♥️新しい命の誕生♥️

校内の廊下で五条に支えられ苦しそうに歩く虎杖がいた。

と思ったら痛むのかお腹支えてしゃがみこんでしまう。

それをなにやら五条が声を掛けながら虎杖の背中をさすっていた。

一緒にいた伏黒が首を傾げる。

医務室。ベッドの手すりを掴んで虎杖 が唸っている。

陣痛が始まって時間が経過していた。子宮口は2センチ、まだまだこれからだ。

まだ間隔は5分。

片手でお腹を支えもう片方の手は布団をがっちり掴んでいる。

体を起こしていた虎杖が前かがみになっていたので抱くように腕をまわして支える。

ピリリ、ピリリ🎵
五条のスマホに電話が入る。 五条が、片手でスマホの表示をみると上層部と表示があった。

虎杖が、任務に向かえないため他の術師の任務が増えるのは当然の事だ。五条の私情まで聞いてられない。

伏黒ら高専生が医務室に入ってきた。ちょうど授業とそれぞれの任務が終わったところだろうか。

その時、虎杖が声を上げてうずくまる。

家入が指示する。五条は、医務室から任務地へそのまま、飛んだ。

さっきよりもお腹が硬くなり下に下がってきている。順調にお産が進んでいる証拠だ。それに伴い虎杖もより辛そうになっていく。

もう陣痛が来てない間も話す余裕などないようで次の陣痛まで顔を赤くして息を切らしている。

任務が、終わったのか五条が帰ってくる。 最短、30分で終わらせた。 森を紫でぶっ放したので後で、始末書もの だけど、仕方が無い。あとは、伊地知に 任せようと、五条は思った。

悠二をまた陣痛が、襲う。 今はいきみたいけどいきめない状況出そうで悠二は家入さんに合わせて肩を揺らして必死に呼吸をしている。

普段見ない悠二の姿に野薔薇は半泣きだ。 苦痛に顔を歪める虎杖は、汗や涙びっしょり濡れている。

涙は、ボロボロと無限に出てくる。

いきみを逃がそうとするが上手くいかない

ｳｯ、ｳｯ、と泣きじゃくり家入さんに訴える。

苦しい、苦しい

おそらく自分の叫びであろう声が他人事のように遠くに聞こえる。 痛い、呼吸ができない、ただ手は何かを掴み、いきむように強制的に体から動く。

かすかに声が聞こえる。

もうどうなっているのかわからない

痛い！！痛い！！ 痛い！！痛い！！ 痛い！！痛い

産まれ、た、？

その瞬間、酷い眠気と疲労感に襲われ、意識を手放した。

意識のない虎杖に五条は頭を撫でる。

意識を取り戻した悠仁を求めて赤子が「あ、う、」としきりに声を上げる。
パールの産毛と整った愛らしい造形をした赤子を抱いて、悠仁は思った事を素直に傍に立って見守る五条に告げる。

虎杖は、伏黒と釘崎にも御礼を言った。 虎杖は、赤ちゃんを見てにっこりと笑顔を 見せると赤ちゃんは、にっこりと笑顔を返してくれた。悟さんとの赤ちゃん、産んで良かったと思った瞬間だった。