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自分じゃない自分との共存は頑張れない

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自分じゃない自分との共存は頑張れない

1 - 自分じゃない自分との共存は頑張れない

♥

250

2024年12月13日

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※当然のように吸共番外編

※下ネタ注意

夜月

よし、客は僕たちしかいなくなりましたね?

しずく

閉店30分前だからね

夜月

僕、人には見せられない

夜月

すごい物を手に入れまして

夜月

題して、入れ替わり電気ショッカーです!

夜月

漫画みたいに人格が入れ替わるんだそうです!

しずく

それはすごいね(棒)

しずく

シュウさん、いつものトマトパスタ一つ

赤城

いや閉店30分前なんだが

しずく

30分あれば作れるでしょ

赤城

はいはい

しずく

はいは一回

夜月

えぇ信じないんですか?

夜月

お二人の仲を結んだ嘘発見器と同じメーカーですよ?

赤城

そんな胡散臭い買い物する暇があったら受験勉強に勤しめ

夜月

そっちには聞いてません

赤城

じゃあ帰れ

夜月

藍原さん武器が好きならこういうのも興味ないんですか?

しずく

効果に確証がないものは別に

しずく

武器は確実に攻撃を与えられるから好き

夜月

あーなるほど

赤城

怖いな

夜月

じゃあ確実かどうか試してみます?

夜月

レバー引くと周囲の人に通電するらしいです

しずく

やってみれば

赤城

いや怖いな

赤城

人身事故起きたらどうするんだ

夜月

……確かに

夜月

まぁ僕もつい

夜月

深夜テンションでポチっちゃっただけなので返品しときます

赤城

それがいい

しずく

……

チリンチリン(ドアベル)

みくる

夜月ーバイト終わったわよー

夜月

あっ今行きますー!

夜月

じゃあ僕はこれで!

赤城

何だったんだ……

赤城

ほら、しずくもさっさと帰れ……

しずく

えい

(レバーを引く)

赤城

え?何して

ピシャアアアン!!

その時、4人に電流が走った!

しずく

おー強めの静電気みたい

赤城

ギャアアアア何してんだ!!

夜月

アーッどうせなら僕が引きたかったのに!!

みくる

イヤアアア何事!?

シーン……

しずく

……

赤城

……

夜月

……

みくる

……

赤城

……うん

赤城

本物だったみたいだね

赤城

私今、シュウさんの中に入ってる

しずく

し、しず、俺、しずっ……

しずく

ウワアアアア!!!!

赤城

おーシュウさんが私の姿で発狂してる

赤城

実に面白い

しずく

何も面白くない!!

しずく

こんなに激しい最高と最悪を同時に味わうのは初めてだ!!

赤城

どの辺が最高?

しずく

うるさい!!

しずく

頼むから俺の姿で喋らないでくれ!!

しずく

脳処理が追いつかなくて吐きそうだ!!

赤城

そのうち慣れると思うよ

赤城

ほら、既に二人も

みくる

バイト、いつもより遅かったですね

夜月

仕方ないでしょ、クソクレーマーの対応してたのよ

赤城

何事もなかったように会話してるよ

しずく

処理を諦めて逃避してるだけだと思うぞ

赤城

夜月くん、入れ替わった感想は?

夜月

そうねぇ

赤城

ん、夜月くんに入ったみくるさんじゃなくて

赤城

みくるさんに入った夜月くんの方

しずく

ややこしいな

夜月

は?何言ってるの

夜月

私が夜月よ

みくる

僕がみくるですよ

しずく

うわもう人格に自我が飲み込まれてるじゃないか

赤城

すごい適応力だね

しずく

洗脳だろ

しずく

今すぐ元に戻すぞ

しずく

どうやるんだ

しずく

夜月、じゃなくてみくる

みくる

さぁ、知りません

しずく

は?

みくる

だから僕はやめたじゃないですか

みくる

勝手に起動した藍原さんが悪いんですからね

みくる

僕は何も知りません

しずく

コイツ……!!

赤城

私も勝手に手が動いただけだから知らない

しずく

これ武器使っても許されるよな?

赤城

スタンガンは今故障中だよ

しずく

クッソよりによってなんで!!

店員

赤城くーん、そろそろ店の掃除お願ーい

赤城

あ、はーい

しずく

ちょいちょいちょい!!

しずく

もう「具合悪いから帰ります」って言え!

赤城

でも仕事は責任持って最後までしないと

しずく

いいんだよ仕事に責任持ったことなんかないから!!

赤城

最悪な人格に乗り移っちゃった

しずく

ようやく気付いたか

しずく

これ以上最悪な事態にならない為に

しずく

とりあえず家に帰るぞ

赤城

はいはい

しずく

はいは一回

赤城

お母さんには『友達の家泊まる』って連絡しておいたよ

しずく

お前絶対友達の家泊まるタイプじゃないだろ

しずく

でもこれでひとまず自分の家にいられるな

赤城

私は?

しずく

お前は自業自得だから我慢しろ

赤城

じゃあ部屋の探索でもしよっと

しずく

やめろ、そこの小説でも読んでろ

赤城

『罪と罰と私』?

赤城

シュウさん並に暗そうな小説だね

しずく

俺ほどではないわ

赤城

どうせなら明るいこと考えようよ

赤城

入れ替わったメリットとか

しずく

メリット……そうだな……

しずく

入れ替わりものの基本で言えば

しずく

この身体を好き勝手するとか

しずく

血を思う存分飲むとか

しずく

やりたいことは山ほど思いつくんだが

しずく

やろうという気にならない

赤城

というと?

しずく

主体が“自分”になってしまったからだろうな

しずく

中途半端な入れ替わりなら

しずく

他人目線で楽しめただろうが

しずく

この場合自我も取り込まれていて

しずく

全てが自分事というか

しずく

この身体が“自分”でしかないんだ

しずく

だから入れ替わる前と同様に

しずく

自分の血は飲めないし

しずく

自分の身体だから興奮しない

しずく

むしろちょっと気持ち悪いまである

赤城

なるほどね

赤城

確かに私も妙なフィット感がある

赤城

そしてそっちが私の身体で悶え苦しんでいることに

赤城

妙な興奮を感じる

しずく

気持ち悪!?

しずく

えっ気持ち悪!!

しずく

ゴキブリか何かじゃ……

しずく

うわすごい!!

しずく

言葉の候補に『ゴキブリ』が自然と出てくる!!

赤城

私も思いもよらない言葉が次々浮かんでくるよ

赤城

『あぐらエロい』

赤城

『一緒に寝たい』

赤城

『足から血吸いたい』

しずく

心中したい!!

しずく

それぞれ自分の血吸って死のう!!

しずく

それが入れ替わりの一番のメリットだ!!

赤城

夢も希望もないね

しずく

きっと自分の身体で生きることでしか

しずく

夢も希望も得られないんだな

赤城

良いこと言うね

しずく

知らん、この脳が勝手に

しずく

良いことを言おうとしたがる……

しずく

……待てよ

しずく

今「血吸いたい」って言わなかったか?

赤城

言ったね

しずく

誰の血を?

赤城

シュウさんの血

赤城

正確には、私の身体の血

しずく

……

しずく

そういえば俺はさっきから

しずく

トマトジュースが飲みたいような……

赤城

うんうん、良いことだね

赤城

血飲ませてくれたらトマトジュース買ってきてあげるよ

しずく

い ら ん!!

〜翌朝〜

しずく

(とは言ったものの)

しずく

(お腹空きすぎて全然寝れなかった)

しずく

(ポケットに入ってたしずくの家の鍵で)

しずく

(こっそりトマトジュース盗んでくるか)

ガチャッ

赤城

どこ行くの

しずく

えっ、あっいや

しずく

ちょっと玄関の掃除を……

しずく

ってお前こそどこ行く気だ

赤城

仕事に決まってるでしょ

しずく

ふざけるな家で大人しくしてろ

赤城

私はシュウさんと違って責任感のある大人だから

しずく

どこがだこんな目に遭わせといてよくも

赤城

それに、嫌なの

しずく

え?

赤城

私のせいでシュウさんの給料が

赤城

貴重な生活費が

赤城

一日でも失われるのが嫌なの

しずく

しずく……

しずく

そんな心配しなくていいから

しずく

今は自分の心配だけしてろ、な?

赤城

じゃあ逆に聞くけど

赤城

シュウさんはJKになりたかったんじゃないの?

しずく

は?

しずく

いつ誰がそんなこと言った?

赤城

私はいつも感じてたよ

赤城

言葉にできない沸々とした感情を

赤城

性的倒錯のような歪んだ願望を──

しずく

勝手に感じ取るな気色悪い!!

赤城

一日でも体験してみたら

赤城

久しぶりの学校、結構楽しいかもよ

しずく

適当だな

しずく

お前学校楽しいと思ったことないだろ

赤城

それはそう

赤城

でも今はそこまででもないよ

赤城

話せるクラスメイトや先生がいるから

しずく

……そうか

しずく

なら尚更

しずく

俺が話したら関係が悪くなる可能性も……

赤城

それならそれで別にいいよ

しずく

ほんと適当だな

赤城

とにかく私は仕事行ってくるから

赤城

シュウさんも学校行って出席日数稼いできてくれたら

赤城

トマトジュース好きなだけ飲んでいいよ

しずく

しずく

……仕方ない、行ってやるか

赤城

ちょろ

しずく

お前がな

しずく

(登校したからもう飲んでもいいだろ)

ちゅーーー

しずく

(あ〜美味い、染み渡る)

しずく

(確かにこれは永遠に飲めるな)

塩子

おいそこお前の席じゃなくて私の席だからw

塩子

寝ぼけてて草w

しずく

(うわ、こいつは確か塩子って名前の)

しずく

(態度の悪いクソガキだ)

しずく

(でも一応しずくの友達なんだよな)

しずく

(当たり障りのない対応をしておこう)

しずく

……ごめん、間違えた

しずく

教えてくれてありがとう

(席を移動する)

塩子

……

塩子

は……

塩子

ハアァァ!?!?

塩子

キッモ!!キッショ!!

塩子

何か毒でも食った!?

塩子

アニサキスでも寄生した!?

塩子

大人のキスってアニサキスって意味だったん!?

塩子

うわ一緒の教室に居たくないんですけどー!!

しずく

(いやうるさ)

しずく

(なんでこんなのが友達なんだ)

しずく

(類は友を呼ぶとはよく言うが)

しずく

(しずくはここまで酷くないだろ)

塩子

こんなことで感謝するくらいなら

塩子

昨日私の宿題トマトジュース浸しにしたの謝ってくれますー?

しずく

(いや十分酷かったな)

しずく

(こいつもよく昨日の今日で話しかけてくるな)

しずく

ごめん、宿題ってどれ?

塩子

このプリントだよ!

塩子

先生に提出できなくて

塩子

また解き直す羽目になったんだよ!

しずく

あー数学か

しずく

(なら5分で解けるな)

しずく

ちょっと貸せ

しずく

じゃなくて、貸して

塩子

え?

スラスラスラスラ

しずく

はい、できたぞ

しずく

じゃなくて、できたよ

塩子

な、なっ……

塩子

何だよそれ……

塩子

何だよそれ!!!!

しずく

(何なんだこいつ)

塩子

こんな、しずくの分際で!!

塩子

さてはお前しずくじゃないな!?

しずく

エッ!?

ギクッ

しずく

な、何言ってるの

しずく

私はしずくだよ

塩子

じゃあ私のことどんな風に思ってるか言ってみろよ!!

しずく

(何だその質問)

しずく

(鬱陶しい消えろ、と言いたいところだが)

しずく

(我慢だ我慢……)

しずく

えっと、そうだな

しずく

塩子、ちゃんのことは

しずく

普通に好き、だよ

塩子

……

塩子

あっそ

塩子

クソが

(席に座る)

(そのまま教科書の準備を始める)

しずく

(何なんだ……!!)

夜月

皆さんおはようございま〜す!

夜月

今日も良い天気ですね〜!

しずく

(うわこいつも来たのか)

塩子

えっ夜月くんなんかキャラ違くない……?

夜月

そうですか〜?

夜月

僕はいつも通り

夜月

元気で可愛い美少年ですよ♡

(両手を合わせて身体をくねらせる)

しずく

(やりたい放題だな)

しずく

(せめてキャラは守れ)

しずく

(夜月が可哀想だろ)

塩子

うわなんかいつもより可愛い!!

女子

ねぇじゃあギャルピースしてみて!

夜月

こうですか?イエ〜イ☆

女子

キャ〜可愛い〜!!

しずく

(どこがだ、中身性悪女だぞ)

男子

おいおい、マジで可愛いぞ……

男子

何だこの気持ちは……

男子

なぁ影野、一枚写真撮っても……

夜月

いいですよ!

夜月

ただし僕に惚れちゃっても

夜月

責任は取りませんからね♡

男子

うおおおお!!(沸)

しずく

(男子高校生まで歪ませるな)

しずく

(でもどんな姿でもここまでモテるのは)

しずく

(羨ましい気がしなくもなくも……)

夜月

藍原さ〜ん!

夜月

藍原さんも一緒に撮りませんか〜♡

しずく

鬱陶しい、消えろ

夜月

あんたがね

店員

この皿も洗っておいて

店員

あとトマトパスタもう一つ追加で

赤城

分かりました

赤城

(最初は失敗しまくるかと思ったけど)

赤城

(すぐ慣れたし意外と簡単)

赤城

(私もいつかここでバイトしてみようかな)

店員

……赤城くんなんだか

店員

今日は調子良いわねぇ

赤城

ん、そうですか

店員

皿を割らないし

店員

テキパキ動いてるし

店員

心なしか“仕事できるオーラ”が漂ってるし

店員

まるで別人みたいねぇ

赤城

別人です

店員

え?

赤城

冗談です

店員

あらやだ、話まで面白いじゃない!

赤城

話は案外面白い方ですよ

店員

やだ〜何それ!

バシバシ(背中を叩く)

赤城

(痛い)

店員

前から思ってたけど

店員

赤城くんって見た目若いのに

店員

妙な哀愁というか悲壮感があるのよねぇ

赤城

そうなんですね

店員

誰か良い人いたりするの?

店員

良かったら誰か紹介してあげる?

赤城

それはセクハラだと思います

店員

あっそうね、ごめんなさい

店員

でも色々と不器用だし

店員

人を寄せ付けない感じだから

店員

いつも一人ぼっちなんじゃないかと思って

店員

これでもおばちゃんたち、あなたのこと心配してるのよ

店員

普段から呆れたり怒ったりしてばかりだけど

店員

それだけは伝わっててくれると嬉しいわ

赤城

……

赤城

愛されてるんですね

店員

ん?

赤城

いえ、何でもないです

赤城

ご心配ありがとうございます

赤城

でも大丈夫です

赤城

私には

赤城

じゃなくて、自分には

赤城

ちゃんと大切な人がいるので

店員

そう、それなら良かった

店員

あ、もしかして

店員

いつも来てるグレーの髪の子とか?

赤城

えっ

店員

ふふ、図星みたいね

店員

でも手出すのは駄目よ

店員

ちゃんと大人になるまで待たないと

赤城

……向こうから来た場合は?

店員

その場合も相手を止めなさい

店員

お互いに待てができないと

店員

終わりも待ったなしだからね

赤城

……気をつけます

店員

うん、素直でよろしい

ねぇこっちまだー?

赤城

すみません少々お待ち下さい

おいなんか今日のトマトパスタ不味いんだけどー!

赤城

(やっぱり味は再現できなかったか)

赤城

すみません、作り直します

いやそういうこと言ってるんじゃなくてさぁ!

店長呼んでこいよ店長!

赤城

今店長は不在で……

赤城

(う、なんかフラフラしてきた)

赤城

(朝食食べたのに)

赤城

(やっぱり血飲まないと駄目なのかも)

赤城

(貧血の中、一日中忙しなく動き回って)

赤城

(クソクレーマーの対応もして)

赤城

(それを毎日続ける)

赤城

(シュウさんはいつもこんな苦行を耐えてたんだ)

赤城

(初めてシュウさんに)

赤城

(尊敬の念を抱いたかもしれない)

ガシャンッ

赤城

(あ、結局皿割っちゃった)

店員

あらあら、大丈夫?

店員

代わるから昼食取ってきなさい

赤城

ありがとうございます

赤城

でも、まだ大丈夫です

赤城

(私はもっと)

赤城

(シュウさんみたいに頑張ってみたい)

しずく

(しずくが後で見るだろうから)

しずく

(板書は綺麗に取らないとな)

先生

おぉ、藍原……!

先生

今日は真面目に授業受けてて偉いな……!

しずく

え?あ、はい……

しずく

(いつもどんだけ素行悪いんだ)

先生

じゃあこの問題も藍原に答えてもらおう!

先生

『平等に』という副詞は英語で?

しずく

(うわ、英語全然分からん)

しずく

(でもここで答えられないとしずくの評価が……)

夜月

equallyです

しずく

(あ、助かった)

先生

おいおい勝手に〜!

夜月

すみません、英語得意なもので

(ドヤ顔を向けてくる)

しずく

(ウザいな)

しずく

(でもこの光景)

しずく

(高校の頃を思い出して懐かしいな)

夜月

いや〜高校の頃を思い出して懐かしいわね〜!

夜月

シュウくんもそう思わない?

しずく

……

しずく

そんなことより

夜月

あ〜無視しちゃって

しずく

夜月はどうした

夜月

だから、私が夜月であっちがみくるね

しずく

そここだわらなくていいて

夜月

あっちのみくるは私のカード使って

夜月

楽しくショッピングしてるわ

しずく

呑気だな

夜月

羊山が付き添ってくれてるから安心よ

夜月

お洒落とかメイクとかちょっと興味あったんですって

しずく

性的倒錯ってやつか

夜月

そこまでじゃないけど

夜月

みんな少なからず思ってるんじゃないの

夜月

いつもと違う自分になってみたい

夜月

別の人の日常を覗いてみたい、って

しずく

俺は思わないけどな

夜月

自分に諦めがついてるからでしょ?

しずく

諦めでやり過ごしてるからな

夜月

これだからシュウくんはつまらないのよ

夜月

もっと冒険してもいいのよ

しずく

冒険……

しずく

男子とヤりまくるとか?

夜月

そういうことじゃないのよ気持ち悪いわね

しずく

冗談だよ

夜月

冗談のチョイスがつまらないのよ

夜月

入れ替わっても尚つまらなさが根付いちゃってるのよ

しずく

はいはいそうだな……

しずく

でも俺は思ったよ

しずく

たとえつまらなくても

しずく

今までやり過ごしてきた日常は

しずく

それはそれで悪くなかったのかもなって

夜月

シュウくん……

しずく

とにかく俺は今

しずく

早く元に戻りたくて仕方な

夜月

シュウくんやっぱり好き〜♡

(抱きつく)

しずく

ウワーッこの姿でひっつくな!!

塩子

トイレトイレ〜

塩子

って

塩子

ギャアアアお前らできてたのかよ!!

塩子

しずくに至っては浮気だろ!!

塩子

うーわーき!!うーわーき!!

しずく

……塩子ちゃん

しずく

トマトジュース飲む?

塩子

いやそんなんで誤魔化せねぇよ

しずく

宿題もやる?

塩子

宿題はやって

しずく

あーーー疲れた……

しずく

バカ女二人のせいで余計に疲れた……

しずく

でもその分トマトジュースが染みるな……

しずく

This is tomato juice heaven……

※英語の授業の影響

しずく

そういやしずくはまだ帰ってきてないが大丈夫か……?

しずく

余計なこと言ってないだろうな……

ガチャッ

しずく

お、来た

しずく

おかえ……

赤城

赤城

だい

赤城

バタリ

しずく

ウワーッ大丈夫か!?

赤城

大丈夫じゃない

赤城

死にそう

赤城

ていうか死ぬ

赤城

今すぐ血が飲みたい

しずく

そうか、血飲んでなかったから……

しずく

じゃあ俺の血を飲ませるしかないか……

赤城

うん、早く飲ませて

しずく

あぁ……

しずく

いやでも……

赤城

何?

しずく

ちょっと抵抗が……

赤城

何、それ

赤城

私はいつも飲ませてあげてるのに

赤城

飲ませる側になったら抵抗するんだ

しずく

あ、いやそういうつもりじゃ……

赤城

結局あくまで“やってもらう側”の気分だったんだね

赤城

私に奉仕する気はないんだ

赤城

恩返しとか考えないんだ

赤城

そこまで私のことが大切じゃないんだ

赤城

これだから吸血鬼は

しずく

落ち着け落ち着け

しずく

みくる並にヒステリックになってるぞ

赤城

あ、ごめん

赤城

ほんとはそんなこと思ってなくて

しずく

うん、気持ちは分かる

しずく

貧血の時ってそうだよな

赤城

わぁ、シュウさんがこんなに優しいの初めて

しずく

いつも優しいつもりだったんだが

赤城

つもりじゃ駄目だね

赤城

私もシュウさんに優しくしてるつもりだったけど

赤城

あんまりできてなかったかもしれない

赤城

むしろ疲れさせてたかも

しずく

それは一理あるが

赤城

む……

しずく

でも十分してもらってきたよ

しずく

だから今こうしてここにいて

しずく

入れ替わってもなんとか乗り越えられてるんだろ

赤城

そうだね

赤城

結構適応できてて面白いよ

しずく

貧血が何言ってんだ

しずく

ほら、飲めよ

赤城

やけくそだね

赤城

そんなに嫌なの?

しずく

だからそうじゃなくて……

赤城

気恥ずかしいの?

しずく

まぁそんなところだな(冷静)

赤城

冷静装ってて面白いね

しずく

クッソ……ポーカーフェイスは余裕ぶれて卑怯だな

赤城

そんなことないよ

赤城

私もこう見えて余裕ないから

赤城

吸われる時いつもドキドキしてるよ

しずく

え?今なん

ガブッ

しずく

いッた!!

しずく

おい不意打ち卑怯だぞ!!

しずく

あと力加減がなってないせいで痛い!!

赤城

おぉ〜

赤城

私ってめちゃくちゃ美味しいんだね

赤城

流石私──

しずく

自己愛に浸るな!!

夜月

たっだいま〜

夜月

モテてモテて楽しかったわ〜

みくる

おかえりなさい

みくる

僕もめちゃくちゃモテました

夜月

でしょ〜?その美貌じゃ当然

みくる

蚊にめちゃくちゃモテました

みくる

おかげで足がめちゃくちゃ痒いです

夜月

キャーッちょっと何してくれてんのよ!!

みくる

仕方ないです不可抗力なので

夜月

さてはミニスカートで公園通ったわね?

みくる

通りましたね

夜月

じゃあ防げたじゃないのよ!!

夜月

あそこ冬でも蚊すごいのよ!!

みくる

仕方ないじゃないですか知らなかったんだから

夜月

あぁ、私の白くて綺麗な足が……

みくる

まぁこれはこれで良いと思いますよ

みくる

キスマークだらけみたいで

夜月

何も良くないわ……

夜月

これじゃ歩く淫乱じゃない……

みくる

え、淫乱じゃないんですか?

夜月

確かに大勢からモテたいとは思ってるわ

夜月

でも私としては一途な心でいたいの

夜月

惑わせはするけど奪われはしないの

夜月

大切なものは決して見失いたくないの

夜月

だから入れ替わりを許すのも

夜月

夜月くんかシュウくんくらい……

みくる

あ、フリパラ始まる時間だ

みくる

今回はどんな修羅場かな

夜月

いや話聞きなさいよ!!

みくる

だって何言ってるか分からないんですもん

夜月

あっそ

夜月

まぁお子様には分からないでしょうね

みくる

分かりたくもないですけど

みくる

でもまぁいいんじゃないですか

みくる

愛なんて所詮幻想ですしね

夜月

うわ……

夜月

それ私の口で喋ってほしくないワードNo.1だったわ……

みくる

なんで?本当のことじゃないですか

みくる

『愛は正義!愛は絶対!』

みくる

とか叫ばれる方が嫌じゃないですか?

夜月

それは別にいいわ

みくる

いいんかい

みくる

そういえば血吸わなくて大丈夫なんですか?

夜月

それがモテパワーでいつも以上にすごく元気なのよ

みくる

怖、生気を吸い取る魔女ですか

夜月

失礼な、魔性の女と言いなさい

夜月

……んーでも

夜月

ちょっとだけ吸ってもいい?

みくる

結局吸うんですか

夜月

うん、ちょっとね

夜月

自分の味を確かめてみたいのよ

みくる

なるほど、いいですよ

夜月

じゃあちょっと怖いけど

夜月

いただきまーす

ガブッ

夜月

ん〜……

夜月

うん、意外と美味しいわね

夜月

夜月の味覚になってるからかもしれないけど

みくる

そうですよ、美味しいんですよ

夜月

でもやっぱり苦くないかしら?

みくる

それが良いんじゃないですか

みくる

僕、みくるさんの性格は苦手ですけど

みくる

血は一番好きですから

夜月

……

夜月

今度夜月の服も好きなだけ買ってあげるわ

みくる

え?いや僕自分の服は興味ないので

夜月

いいから私の隣を歩くのに相応しい服を着なさい

みくる

だからそういうところが面倒なんですけど……

みくる

服より今血吸わせて下さいよ

夜月

え、この状態で?

みくる

僕じゃないですからね

みくる

みくるさんの食欲がそう思わせてるんですからね

夜月

はいはい、吸わせるわよ

ガブッ

みくる

へぇ、意外と美味しい

みくる

みくるさんって僕の味

みくる

こんな風に感じてたんですね

夜月

ま、まあね

みくる

みくるさんもこれからは僕の血

みくる

もっと吸ってもいいですよ

夜月

言われなくてもそうするわよ

夜月

そうする為にも

夜月

そろそろ戻しなさいよ

夜月

ほんとは戻す方法知ってるんでしょ

みくる

……

みくる

あと一ヶ月くらいいいですか

夜月

駄目に決まってんでしょうが

〜閉店30分前〜

みくる

というわけで再び集まってもらいましたが

みくる

戻りたくない人ー

みくる

はーい

夜月

……

しずく

……

赤城

……

(みくる姿の夜月だけ手を上げている)

みくる

まぁですよね

しずく

冗談もいい加減にしろ

しずく

ゴキブリと入れ替わらせるぞ

みくる

おー怖

みくる

じゃあ今元に戻します

みくる

戻し方は簡単

みくる

レバーを逆の方向に押せばいいんですよ

ググ……

みくる

あれ?固いな

みくる

みくるさんの力が弱いのかな

夜月

チッ失礼ね、貸しなさい

夜月

こういうのは力任せじゃ駄目なのよ

夜月

テクニックが必要で……

バキッ

夜月

あ、折れた

みくる

こんの下手くそぉ!!

夜月

しょうがないでしょカス装置なんだから!!

みくる

散々堪能しといて何ですかその言い草は!!

しずく

オイオイオイ喧嘩してる場合じゃないだろ!!

しずく

マジでどうするんだこれ!!

赤城

結構適応できたし

赤城

一ヶ月くらいなら持つと思うけどね

しずく

その前に死んでやるからな俺は!!

赤城

嫌な脅し方だね

夜月

人の身体で死んだら殺人罪じゃない

夜月

シュウくん最低ー

しずく

うるさい今はしずくなんだよ!!

赤城

都合の悪い時だけ成りすますんだね

赤城

じゃあ私も仕事に戻ろうかな

しずく

仕事と俺どっちが大事なんだ?

赤城

仕事

しずく

そうか分かった

(首を掻き切ろうとする)

赤城

お客様、店内ではおやめ下さい

夜月

いやそういう問題じゃないのよ

みくる

あーもう皆好き勝手に……

みくる

入れ替わりなんてもう懲り懲りだ……

夜月

とほほ……じゃないのよ

夜月

何が何でも直すわよ

夜月

自分の人生を生きる為に

夜月

そして自分の理想の幸せを目指して

夜月

これからも頑張る為に!

みくる

流石僕、良いこと言いますね

夜月

自分で言った気になってんじゃないわよ!!

チリンチリーン

天音

おぉラッキー、皆お揃いで!

天音

ねぇ誰かアセロラゼリー売ってる店知らない?

天音

清香さん珍しく風邪引いちゃって

天音

アセロラゼリーしか喉を通らない状況なんだけど

天音

食べ尽くして一個もないんだ

天音

探し回ったけどどこにも売ってなくて

天音

通販で頼みはしたけど

天音

一刻も早く欲しくて……!

しずく

……

夜月

……

みくる

……

しずく

それは、お大事に、うん

夜月

売ってる店はちょっと

夜月

分からないわ、ですね

みくる

売ってたらすぐに

みくる

教えます、わよ

天音

なんか皆様子おかしくない?

天音

集団食中毒?

しずく

ふざけるな

天音

ふざけるな?

しずく

ふ……

しずく

ふざけないで

しずく

トマトジュースの海に沈めるよ

天音

殺害予告!

天音

ひどい助け求めに来たのに!

天音

シュウからも叱ってやってよ!

赤城

んー

赤城

お客様、食中毒等のワードは

赤城

営業妨害に当たるのでおやめ下さい

天音

あっ叱られるの僕?

天音

ごめん切羽詰まっててつい

赤城

それだけ清香さんのこと好きなんだね

天音

え?

天音

誰?

しずく

ンンッンッ(咳払い)

赤城

あ、じゃなくて

赤城

それだけ清香のこと、好きなんだな☆

(ウインク)

天音

呼び捨て!?

天音

人の彼女を呼び捨て!?

しずく

馬ッ鹿!!

しずく

スタンガン浴びせたい!!

天音

えぇそこまで!?

天音

今までで一番怒ってるじゃん!!

天音

しずくちゃんって彼氏が

天音

人の彼女呼び捨てするのが地雷だったんだ……

しずく

違う

しずく

……いやもうそういうことにしておく(仕返し)

天音

案外嫉妬深いんだな……

しずく

それはそう

赤城

俺も嫉妬深いよ

しずく

お前は出てこないで

天音

なんで張り合ってるのか分からないけど……

天音

あーあ、清香さん今も苦しんでるだろうな……

天音

可哀想で見てられないよ……

天音

代われることなら代わりたい……

赤城

お、今代わりたいって言ったね

天音

え?言ったけど

赤城

その願い、俺が叶えてあげよう

赤城

トマトパスタの残骸借りるな

しずく

ちょっ、一体何を

赤城

よっと

ビチャッ

(トマトソースでレバーを接着する)

しずく

これこそ営業妨害では?

赤城

大丈夫、妨害したのは

赤城

今そっちになるから

(レバーを戻す)

赤城

……あっ

赤城

戻った

しずく

成功だね

夜月

あっやった!戻った!

みくる

しずくちゃんナイス!

しずく

それほどでも、あるね

天音

なんで皆レバーが戻ったことをそんなに喜んでるの!?

赤城

いやぁ、これには訳があってだな……

店員

ちょっとちょっと赤城くん!

店員

店の料理で遊ばないの!

店員

店長に報告するよ!

赤城

いやっ、これには訳が……!!

しずく

これで一件落着

しずく

次は二人の家に行くね

天音

え、うん……

しずく

夜月くんレバー借りるねー

夜月

どうぞどうぞ!もうあげます!

天音

なんかそれ怖いから捨ててくれない!?

花園

あらあら藍原さん

花園

先生ともあろうものが学校休んじゃってごめんなさいね

花園

わざわざお見舞いに来てくれて嬉しいわ

花園

でも感染すと悪いからもう大丈夫……

しずく

先生、これは

しずく

天音さんからの愛だそうです

花園

へ?

天音

安心して清香さん

天音

僕はイケメンだから

花園

なになに?どういう……

しずく

じゃあ私は浴びたくないから帰るね

しずく

二人共お大事に

花園

二人共?

天音

うん、ありがとう

バタン

天音

ごめん、アセロラゼリーなかったよ

花園

あぁいいのよ、あと何日かは我慢できるわ

花園

……多分

天音

あはは、強がらなくていいのに笑

花園

だってこれ以上迷惑かけられないもの……

天音

かけてほしくて側にいるんだよ

天音

清香さんだってそうでしょ?

天音

といっても僕は清香さんに

天音

これくらいしかできないけど

花園

ううん、もう十分してもらっ

(レバーを引く)

ピシャアアアアン!!

天音

あっ結構強いな!?

花園

ん?服が少しパチッていったかしら

天音

流石清香さん、攻撃に強い!

シーン……

天音

……えっ

天音

私、天音くんになってる!?

天音

熱のせいでリアルな夢を見てるのかしら!?

天音

だとしても嬉しいわ!

天音

私一度天音くんになってみたかったのよ!

天音

イケメンとしてモテモテになってみたくて……!

花園

モテるのはやめて……

花園

グッ、ウゥ……

天音

キャーッ大丈夫!?

天音

まさか私を苦しみから逃すのが目的!?

天音

愛が度を越してるわ!!

花園

愛は度を越すくらいが丁度いいと思うけど……

花園

清香さんよく喋れてたね……

花園

これ40度くらいあるじゃん……

天音

そうなの、だから私じゃないと!

花園

でも元気な清香さんが側にいれば平気だよ……

花園

ほら、目の前に美しい花園が広がってる……

天音

幻覚よ!!

天音

今すぐアセロラゼリー見つけてくるわ!!

花園

えぇ結局……?

花園

それじゃ入れ替わった意味が……

天音

入れ替わったからには

天音

私は天音くんの役割を果たすわ

天音

愛する人が欲するものを

天音

どんな手を使ってでも手に入れる

天音

これで合ってるわよね♡

花園

いや、僕はそこまで危険なニュアンスじゃ……

天音

あっ探し回るついでに

天音

天音くんの足も滅茶苦茶鍛えといてあげるわね♡

花園

いやそれはありがたいようで

花園

後々筋肉痛すごいからやめ……

天音

時速100kmで行くわよ〜!!

バタン!

花園

アァ、入れ替わらなきゃよかった……!!

〜数日後〜

花園

で、大量のアセロラゼリーのおかげで

花園

僕の風邪はすっかり治ったわけだけど

花園

別の意味でダメージを負っちゃってるんだよね

花園

清香さんが僕の姿で

花園

尋常じゃないほどモテてるんだよ

花園

何せ清香さんパワーで

花園

外面に加えて性格まで良くなっちゃったわけだから

花園

僕と清香さんの良いとこ取りみたいな

花園

罪深い存在が生まれちゃったわけよ

花園

特段何もしてなくても

花園

周囲が勝手に惑わされちゃうんだよ

花園

追い払ってもキリがないんだよ

花園

で本人も満更でもなさそうな顔してるんだよ

花園

僕が元々そういうヘラヘラした顔なのかもしれないけど

花園

とにかく不安で気が気じゃなくて

花園

今逆に何も喉を通らないんだ

花園

で限界の状態で何回もトライしてるけど

花園

全然レバーくっつかないんだよ!!!!

バンッ!!

(机を叩く)

バキッ!!

(机が折れる)

赤城

威力業務妨害だな、警察呼ぼう

花園

ウワーッ力加減ミスった!!

花園

まだこの身体に宿された

花園

力の全貌を理解してなくて!!

花園

僕も恐怖してるんだ!!許して!!

赤城

どんな化け物だ

しずく

くっつかなくなったんだ

しずく

じゃああれは奇跡だったんだね

しずく

愛が起こした奇跡

しずく

実に美しいね

花園

愛とかどうでもいいから早く戻して!!

しずく

私に言われても

赤城

向こうがモテてるなら

赤城

自分もモテようとは思わないのか?

赤城

その美貌なら良い勝負だろ

花園

まず人の姿でモテようとする神経が理解できないんだよ!!

花園

よほど自分に自身がないか

花園

倫理観に欠けてるか

花園

どっちにしても異常だから

花園

もっと自分を見つめ直した方がいいと思う!!

赤城

あー……(みくるを想起)

しずく

シュウさんもでしょ

赤城

は?なんでだ

しずく

学校行ったら塩子ちゃん

しずく

やけに私に“デレ”が強くなってた

しずく

さてはたぶらかそうとしたでしょ

赤城

誤解だ!!向こうが勝手に寄ってきただけだ!!

しずく

でも悪い気はしなかったでしょ

赤城

悪い気しかしなかった!!

赤城

どうせならもっと優しい女子にモテたかった!!

赤城

……あっ

しずく

ふーん

しずく

優しい彼女がいて良かったね

(スタンガンを構える)

赤城

どこがだ!!

赤城

戻った途端すぐ新しいスタンガン買いやがって!!

しずく

私とスタンガンは表裏一体だからね

赤城

じゃあスタンガンとお前が入れ替われ!!(?)

花園

あー……まずい……

花園

店ごと破壊したくなってきた……

★Majiで店を破壊する5秒前──

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