つかれた
認めたくないことではあるけれど
母は私に興味がない
私が何をしていてもどうでもいい
これは事実
あと、
どうやら私は今いじめの被害者
これも事実
どこにもいたくなくてつい学校をサボってしまったけど
平日の公園にも私の居場所なんてなかったみたい
小さい子供とそのお母さんらしき人が笑いながら水遊びなんかをしている
昔は母も優しかったのにな
なんて
まだ過去にしがみついている自分に 気付き嫌気がさす
もっと嫌なことは
あの小さい子に私が嫉妬しているということ
呪うような気持ちが心を塗り替えていき、どうにもなくならない
ばかみたい
今から世界は終わるのに
子供
子供
なんで私は泣いてるの?
もう世界を終わらせるって決めたのに
なんでこんな小さな子に心配されてるの?
子供
子供
子供
トテトテと小動物のように子供が近づいてくる
手を伸ばせば容易に届いてしまう距離
彼の首筋はとても細く、簡単に潰せそうだった
どうせ私のセカイは終わる
幸せそうなこの子が憎い
汚れた感情が渦をまく
子供
子供
今自分が殺されかけていたなんて考えもせずに、彼は笑う
子供
子供
子供
子供
子供
「ばいばい」
そんな響きを残して子供が去っていく
もらったシロツメクサの冠を鼻に近づけると
ふわり といい匂いがした
きっと邪念なんてなしに
綺麗な心で作ったであろうその冠は
終わる世界にふさわしい
冠をかぶって
偉くなったような気分で
ポケットから大きめのカッターをとりだす
私は終わる世界のお姫様
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今週のお題 ♯世界が終わる日の一幕 で作ってみました! 終わる世界と聞いて、せっかくだからただ単に世界が終わるのでは無く、個人の世界(人生)が終わる物語にしようと思って、自☆☆☆る女の子の話を書きました 皆さんは「セカイ」と聞いて、何を思い浮かべますか、、、?