さ💗
莉❤️
そう名を呼ぶ彼の声に、またこの時間が来たと諦めの混じったため息を漏らした。
莉❤️
あ…さ💗くん…
さ💗
ん?
僕の声に耳を貸す気もない素っ気ない返事が返ってくる。
莉❤️
明日、レコーディング、あるでしょ…?顔は…
さ💗
わかってんだよ。いつも見えないようにしてんだろ
莉❤️
あ、うん…そうだね
これ以上彼の機嫌を損ねてはいけないと察した。
莉❤️
(明日、声ちゃんと出るかな…)
さ💗
莉❤️、来い
そんな僕の不安とは裏腹に、さ💗くんは薄ら笑いを浮かべ拳を握りしめていた。
鈍い音と共に、横腹に激しい痛みが走った。緩和している猶予もなく、次々と身体のいろんな部位に痛みが走る。
莉❤️
っは…げほっ、げほっ
息をついている暇も無いほど、この拷問は続く。 メンバーのな💜くんは、さ💗くんと僕の関係を知っている。 以前、膝にある痣を見られたことがあった。でもな💜くんは優しいから、僕がそうしたいなら、とそれ以上は追及しなかった。
拷問されることがわかっているのに、僕がさ💗くんの傍に居続ける理由。正直、明確な、誰かに説明できる理由なんてない
けど……
さ💗
はぁ……莉❤️
ギュッ
さ💗
……ごめん……愛してる
彼の優しい声と、甘い匂いに包まれるたった数秒。
悪夢が終わった後の、ほんの少しの愛情。
僕はそれに依存している。
莉❤️
……うん