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宇善「ごめんなさいより伝えたい事」

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宇善「ごめんなさいより伝えたい事」

1 - 宇善「ごめんなさいより伝えたい事」

♥

151

2021年01月05日

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連休は嫌いだ。

誰も俺を見なくなる。

彼氏と一緒、とか、ぼっちは嫌、とか、オールしようぜ、とか、

皆が皆、俺を見て話す

善逸

(どーせ、リア充なんだろ………)

善逸

(ま、)

ガタッ

善逸が椅子から立ち上がる、

いきなり立ち上がったので周りが少し驚いた。

善逸

(俺今日、予定あるからな)

モブ

お?我妻ぁ〜、今週は恋人と一緒〜?

モブ央が善逸にすり寄る。

いつもの善逸ならわちゃって殴りかかるが、笑顔で答えた。

善逸

え?そうだけど?

モブ

!?

モブ

マジで…………?

善逸

うん、じゃあそういう事だから。

善逸が足早に教室を去った。 その背中をクラスメイトは呆然と見つめていた。

モブ

え、マジで工エエェェ(´д`)ェェエエ工

善逸は近道の公園を駆け抜けている。

善逸

(今日だけだもんなぁ〜会えるの〜)

善逸が走りながら右手首の時計を見る。

善逸

時間無いし、一緒にいたいから急ごっと!

善逸

(これも、宇髄さんがくれたんだよなぁ………)

善逸の足が速く速く前に進む。

善逸

(ごめんなさいっ!)

ダンッ

善逸はそう思いながらベンチを1回転して飛び越えた。

モブ

ん?あれって………(帰宅途中モブ央)

モブ

我妻………?

善逸

( ´Д`)=3つかれぇたぁ………

善逸

ゲッ!あと15分じゃん!

善逸

急ご

善逸を公園で見かけたモブ央は、そのまま善逸を 追いかけた。

するとここでは一番大きい大学病院に、善逸は入っていった。

モブ

?病院………?

モブ

何でなんだろ………

モブ

(っ、てか、我妻が入っていった病室は………)

シャーッ

音を立てて白いカーテンを善逸がめくる。

善逸

久しぶり!

善逸

宇髄さん!

そこには呼吸器や点滴、管が身体から伸びている宇髄が寝ていた。

その整った顔が表情を変えることはなく、 怖いくらい白いその肌は、銀色の髪に馴染んできていた。

電子音が響く部屋。

善逸

あー、もう、疲れたよぉ٩(๑òωó๑)۶

善逸

そろそろ2年生だけどさぁ、大丈夫かな俺………

善逸の明るい声が響く。

しかし、その声に宇髄も、誰も返す音はなかった。

善逸

おーい、宇髄さーん…………

善逸は宇髄さんの頬に自分の頬を擦り寄せる。

善逸

俺もう、キメツ音大2年生になりますよぉ………

絞り出すように、ただ純粋にこの人に届くように………と、 一言一言温もりのある言葉が病室に響く。

善逸

早く起きてください……

善逸

じゃないと俺………

善逸

宇髄さんが居なくて死にそうですよ………………

善逸は宇髄から離れると、窓際の花を変え始めた。

善逸

なんて

善逸

聞こえないか。

ピッ ピッ ピピ

善逸

え?

微かに息を吐く音がした。

でも、ありえない。

だって、だって、宇髄さんは…………

善逸

宇髄さん!

善逸

今日はありがとうございました(_ _)

宇髄

なぁーに、いいっての(笑)

善逸

え?でも………

宇髄

お前が卒業して、キメツ音大いったら
俺に奢って返せよ?

善逸

はい、じゃあ俺卒業までがんばります!

宇髄

ん、その息!

宇髄は善逸の頭を撫でる。

善逸

えへへへっ(*´∀`*)

宇髄

(^^)

モブ

そこの二人!危ないぞぉ!!!

男の人の声がした次の瞬間。

バコッ

きゃああああぁぁぁ!!!!!

女性の叫び声、打ち付けられた身体。

善逸

(あ…………俺はねられたんだ………)

善逸

あ………れ……?……

宇髄

………………

宇髄さんは俺をかばって、車にはねられた。

善逸

あ………

善逸

あぁ………

善逸

うずいっ………さん………?

視界が狭まる中、宇髄さんに手を伸ばす。

その手が宇髄さんに届かないまま、俺の意識は途絶えた。

だって俺をかばってはねられたんだから。

善逸

宇髄………さん……?

俺をかばって

俺なんかをかばって

宇髄

…………ぜん……ぃっ……

善逸

宇髄さん………

気配はある、生きてる、意識がある、喋ってる、

なのに、なのに、なのに、なのに…………

善逸

(なんで今、振り向けないんだろ…………)

善逸

(弱虫、いくじなし、泣き虫、馬鹿、バカ………)

善逸

(俺のバカ………)

宇髄

ご……め……んなぁ……………

善逸

え……

宇髄

ずっ………とねてて…………

善逸

ううん、違う、違うの、俺は

宇髄

一人にして………ごめん……なぁ………

ポロッ

善逸の目から、大粒の涙が溢れる。

善逸

うっ、んっ………

掠れた宇髄さんの声、

宇髄

ぜんいつ………

温かい音、

善逸

ごめんなさい、

宇髄

ぇ………?

いや、違う。 謝るのは後だ、俺が今、一番言いたい言葉。

それは

善逸

んっ、

善逸

おはよう、宇髄さんっ

善逸が、宇髄さんの方へ振り向く、 包帯ぐるぐる巻きの宇髄さんが 微笑んでいた。

そのまぶたは開いていて、綺麗な紅瞳が輝いていた。

宇髄

宇髄

おは……よう………

宇髄

善逸…………

善逸が宇髄に抱きつく。 泣きじゃくる善逸を、宇髄は優しい手付きでその背中をなでた。

春の日がまちどうしい、1月の事だった。

善逸

宇髄さん!

善逸

もう、身体大丈夫なの?

宇髄

まぁな、左目も見えるし、左腕もしびれてないぜ!

善逸

よかったぁ〜

善逸と宇髄がベンチで話を弾ませる。 それをそっと見つめていたモブ央は笑顔だった。

モブ

良かったな、我妻!

そしてモブ央は自分の片思いに、そっと 幕を下ろした。

終わり

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コメント

2

ユーザー

モブ央は善逸が好きだったのか、、!!

ユーザー

リクエストの宇善だゼ☆

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