俺の病名は…＿

今から話すのは俺が幼い頃の話

まぁ、単刀直入に言うと俺は虐待を受けてた

俺の家は経済的に余裕がなくて、親はいつも機嫌が悪かった

お父さんもお母さんも、 違う時間帯に知らない人を家に連れ込んで…

二人とも俺になんか見向きもしなかった

良いからさっさと死ねよ！

ドンッ

（包丁を壁に投げた）

こんな事は日常茶飯事 酷い時はカッターとかスタンガンとか…

正直ﾀﾋにたかった お母さんの言ってる通り居なくなりたかった

何が正しくて何がだめなのかも…もうわからなかった

日に日に痛いとか辛いとか感じなくなってきたんだ

だから普通のことだって…思い込んでた

学校では嫌われ、無視され… もう散々w

何度も何度も殺されそうになって 何度も何度もﾀﾋのうとした

俺はなんでこんな思いをしなきゃいけないのか… 理由がわからなかった

だから…お母さんがよく言ってた、 「お前のことなんか」って言葉

だから俺は…みんなが嫌う"俺"じゃなくて みんなに好かれる"俺"を演じた 俺が俺に殺されるまで 毎日仮面を被り続けた

笑う事も泣く事も辛い気持ちも好きっていう感情表現 全部

"俺"のものは無くして、仮面を被った俺が演じ続けた

…しばらくして、俺の中で変な事が起き始めた

なんか…よく幻覚が見えたり、幻聴が聞こえてきたり… 特に奇妙なのは

たまに指先が固くなって…色が付くこと

別に他に異変はなかったから無視してた

ある日、珍しく親が居なかったから気分転換に外に出かけたんだ

キャーキャー

俺は…もう限界だったんだと思う

よく知らない大人に苦しい事を話して…

よくわからない、医院長と名乗る男の人。 マジで誰？って感じだったけど… 結局、俺は病院に着いていった。 なんで着いていったのか…わからないけど 多分その人が言うように…希望を持ちたかった

今までで誰からも愛情をもらったことが無くて、 お前なんか、お前なんかって言う人ばっかり。 お父さんは家に帰ってきてないし、 お母さんは相変わらず俺を"愛情"って言葉で傷つけるばかり なんで俺がって思ってた。思ってたけど… もう全部どうでも良かった 希望なんて全く無い。誰も俺を助けてくれなかった …助けを望んでいなかったわけじゃない ただ…俺が何か発信するたびに全部否定される。 そんなことは最初から分かり切ってた

病院に来て…病室に通された 理由は詳しくは教えてくれなかったけど…

同室の子は凄く元気で明るい子だった まるで悩みなんて無いって言ってるような…そんな感じの子 俺は正直この生活が続くのが苦しかったんだと思う だからその子とは話さないで過ごそうって思ってた。 そう…思ってたのに

その子はずっと懲りずもせずに俺に話しかけに来た

このまま無視しとけばいいやって思ってたのに…

その子のことは正直なところ面倒くさかった 話したくもないのに毎日話しかけに来て…

…でも、今思うと凄く心の支えになってたんじゃないかな…

なんでかなんてわからない でも俺はその子に俺の事を全部話した その子は最後まで黙って聞いてくれて… それからは凄く仲良くなったんだ 一緒にゲームしたり漫画読んで笑い合ったり…

その子は俺になかったものを沢山くれた …でも、そこからは何も記憶がない その子の名前も顔も… 覚えているのは、その子は俺を救ってくれた子だってことだけ

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