約束

※死ネタ注意

あの日

俺が時間通りに戻っていたら

なにか変わったのだろうか

あの日

約束を守っていたら

また貴方の笑顔を見れただろうか

ｶﾞﾗﾗﾗﾗ

俺は桃！

保健室登校をしている高校３年生だ

この青髪は青！

こんな俺を好きでいてくれる自慢の彼氏

なんて他愛もない会話を青として過ごすのが俺の放課後の過ごし方だ

楽しい時間はあっという間だった

青が帰ろうとすると

ふと振り返っていった

こういう時の青は保育園児のように見える

その時に見た青の笑顔は凄くうれしそうだった

そしてこの会話が

俺らの最期の会話だった

今日青との約束があるんだけどな‥‥、

まぁすぐ終わるか！

‥‥‥‥いや長くない！？

もうとっくに青がくる時間過ぎてるんですけど？？

先生が次の言葉を言いかけたその時だった

女の先生が駆け込んできた

青だ

青がまだ保健室にいるんだ

廊下にでた俺はその場に立ち尽くしてしまった

保健室が火に包まれて赤く燃えていた

俺は保健室の中へ走った

煙を吸ってしまった

俺も長くは持たない

その時だった

ぐいっ

そっからはよく覚えていない

『戻るの！！』と泣きわめいてたらしい

俺が覚えてるのは火が消えてからだ

担架に乗せられ運ばれてくるのは

もう誰か分からないくらいに真っ黒な青だった

ぴくりとも動かない青はまるで人形のようで

もう生きていない事を目の当たりにした

それは小さな箱だった

俺が恐る恐る開けると

入っていたのは

婚約指輪だった

俺は真っ黒になった青を抱きしめた