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2日後。ゆあんくんの通夜が行われた
僕は幸いにも後遺症も軽く目覚めるのも割と早かった。
でも、少し麻痺していて車椅子で通夜に向かった
僕が疲れてしまうから、という理由で僕だけ到着時間をずらして到着後の待機時間を減らしてくださった。
到着後。荷物だけ部屋に置いて、式を行った。
1人車椅子での出席、隣にはのあさんが座って居た
るなも出席して、ヒロくんも僕の傍に居た。
ゆあんくんは生前、ほとんど病院生活だった。 そのせいか人との関わりが無く、来ていたのは親族ばかりだった。
正面には色鮮やかな花が隙間なく敷き詰めてあった
その1番上には遺影がある
葬式の後ヒロくんが僕に教えてくれた
あの遺影の写真はヒロくんとゆあんくんで中学の卒業式で撮ったらしい。
どうりで笑顔がぎこちないと思った、 そう言って僕はフッと笑った
車椅子の僕の為に棺桶を少し低くしてくれたから その後ゆあんくんを見た
優しい笑顔で幸せそうだった。
その笑顔を見ると心の奥から涙だ込み上げてきて、 ゆあんくんの顔が歪んだ。
もちろん悲しみの中にも罪悪感や自分への怒りだってあった
僕のせいでゆあんくんの体に最後の最後で傷をつけてしまったから。
それでもいいんだ、 ゆあんくんが望んだこと_____
自分になんの意味もない説得をして 落ち着かせた
僕がどうしてもと言って頼んだムスカリの花に囲まれて眠るゆあんくん。
目の前に居るゆあんくんはもう眠っている。 でも、まだゆあんくんは生きている。
そう胸に留め置いてソッとゆあんくんの頬を撫でた
あれから約2ヶ月が過ぎた
ゆあんくんと僕はまだ元気に暮らしている。
無事高校も卒業して都内の医大に入った
ヒロくんとるなは高校3年になりみんなの先輩だと意気込んでいる
るなも僕と同じ医大がいい!と言って勉強を頑張っているらしい
この春からは環境が一気に変わった。
1つ目は、ヒロくんも一人暮らしを始めたらしい
そして、るなも実家を離れ僕と一緒に暮らす
それから新しい大学という環境
でも、何故かうるさいあのコンビは僕と同じ大学に通うらしい
勘弁して欲しいものだ
呆れに溜息を漏らして、3人で大学の門をくぐった
自慢ではないが、 僕は授業を割と真面目に聞く方になったと思う
高校ではずっと本を読んでいたから ゆあんくんに1度叱られたことがあるからだ
うるさいコンビは相変わらずコソコソと話してるが
その時スマホの通知がなった。
驚いて少し声を出してしまった
すると主任はこちらを見て なんですか?蒼田さん。スマホの通知はオフでお願い致しますよ?___と注意してきた
イエローカードだろう
そっとスマホを隠して横目で覗いた
でも、僕のスマホにはひとつも通知が来てなかった。
だからもうひとつのスマホを見た
予想どうり、そのスマホの待ち受け画面にはひとつの通知が表示されていた
通知をやさしくタップして画面に出たのは メールアプリだった。
でも、相手から通知はなかった。
相手からのメッセージはなかった
いつもなら左上に表示されるはずの名前も。
ただ画面には大きな吹き出しが表示されていた
ゆあんくんらしいなそう笑って みんなの前で大粒の涙を流した。
約束です___ 絶対にゆあんくんを遠い未来まで 連れて行き来ます___
はい。約束___
赤城 柚杏
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