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紫耀side
忙しくなると余裕がなくなってしまうのは 俺の悪い癖だ、、。
ひとつのことに集中しすぎて 他の事が疎かになってしまう、、。
○○に話しかけられるとそれに答えるのが めんどくさいと思うようになっていた、、。
仕事が忙しい事も、疲れていることも、 ○○なら察してくれると 勝手に思っていた、、。
ある日、仕事が終わって携帯を見ると 幼なじみの△△から今から会おうと 連絡がきていた。
△△とは子供の頃から一緒に 過ごしてきた。
「特別な存在」ではあるけれど、それは 幼なじみだからであって今まで異性として 見たことも恋愛感情を持つことも なかった。
この日△△は俺の家に行きたいと言った。
一度は断ったけどすぐ帰るし ○○ちゃんにも会ってみたいと粘られた。
一瞬○○の事が脳裏をよぎったけど △△とはやましい関係でもないし、 ○○にも幼なじみがいることは 話してある。
「幼なじみ」
この言葉を使えばなんでも許される ような気がしていたのかもしれない。
家についてから△△と話していると 懐かしい昔話で盛り上がった。
最低なことに 俺は話しに夢中になりすぎて○○の存在を 気にかけていなかった。
△△が帰ると言うので駅まで送って行こう とした時、○○がリビングにいないことに 気付いた。
寝室を覗きに行くと○○は寝ていた。
俺はその時、 ○○が傷ついていたことも ○○が泣いていた事も気づいて いなかった、、。
○○は毎日と言っていいほど ‘‘何時に帰ってくる?,, と聞いてくるようになった。
毎日毎日聞かれるたびに うんざりする。
LINE
○○
紫耀
○○
LINE終了
短いことやり取りをするのが日課のように メール画面が綺麗に並んでいる。
朝仕事に行こうとすると またいつものように何時に帰ってくるのかと聞いてきた。
いつもと同じやり取りで終わると 思っていたら
○○
そう言われた。
紫耀
そう伝えて家を出た。
今日だけ・・・? 一瞬考えたが、特に深く考えることは なかった。
その日は思っていたよりも早めに 仕事が終わった。
帰ろうとした時△△から電話が かかってきて
△△
と誘われた。
仕事も早く終わったし・・・と思い 何の迷いもなく誘いを受けた。
お店へ向かう時 ○○から電話がかかってきた。
着信の画面を見ると電話を取ることなく 携帯をそっとポケットに入れた。
食事をしている時ちょうど携帯の画面を 開いたタイミングで○○からLINEが来た。
LINE
○○
その時早く帰ってきてほしいと 言われたことを思い出す。
△△とはやましい関係でも 浮気しているわけでもない。
ただなんだかめんどくさい事 になるのが嫌で、
紫耀
と俺は嘘をついた。
まさか△△と一緒にいる所を見られていたなんて気づかずに、、。
△△と別れて家に帰ると ○○はリビングにはいなかった。
嘘ついた手前 顔を合わせなくていいと思ったら どこかホッとした気持ちがあった。
けれど見つけてしまった。
捨てられてるたくさんの 料理やケーキを、、。
ケーキのプレートには ‘‘記念日おめでとう♡ これからもよろしくね。,, と書かれてあった。
今日は付き合って3年目の記念日。
だから○○は早く帰ってきて欲しい とお願いしたんだ・・・。
今の今まで今日が記念日だと いうことを忘れていた、、。
申し訳ない気持ちを抱えて そっと寝室を覗くと ○○は背を向けて寝ていた。
紫耀
小さな声でそう言って 扉を閉めた、、。
○○が本当は寝ていなかった事も 声を押し殺してずっと泣いていた事も 気づいてあげることができなかった、、。
つづく