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コメント
4件
待ってたー!!続きが気になるー!!
放課後。
教室の窓がオレンジ色に染まって、机の影が長く伸びる。
私は帰りの支度をしながら、なおきりの方を見る。
なおきりはノートを片づけて、いつも通りの顔で立ち上がった。
(帰る合図。これも、当たり前)
校門を出て、並んで歩く。
夕方の風は少し冷たくて、制服の袖を握りたくなる。
のあ
なおきり
のあ
なおきり
のあ
なおきり
(こういうの、落ち着く)
…なのに。
なおきりが、急に黙った。
普段なら、私が適当に話して、なおきりが短く返すのに。
今日の沈黙は、形が違う。
(え、なに…?)
のあ
なおきり
のあ
なおきり
(考え事?なおきりが?)
なおきりは前を見たまま、言葉を探すみたいに息を吸う。
なおきり
のあ
なおきり
…言わない。
(言いかけたのに)
なおきりは一度、口を閉じて、代わりみたいに、空を見上げた。
なおきり
のあ
なおきり
のあ
でも、追いかけたら壊れそうで、私もそれ以上言えなかった。