん？

私は未菜。小学6年生だ。

私に赤ん坊ができてしまった。

でも神様は意地悪だ。

7/28/12:03

お母さんは赤ちゃんを産んだ。

鳥肌が立った。

本当に全体でバラされたら？どうするの、私。

私は小さい頃から赤ちゃんが大っ嫌いだった。

小さい時は、大好きで自分でも欲しいと思ってた。

-8年前-

赤ちゃんが私の顔の皮膚を引っ張ったり、腕を叩くのを始めたのだ。

痛い思いをした。

しかも暴れるし、うるさいし、何より面倒い。

そして、私は小さい幼児が嫌いになった。

また暴力を振るうかもしれない。そう考えるだけで嫌になった。

私たちの赤ちゃん、未来ができて、二ヶ月が立った。

お母さんからオムツ替えや抱っこを要望され

私の自由は無くなった。

大好きなお母さんも、今では私のことなんかどうでもいいような感じの態度を立っている。

「未来が」「未来は」

その言葉を聞くだけで、憂鬱な気持ちになる。

嫉妬と憎しみが混ざり合って

やがて、殺意になった。

友達と遊べない。

ゲームも勉強もできない。

お母さんを奪われた。

そして、みんなにバレた。

未来が産まれなければ、こんなことにはならなかった。

未来が、憎い。殺したい。

未来なんか死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね。

未来なんか大嫌い。可愛くない。妹なんていらない。

ずっと、一人っ子で生きるつもりだったのに、あんたに邪魔された。

………決めた。

‘‘今晩、未来を殺す。,,

未来は寝た。

お母さんも、お父さんも。

未来が寝ているベビーベッドの前に立つ。

そして、右手には包丁。

ｻﾞｼｭ

ﾎﾟﾀﾎﾟﾀ

ﾄﾞｻ

未来が、なんで

カッターを持って

私を刺したの？