テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
機型かいの家
かいの家は、少し古びたアパートの2階。玄関を開けると
機型かい
と元気な声が響く
けれど、返事はない。
__そう、誰もいない。 ここには‘‘家族‘‘という存在はいない。
それでも、かいは笑って靴を揃える
機型かい
部屋に入ると、整然としたキッチンとテーブル冷蔵庫にはメモ
「今日の予定 : お弁当作り&掃除」
機型かい
機型かい
機械であるかいの心に、 確かに宿る‘‘ぬくもり‘‘
彼女は自分に‘‘家‘‘を与えるように 今日も小さな台所に立っていた。
碧荊棘の家
荊棘の部屋は、 ワンルームのマンション インテリヤは意外とかわいい系 ぬいぐるみを少し並んでいる
碧荊棘
碧荊棘
ブレザーを脱いでソファーにダイブ
彼女は親と少し距離があり、 今は一人暮らし。
学校では20歳のフリ。 だけど部屋では、誰にも知られない”本当の歳”の自分に戻る
碧荊棘
コンビニ弁当をレンジに 入れながら、 ふと思い浮かべるのは、 今日のあの笑顔。
碧荊棘
ピッと電子音が鳴って、温かい湯気が立ち上る
一人の食卓、でも少しだけ やさしく感じた
コラス良菜の家
コラス良菜
良菜の家は、洋風の白い一軒家 玄関には小さな鉢植えが並び、 リビングからはクラシックが静かに 流れている
父
外国人の父が片言な日本語で声を かけてくれる。
コラス良菜
夕食の時間まで、部屋で読書と 文芸部の原稿チェック
__その途中、スマホが光った かいからのメッセージ。
機型かい
良菜はふっと笑う
コラス良菜
ベッドに転がって、 天井を見つめながら 小さくつぶやいた。
コラス良菜
静かな部屋に、ほんの少しの願いが 漂った
それぞれの部屋。 それぞれの暮らし。 でもつながっている三人の想い。
窓の外には、同じ月が 浮かんでいた。