カイト
今日楽しかったな!
えりか
……
カイト
どうしたんだ?
えりか
ごめん、もう行かなきゃみたい
カイト
えっ……
カイト
やだ!そんな!
カイト
イヤだ!!!
カイト
えりか!!
カイトがえりかの手を掴もうとする
スカッ
カイト
……掴めない……
カイト
もう俺を1人にしないでくれ!
ここみ
カイト行かないで!
ここみ
えりか、連れていかないで!
カイト
!お前、つけてきたのか!
ここみ
わるい!?
ここみ
だって、心配だもん!
ここみ
連れて行かれたくないもん!
えりか
ここみ、大丈夫だよ
ここみ
えりか!!
えりか
ちょっといじわるしちゃった。
えりか
ー私はもうカイトと手を繋げないからー
えりか
さみしいけど、私は天国から見守るね
えりか
会えてよかったよ
いつかまた、
魔法がかかったら……
カイト
えりか!
ここみ
えりかあああああああああぁぁぁ!
ボトッ
カイト
何これ
ここみ
これ、えりかが事故にあった時に持ってたプレゼント!
ここみ
カイトへのものだったもんね
えりか
(また……この場所で会おうね……)
ーあれから三ヶ月ー
あっというまに春になった
あの出来事はいったいなんだったんだろう
まるで、夢をみていたような
でも、決して夢じゃなかった
ー夢じゃなかったんだー
だから僕は、
また冬が来るのを
待っている
【冬待つ僕ら】
終了