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葵波翠璃

えっ、

次の一口を掬っていた 私のスプーン。

それを机から身を乗り出した 乱歩さんが、

口に含む。

薄い瞼の隙間から 翡翠色の瞳が覗いていた。

江戸川乱歩

甘い

状況を理解した途端、

耳が熱くなるのを 嫌でも感じる。

葵波翠璃

ら、乱歩さ…

江戸川乱歩

顔が赤いね

江戸川乱歩

君肝座ってる感じなのに
意外と初心なんだ

葵波翠璃

なっ…

そう悪戯が成功した時の 子供のような笑みを浮かべる。

其れが憎たらしくて、

気に食わなくて。

葵波翠璃

別に、少しこの店が暑いだけです

そう意地を張って見た。

でもクスクスと愉快そうに 笑う彼には、

全てお見通しのようだ。

🍬🍬🍬

江戸川乱歩

ふんふーん♪

葵波翠璃

💧‬

厭に機嫌の良い 乱歩さんと社に帰る。

中島敦

あ、乱歩さん葵波さん、
おかえりなさい

葵波翠璃

只今、敦君

ルンルンと鼻歌混じりに 定位置に着く乱歩さんに、

他の社員は微笑ましそうに ニコニコしている。

まるで全員何があったか 見ていたようだ。

太宰治

どうやら乱歩さんはご機嫌のようだね

中島敦

何か良い事があったのでしょうか?

国木田独歩

何があったかは判らんが、

国木田独歩

まあ葵波が関係しているのは間違いないだろう

谷崎ナオミ

何があったんですか翠璃さん!

葵波翠璃

え、な、何もないよ!

そんな会話を敦君達が しているなんて露知らず、

私もデスクに戻って 仕事をしようとすると、

目を輝かせた ナオミちゃんがやって来る。

如何して何かあったと 判るのだろう。

谷崎ナオミ

ふふ、少しは進展あったみたいですね

葵波翠璃

?、進展?

谷崎ナオミ

いいえ、未だ判らなくても良いですわ

谷崎ナオミ

そのうち判りますから

ナオミちゃんは語尾に ハートを付けて云うと、

さっさと自分のデスクに 戻って行ってしまった。

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