テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
アラン
規則正しくリズムを刻む時計は、もう少しで夜の10時を回ろうとしている。
アラン
ドカっとベットに横になる。
テオはああ見えて研究者らしい。普段はこの屋敷にこもって研究に明け暮れているが、たまに材料なんかを仕入れに街に出ることもある。
俺はあいつの変な呪文のせいで、この屋敷から出られない。
ここで生活を初めてもう2ヶ月ほど経った。だいぶ慣れたし、それなりに楽しい日々だったけど…
…こんなに帰りが遅かったことないぞ?!
アラン
夕方に家を出て、何時間経ってるんだ。 別にいつもと変わった様子はなかった。 もしかして…なんかあったとか?
あ?別に心配とかじゃねー… あいつが帰って来ないと、俺この屋敷で飢え死にすることになる… それだけは避けたい。
クソ…屋敷から出られないから…迎えに行くこともできねー…。
アラン
ぐるぐる考えているうちにもう11時になりそうだ。…さすがにおかしいだろ?!
そういえばここに来てから、屋敷から出ようとしたこと1度もなかったな… 恐る恐る俺は起き上がり、初めて玄関に向かう。
どっしりとした大きな扉。あいつ屋敷の魔法がどうだとか言ってたけど、大丈夫なんじゃね…?
重厚なドアノブに手をかける。グッと力を込めて押し込もうとした瞬間、バチっと電流のような衝撃が走り、1メートルほど後ろに吹き飛ばされてしまう。
アラン
…だめじゃん。あークソ、ここにいることを初めて後悔したかも。 腕に走る激痛。じわじわと全身に広がってきて、横になったまま動けない。
悔しい。ここで飢え死にすることがじゃない。何かあったかもしれないあいつを、助けに行けないことが。
無事でいろよ……っ頼む……
柄にもないことを考えながら、そのまま俺はフッと意識を手放した。