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ボスキと主様

第13話 - 第13話心霊騒動～洋館での秘密の情事～中⑤

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2024年09月11日

#悪魔執事と黒い猫

#ボスキ・アリーナス

aimer(エメ)

そして、1度みんなは洋館の食卓に集まる。

ハウレス

つまり、主様はボスキたちが部屋に入った時には既にいなかったんだな？

ボスキ

あぁ。

フェネス

うん。俺たちがガタガタって音を聞いて主様の声が聞こえてから扉を蹴破るまでの間に主様は部屋から忽然と消えていたんだ…。

アモン

なんで、一緒に寝てあげなかったんすか…？

ハウレス

アモン。それは言うな。

アモン

いや、言わせていただくっす!あの時、みんなで一緒に寝ていたらこんな事にはなっていなかったっすよね？！

ボスキ

……あぁ。

アモン

あぁ。あぁ。って、そればかりじゃないっすか？！ボスキさんは〇〇さんのこと大事じゃないんすか？！俺は、そんなあんたに〇〇さんを奪われたんすか？！

フェネス

アモン!言い過ぎだよ!!それに、ボスキは〇〇さんのことを1番に大事にしているよ!それに、そんなボスキを責めるけど、アモンだって結局、あの時、納得してこうなったんじゃないか!

アモン

それは、〇〇さんが納得して、ボスキさんたちを信じて1人で寝ること選んで、俺もボスキさんたちがそばに居てくれるならって…。フェネスさんもフェネスさんっすよ！なんで一番傍にいたのに〇〇さんを助けられなかったんすか？！

フェネス

それは……。

ハウレス

やめるんだ!!今は、仲間割れをしている場合じゃない!主様の消息を早く突き止めなければ!

そういうハウレスの強い口調でみんなは押し黙る。

ボスキ

……。

フェネス

……。

アモン

……。

ハウレス

とにかく、主様につながる手がかりがあの部屋には残されているはずだ。探しに行くぞ。

ボスキ

あぁ。

フェネス

うん。

アモン

はいっす…。

そして、再び、主が消えた場所に移動するハウレスたちとは打って代わり、主はというと。

主

ん…？ここは…。

光に包まれた後、一瞬のうちに着いた場所にはベッドとシャワー、トイレ、冷蔵庫、キッチンが完備した窓がない部屋であった。だが、自然と空気はホコリ臭くなく、普段誰かが綺麗にしているような場所であった。

主

なんなんだろ？ここ…。アパートの一室みたいに全部完備してあって…。

すると、どこからか紙が降ってくる。

ヒラヒラ…

主

ん？なんだろ？

紙には文字が書かれており

【悪魔執事の主よ。悪魔執事の1人が来るまで、こちらで待たれよ。】

主

？！

主

(みんなのこと知ってる？！どういうこと？敵？)

と周りを警戒する主の前にまた、紙がヒラリと落ちてくる。

【警戒することなかれ。我らは傷つけるつもりは無い。ただ、ゲームをしよう。】

主

ゲーム？

そして、また紙がヒラリと

【脱出ゲームだ。まずは、その選抜として主をこちらへお招きした。強引で申し訳ない。悪魔執事の主よ。】

主

脱出ゲームか…。
なんか面白そう。

そう警戒をとき、ワクワクする主の元にまた紙がヒラリと

【ゲームには2人以上の参加者が必要なため、こちらでしばし待たれよ。そちらに置いてある食材で調理するも、シャワーを使用するのもかまわない。もちろん、シャワーや御手洗の際はこちらからは覗かないので安心されるがよい。】

主

あら、意外に紳士的。

【意外は余計だ。】

とまた紙がヒラリと落ちてきた。

主

とりあえず、誰か来るまでここにいたらいいみたいだし、冷蔵庫のものでなにか作ろうかな。

と冷蔵庫をあけると、後ろでポスッと音がする。主が振り返ると椅子にはエプロンがかけてあった。

主

あら、気が利くのね。
ありがとう。

そういうと紙がヒラリとまた落ちてくる。

【大したことはしていない。】

主

紙で書くより、直接話したらいいのに。照れ屋さんなのね。

と笑う主。

【こ、こういう設定なのだ!!気にされるな!】

と紙が落ちてくる。

主

わかったよ。

と笑う。主。その笑顔に紙で答えていたものはドキドキする。

謎の人

(可愛い…///あんな顔して…この間、あの片眼鏡の人と情事をしてたんだよね…///今日は誰とどんな顔を見せてくれるんだろう…////)

こうして、主は無事？に謎の部屋で謎の相手とメモ用紙を通して会話をしながら、平和に過ごす一方で

ハウレス

なにか手がかりはあったか？

フェネス

ううん。何も…。

アモン

こっちもないっす………。

ドンッ

壁を強く殴るボスキ

ボスキ

…でだよ…。

フェネス

ボスキ…。

ボスキ

なんでいつも俺は大切な人を守れねぇんだよ!!

ハウレス

ボスキ…。

アモン

ボスキさん……それは、ボスキさんに限った話じゃないっす。俺も〇〇さんを守るって決めてたのに...守れなかったっす。

フェネス

俺もだよ。守るって約束したのに…。

ハウレス

主様…。どうか、ご無事でいてください。俺たちが助けに行きますから。

みんなが落ち込む中、眩い光が目の前に現れる。

ボスキ

？！天使か？！

ハウレス

いや、違う!

フェネス

何あれ…？

アモン

火のたま…？

ぶるぶる震えるアモン。

謎の人

驚かせてすまない。

ボスキ

誰だ？てめぇ。

謎の人

そう、睨まないでもらいたい。普通に怖い。

アモン

火のたまのあんたの方が怖いっすよ!なんで話してるんすか？！どうなってるんすか？！

謎の人

まぁ、私はいわゆるみんなが言うところの幽霊だからね。

アモン

で、でた～す!!!

ハウレス

落ち着け。アモン。

フェネス

そうだよ。なんか、攻撃的な空気でもないし。話を聞いてみようよ。〇〇さんの手がかりが掴めるかもしれないし。

謎の人

話が早くて助かる。君たちの中からゲームへの参加者1名を選抜して欲しい。

ボスキ

ゲームだぁ？〇〇が消えたってのに、んなことしてられるか？！

謎の人

【ビクビク】

怯える光に

アモン

そのゲームに参加したらなんかあるんすか？〇〇さんに繋がる手かがりが。

謎の人

手がかりも何も彼女は
参加者の1人だ。

ボスキ

？！

フェネス

？！

アモン

？！

ハウレス

？！

謎の人

話を聞く気になってくれたみたいだな。

ボスキ

話を続けろ。

謎の人

う…うん。もう少し、殺気を抑えてくれないかな？確かに自分死んでるけども、2度まで殺されそうな雰囲気の中じゃ話ずらいよ…。

ボスキ

ちっ…。わかったよ。

謎の人

あ、ありがとう。では、ゲームについてだが、2名以上で参加し、脱出するゲームだ。

アモン

2名以上ってことは、ここにいる俺たち全員でもいいんじゃないんすか？

フェネス

確かにそうだよね。

ボスキ

だな。

ハウレス

なのに、はじめに俺たちから1名を選抜って矛盾していないか？

謎の人

まぁ、別に全員でもいいけど///
それじゃ、あの子…もつかな？///

ボスキ

は？〇〇に何させる気だ？！

謎の人

いや、自分は何もしないよ？そもそも霊体だから触れられないし!

そういうと壁に触れようとするが通り抜けてしまう。

謎の人

ね？

フェネス

だとしたら、どうやって〇〇さんを誘拐したんですか？

謎の人

誘拐だなんて、人聞き悪いな。あっ、もう自分人じゃなかった。ははははっ。

ハウレス

笑えないジョークだな。

謎の人

うっ…。わかってるよ。そんなこと。

アモン

なんで、ゲームなんかするんすか？

謎の人

死んだものは生に執着するって聞かないかい？

ボスキ

知らねぇ。いいから、
早く〇〇のところへ連れて行け。

謎の人

青い髪の長い悪魔執事さんはせっかちだね～。

ハウレス

？！

アモン

？！

フェネス

？！

ボスキ

なぜ、俺たちが悪魔執事だと知っている？

謎の人

え？

ハウレス

俺たちは、身分を隠してここに来ている。なのになぜ幽霊であるあなたが知っているのか。

謎の人

それは…。

フェネス

なぜですか？

謎の人

うーん。実は、ずっと見てたからなんだ。この屋敷に来た朝から。だから、噂で聞いてた人たちだと思って。

アモン

それで、〇〇さんを誘拐してゲームを？〇〇さんは無事なんすか？

謎の人

さ、さっきも言ったけど、自分は彼女に触れないよ!だから、傷つけるなんてとんでもない。むしろ、触れたらいいのにって悔しいくらいだ///
けど、そこの片眼鏡の人が彼女に触るのを見て生きてるっていいなって///また、見たいなって///

フェネス

なっなっまさか？！////

謎の人

はい。見てました////

フェネス

うわ～!!/////

ハウレス

？なんのことだ？

ボスキ

聞いてやるな。

アモン

そうっすね////

謎の人

だから、自分を成仏させると思ってお願いです!
もう一度、彼女と恋人らしいことをする姿を自分に見せてください!

ハウレス

恋人らしいっていったって/////

ボスキ

朝から見てたっつうことは、俺たちの関係全部お見通しで、このゲーム考えてきたのか？

謎の人

はっはい////
恥ずかしながら、自分、彼女にはじめてお会いした時から恋をしてしまいまして。ですが、幽霊である自分は触れることができないから…代わりにみなさんに彼女に触れてもらってるのを見ようと////

アモン

随分、スケベな幽霊っすね////

フェネス

ほ、ほんとだよ！////
覗くなんて…////

ハウレス

…主様に触れる…そんな…大それたこと…///////

ボスキ

にしても、幽霊まで惚れさせちまうなんて〇〇はとんでもねぇ女だな。

とようやく笑うボスキに

アモン

そうっすね。
さすが〇〇さんっす。

フェネス

本当、〇〇さんは素敵だからなぁ...。

ハウレス

あぁ。それは、俺も認める///主様は、魅力的すぎるお方だからな。

謎の人

だから、その…///大勢だと彼女が大変なんじゃないかと…////みなさんは彼女の全員彼氏みたいな話でしたが…。まだ、この中で1度も彼女に触れたことのない人がいますよね？

そういう幽霊にボスキ、アモン、フェネスはハウレスを見る。

ハウレス

お、俺か？！////

ボスキ

ハウレスしかいねぇだろ。

フェネス

う、うん///俺は〇〇さんとしたし////

アモン

入れてないっすけど、俺もしたっすからね///

ハウレス

////////

真っ赤な顔になるハウレス。

謎の人

では、ハウレスさん？あなたが彼女の今日のお相手役にふさわしいかと。

ボスキ

なんで俺たちじゃダメなんだ？

謎の人

いや、その…。自分も生前、好きな人はいましたが、身分の違いからその好きな人に触れることが出来ないまま死んでしまったので、気持ちが重なりやすいなって。

フェネス

そうだったんだ。

アモン

それは、辛いっすね...。

謎の人

えぇ。ですが、みなさんを見ていると、生前の自分が出来なかったことをいとも簡単に乗り越えていた…。次、生まれ変われるかはわかりませんが、その生前の自分へのたむけにあなた方と最後の夜は彼女とハウレスさんあなたの恋人として幸せでいる姿が見たい。
そして、成仏したい。
そう思ったんです。

ボスキ

確認だが、あんたが成仏したら、この屋敷で起きていた怪現象はなくなるのか？

謎の人

おそらく…。

ボスキ

なんで、断定できないんだ？

謎の人

いや、ここ。そもそも立地的に自分みたいのが寄ってきやすい場所なので。変な話ですが、自分がいない時に他のものが来る可能性までは否定しきれないですよ。

アモン

それは、そうっすよね。

フェネス

悪魔の証明っていうわけですね。

ボスキ

悪魔の証明？

フェネス

うん。悪魔がいることを証明するには、悪魔が居ないという証明を崩さなきゃならない。そのためにはしらみ潰しにいる場所を探さなきゃならないけど、A地点を探した後にB地点を探している時に悪魔がA地点に移動していた場合、いないことを証明したとはいいきれないでしょう？つまり、悪魔がいることもいないことも証明不可能っていうことをさす定義だよ。まぁ、それも、俺たちがいる時点でどうなんだろうって定義だけどね。ただ、他の普通の人からしたら証明不可能だよね。

ボスキ

確かに。こいつが消えても他の幽霊が来ないとは限らないよな。

ハウレス

今回の依頼。失敗に終わりそうだな。

フェネス

まぁ、しょうがないよ。貴族の人たちもホンモノがいるって知ったら、もう、手を引くでしょ？

アモン

そうっすね。建物の価値が下がっていくだけだって知ったら、手放すんじゃないっすか？

ハウレス

うむ。立地も決していい方とはいいがたいしな。

謎の人

なんかごめんなさい。

ボスキ

しゃぁねぇだろ。後は、ハウレス。〇〇のことは任せるが。〇〇の嫌がることをしたら後でぶっとばすからな。

ハウレス

すっするわけないだろ？！/////

フェネス

うん。ハウレスなら安心だね。

アモン

そうっすね。むしろ、キスまでいけたら上出来じゃないっすか？

そういうと幽霊に連れられ洋館の奥の隠された扉を潜り、あちこちくねくね道を通り抜け主がいる部屋に来るハウレス。

ハウレス

ここにいるのか？

謎の人

はい。

ハウレス

鍵は？

謎の人

いりませんよ。そのままお入り頂けます。

そうして、部屋に入ると自然と扉が閉まる。そして、そこにはエプロン姿の主。

ハウレス

あっ、主様!?なぜ、エプロンを？////
その前にお怪我はありませんか？！

と慌てて近寄り、主の手やら足やらを確認するハウレス。

主

はっハウレス////そんなあちこち見られたら恥ずかしいよ...////怪我とかしてないし、全然平気だったよ？

ハウレス

ホッ……。良かったです。ボスキから主様が突然消えたとお聞きして心配しておりました。

主

ハウレス。心配かけてごめんね…。
来てくれてありがとう。
でも、どうやってここに？もしかして、あの紙がハウレスにも？

そういい、主はハウレスにも紙を見せる。

ハウレス

これは……。

ハウレス

(そういうことか…。幽霊であるあいつを見たら主様が怖がると思って紙で返事を返していたんだな。いいとこあるじゃないか。しかし、物に触れられないと言っていたはずだが…どうやって紙に文字を…？)

主

？違うの？

ハウレス

あ、いえ、俺もですが、紙は置いてきてしまいました。

主

ところで、みんなは？

ハウレス

ボスキたちは、主様のお帰りを洋館のお部屋で
お待ちしておりますよ。

ヒラリ

主

あっ、また紙だ。

【ゲームをスタートする。まずはじめにルール説明するとしよう。 ①無理やり扉をこじ開けるの禁止。 ②出されたお題をクリアしない限り扉は開かない。 ③仲良くしましょう。 ④具合が悪い時は、元気な人が手を挙げ知らせましょう。その際は、一時中断し、体調回復後に再開します。以上がルールだ。今宵を楽しむがいい。】

主

なんか…。

ハウレス

子供のお遊びのようですね。

そして、2人は笑う。

ヒラリ

【ゲームだとはじめから言っている!まず、はじめのお題は、～恋人らしいことをする。～】

ハウレス

随分、直球ですね…////

主

そう…だね////

ハウレス