みあ視点
舞台後半戦
私はベットに横たわって
ナチさんが演技をしているのを
薄目を開けてちらりと見る。
桃白 みあ
なんて、呑気に考えていた。
物語の醍醐味
王子様がお姫様にキスをして、
呪いを溶かすシーン。
………
"私たちはキスの演技をするだけ"
沢山頭にそう叩きつけ、 気持ちを押さえ込んできた。
のに
私の気持ちは矛盾し、
鼓動は徐々に高く鳴り響く。
ナチさんの白くてサラサラとしたマントが観客席を遮断した。
ナチさんの顔が少し近くなる気配と
優しく安定した吐息が聞こえた。
それと共に私の頬は熱をたくわえる。
桃白 みあ
ふと不意に、 1つの考えが脳内に止まった。
桃白 みあ
興味本位で私は
目をとても薄く、 ゆっくりと開けてみた。
桃白 みあ
私は目を何度も疑った。
いつも堂々としていて、
ちょっとした事では苛立ちや困惑を 見せないナチさんが、
目を細々とし、頬をほんのり赤く染め
何かと葛藤しているような 苦しげでどこか意味深な表情をしていた。
桃白 みあ
私は反射的に目をぎゅぅっと閉じた。
色々な考えが私の思考を埋め尽くす。
桃白 みあ
桃白 みあ
心と思考が落ち着いてきた頃、
私たちの舞台は 平和に幕を閉じたのだった。
ナチス視点
舞台後半戦、、
みあが入っているであろうベットを 裏方のやつが運んできた。
…裏方の奴に 少し妬みと恨みを覚えたのは 秘密にしてくれ。
妬みを最大限に隠しながら、
一生懸命手足を左右に動かし表情を作る。
視界の隅で、 みあがチラリとこっちを見た気がした。
今みると理性がぶっ飛ぶ気がしたから 気づいてないふりを続けた。
気がつくと舞台は終盤で最も盛り上がる、
王子が呪いで眠っている姫にキスを落とし 呪いが溶けて目を覚ます、
というおとぎ話によくある シーンとなった。
みあが横になっているベットに近づき、 しゃがみこんだ
ナチス・ドイツ
台本には無い、 本音の言葉が小さくこぼれた。
まずい、と思ったが、 みあも客席も 誰も気づいていないようだった。
ナチス・ドイツ
背中に着いているマントで 客席を遮断する。
遮断したマントの中に顔を隠し、 キスをするふりをする。
目を優しくきゅっと閉じているみあが 視野に入り、
色々な欲望が一気に脳内を埋めつくす。
気持ちに葛藤していると、 みあの目がうっすら開いたように見えた。
その姿がまた愛おしくて、 可愛くて、子供の寝顔っぽくて、
"気が狂いそうになる"
みあはなぜか とても驚いたような表情を浮かべ、
最初よりずっと強く目をつぶった。
ナチス・ドイツ
少し不安が脳内をチラつかせたが
会場の緊張感と圧迫感に すぐ押しつぶされてしまったのだった。
みあ視点
蜜数 藍
紫咲 純恋
桃白 みあ
蜜数 藍
桃白 みあ
紫咲 純恋
……
本音を言うと、
本当に息の根が詰まりそうなほど疲れた
2人がいじってくれたから 少し気が楽になったけど、
また陽キャの人たちに睨まれた恐怖と 少しの嫌気が胸を刺す。
桃白 みあ
紫咲 純恋
桃白 みあ
蜜数 藍
紫咲 純恋
好きな人のことを考えると、
さっきまでの嫌気が嘘のように 軽やかでキラキラとした期待になって 行く気がした。
ナチス視点
舞台が終わり、拍手が鳴り響き、 幕が閉じた。
ナチス・ドイツ
イタリア王国
大日本帝国
ナチス・ドイツ
大日本帝国
イタリア王国
…理性、保てれて良かった、、 この言葉だけが思考を埋めつくす
それと共に安堵のため息をついた。
蜜数 藍
大日本帝国
イタリア王国
蜜数 藍
イタあいカップルの会話を横目で見ながら 俺は無意識に好きな人を探していた。
ナチス・ドイツ
紫咲 純恋
桃白 みあ
紫咲 純恋
蜜数 藍
紫咲 純恋
桃白 みあ
大日本帝国
イタリア王国
綺麗な桃色のドレスを身にまといながら いつも通りに話す姿に目を奪われる。
桃白 みあ
桃白 みあ
メイクで目尻がキラキラした目で上目遣いをしてきた。
いつもより控えめに聞いてきたから 余計に顔が熱くなっていく気がした
ナチス・ドイツ
いつもより目が少し大きく見え、 鼻筋も通っていた。
ナチス・ドイツ
桃白 みあ
いつもとは何かが違う、
優しさと控えめの無邪気な笑顔が
俺の理性に刺さり狂う。
生徒
生徒
裏方をやっていたクラスメイトの声が 遠くの部屋から聞こえてきた。
イタリア王国
蜜数 藍
紫咲 純恋
桃白 みあ
藍.純恋
桃白 みあ
紫咲 純恋
純恋がこちらに目配せをしてきた
蜜数 藍
大日本帝国
イタリア王国
喋る隙もクソも与えず 4人はクラスメイトの声が聞こえたところに向かっていった。
桃白 みあ
「みんな優しいね〜」と ゆるゆるっとした声で にこにこと柔らかい笑顔を浮かべながら 喋るみあ
いつもとは少し違う、 わたあめのように柔らかく ふわふわとした声を聞いて 思わず笑みがこぼれた。
ナチス・ドイツ
桃白 みあ
ナチス・ドイツ
えっとね、と 少し緊張で硬い表情を浮かべ またいつもの笑顔になり、 こう伝えてくれた
桃白 みあ
ナチス・ドイツ
さっきまで控えめな感じだったのに 急にいつものみあワールド全開になって 俺は
「あ、あぁ、」という 少し不器用な感じな答え方をしてしまった
俺が不器用な感じに答えても、 みあは顔色一つ変えずに話してくれた
その姿が少し子供っぽくて、 愛らしくて、、
桃白 みあ
………
あぁ、
可愛いなぁ、
桃白 みあ
桃白 みあ
さっきまでの 幼い子供のような愛くるしかった笑顔が、
困惑で溢れかえっているような 表情に変わった
……
そう
俺は無意識にみあの頭を撫でていたのだ
桃白 みあ
いつも緩やかに垂れ下がり 優しい印象を与える黄色の目元は、
今は大きく見開き、 困惑の光が入り込んでいた。
その困惑の色が映り込む 月のような綺麗な瞳は、 素早く何度も瞬きをした
みあは驚いた時に 瞬きをするのが癖なのだろう。
ナチス・ドイツ
桃白 みあ
桃白 みあ
困惑を隠そうと 必死に口角をあげている珍しい姿に 思わず笑いそうになってしまった
ナチス・ドイツ
自分でも分かるほど不自然で、 言葉の語尾は上がり、 笑いを隠せていない喋り方だった。
桃白 みあ
桃白 みあ
桃白 みあ
みあは困惑の表情を見せ、 少し納得したような顔になり、 また困惑の色を見せた。
その姿が面白くて、 可愛くて、愛おしくて また無意識に頭を撫でてしまった。
桃白 みあ
ナチス・ドイツ
桃白 みあ
ナチス・ドイツ
……
よかった。
やっぱり俺らはこんな感じがいいな。
なんて、頭の片隅で考えた。
生徒
生徒
生徒
遠くからクラスメイトの声が聞こえてきた
俺たち以外で頑張ってくれているようだ。 ありがたい…
桃白 みあ
みあはクラスメイトの方を見て、 心配そうな声色で、優しく伝えた。
ナチス・ドイツ
そろそろ行くか、
そう言おうとした瞬間、
背中に何かが当たったような感覚がした
みあ視点
桃白 みあ
そう口に出した途端、
ナチさんが前によろめいた
桃白 みあ
私は言葉が出ず、驚きが隠せなかった。
ドサッと言う音と共に 私たちは人目のつかない死角で 座り込んでしまった。
いつも明るく、元気いっぱいな クラスメイトからの謝罪声が 遠くから聞こえた気がした。
……
時が止まったように感じた。
…いや、長く感じたのかも、
生きてきた中で1番近くに感じる体温、
生きてきた中で一番近くに聞こえた呼吸音
口元に触れる柔らかな暖かいもの、
次第に熱くなってくる身体、
………
そう
私たちは
"事故キス"
というものをしてしまったそうです。
ナチス視点
背中に何かが当たった感覚がした後、
気がつけば、
俺はみあと
事故キス、 というものをしていた。
俺は驚きを隠せないまま、 みあをじっと見つめた。
桃白 みあ
……
俺は、俺の中の
何かがプツリと切れるような音が 聞こえた気がした。
いつも元気で明るくて、 頭のネジが5本くらい外れている女が
こんなにも弱々しく顔を赤くし、
目線を下にして 固まってしまっているのだから。
桃白 みあ
桃白 みあ
桃白 みあ
無理やりシラケた雰囲気を 和ませるように喋るみあを見て、 俺はもう我慢ができなくなった
ナチス・ドイツ
桃白 みあ
困惑する表情を浮かべる みあを差し置いて、
俺はみあの顎を持ち
そっと小さくキスを落とした。
…あぁ、
やっぱり俺は、
こいつが好きだ
コメント
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あぁ”~やば口角死んだ( ᜊ°-° )ᜊ日帝さんの恋叶いますように!!グヘヘ(←キモイですね)
ぺえこいきてます しんでません