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悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
1時間後
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
1年前
桂子
桂子
悠也
悠也
悠也
桂子
悠也
桂子
悠也
桂子
数時間後
悠也
悠也
桂子
桂子
夕陽に赤く照らされた 桂子の横顔はどこか儚げで
いつもと違う彼女の様子に 何だか胸騒ぎがした
悠也
悠也
桂子
悠也
そう声を掛けると
桂子は、 何か迷いを断ち切るように
そっと瞳を閉じた
桂子
悠也
桂子
悠也
悠也
悠也
桂子の言葉の意味が理解できず 俺は混乱していた
その間、桂子は黙ったまま
悠也
口になんて 出したくなかった言葉を 絞り出す
でも、このときは
たとえ今の関係の肩書きが 崩れたとしても
友達として 彼女と接することはできると
そんな甘いことを考えていた
桂子
桂子
悠也
悠也
桂子
桂子
そう言って、彼女は俯く
悠也
悠也
悠也
桂子
悠也
桂子
桂子
じっと耳をすませていなければ 海風にさらわれて 消えてしまうほど
弱々しい小さな声で 桂子はそう言った
悠也
桂子の肩が小さく跳ねたのを 俺は見逃さなかった
悠也
悠也
桂子
悠也
桂子
悠也
悠也
桂子
桂子
桂子
まっすぐ俺を見据える 鋭い桂子の視線に 俺は一瞬怯んだ
桂子
桂子
悠也
背を向けて歩き出す彼女に 手を伸ばしたが
その手が届くことはなかった
夕焼けに赤く包まれた街並みと だんだん遠くなってゆく 桂子の姿を
ただただ見送ることしか そのときの俺にはできなかった
その日の夜
悠也
とりあえずベッドに 入ってみたものの
桂子のことが気になって 一向に眠れない
悠也
悠也
悠也
また改めて話し合うことを 心に決め、 ひとまず考えることをやめて 眠りについた
数時間後
けたたましいサイレンの音と 鳴り止まないコール音で 目が覚めた
不在着信
悠也
悠也
悠也
陽斗は桂子の幼馴染みで 俺に桂子を紹介してくれた 親友だ
陽斗
通話
00:00
悠也
陽斗
悠也
陽斗
悠也
陽斗
悠也
陽斗
言われるがままカーテンを開けて外を見ると
悠也
朝焼けとともに 真っ赤に燃え上がる炎と 立ちのぼる真っ黒な煙が 遠くに見えた
それが見えるのは たしかに桂子の家の方角だ
悠也
陽斗
陽斗
悠也
陽斗
悠也
悠也
通話
04:09
スマホを片手に 部屋着のまま靴をつっかけて 俺は家を飛び出した
悠也
現場に向かう途中、 そう祈りながら 桂子に電話をかける
悠也
応答なし
悠也
応答なし
悠也
応答なし
悠也
悠也
悠也
応答なし
悠也
応答なし
悠也
気づけば 桂子の家の前まで来ていて
辺りは燃え盛る炎と煙、 消防士と多くの野次馬で 溢れ返っていた
悠也
悠也
陽斗
悠也
陽斗
悠也
陽斗
陽斗
陽斗
悠也
陽斗
陽斗
悠也
悠也
陽斗
悠也
数時間後
火は消し止められ、 焼け跡から中年の男女 二人の遺体が発見された
陽斗
小さい頃から家同士で 仲の良かった陽斗は ショックを隠せない様子だった
警察も入り、調査が続いたが 桂子は見つからなかった
悠也
陽斗
日が昇り、野次馬たちはそれぞれの生活へと戻っていく
俺たちも一旦 その場を後にした
火事から数日が経った
桂子は見つからなかった
ただ、ニュースで 桂子の家が 多額の借金を抱えていたことが 明かされていた
警察は借金返済を苦とした 自殺と考えているようだ
悠也
悠也
いつの日からか、 やるせない気持ちを 既読のつかないトーク画面に 綴るようになっていた
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
悠也
あれからずっと
あの日の 夕焼けの街並みに消えた
桂子の姿を探している
巷では
あの火事で灰になったとか
借金取りに誘拐されたとか
神隠しじゃないかなんて
いろんな憶測が 飛び交っているけれど
悠也
悠也
今日も俺は
既読のつかない 桂子のトーク画面に
話しかける
悠也
いつかひょっこりと
桂子が戻ってきてくれるような 気がするから
がトークに参加しました。
が退出しました。