麻紀
えぇっと…羊肉と…人参と…後は…
麻紀
(あの人好き嫌い激しいからな…)
麻紀
これで良いかな…
男の人
ねぇねぇ、そこのお嬢ちゃん
麻紀
…?何ですか?
男の人
前、俺を助けてくれた子だよね?
麻紀
…あっ
男の人
思い出してくれた…?
麻紀
は、はい。お身体の方はもう大丈夫ですか…?
男の人
うん大丈夫大丈夫!
麻紀
それは良かったです!じゃあ私はこれにて…
ガシィッ
麻紀
っ!
男の人
俺、君に一目惚れしたんだ…
麻紀
えっ?
麻紀
あ、あの。えぇっと…
男の人
俺、世界一君を好きな自信あるよ
麻紀
す、すみません!
男の人
っ、ねぇ!
麻紀
あ、あの。や、止めてもらえませんか…?
男の人
何で!!
麻紀
さようならっ!
男の人
あっ、ちょっと!!
麻紀
ただいま戻りました〜
無一郎
今日は随分遅かったね
無一郎
心配して腕立て伏せ100回やってたよ
麻紀
全然心配してないじゃないですか
麻紀
とりあえず、夕飯作りますね
無一郎
ていうか、何でこんなに遅かったの?
麻紀
普通に迷っただけですよ
無一郎
馬鹿なの…?
麻紀
悲しそうに言わないでください
麻紀
師範はここに居てください。作ってきますので
無一郎
丸焦げにはしないでよ
麻紀
する訳ないですよ。師範じゃないんだから
無一郎
煽り入れないでよ
無一郎
…何その跡
麻紀
こ、この跡ですか?
無一郎
うん、手首の跡
麻紀
別に、手首捻っただけですよ
無一郎
捻っただけでそんなつく訳ないじゃん
麻紀
じゃあ…幽霊?
無一郎
何でそうなるの…
無一郎
僕真剣なんだけど
麻紀
…人に手首掴まれただけですよ
無一郎
本当にそれだけ?
麻紀
…
麻紀
師範には関係ないですよ
無一郎
関係ある
麻紀
ないですってば
無一郎
僕の継子なんだから当たり前でしょ
麻紀
…
無一郎
…とりあえず、見苦しいから隠しなよ
麻紀
あ、ありがとうございます
麻紀
じゃ、じゃあ作ってきますね…
無一郎
うん
麻紀
…
麻紀
何で師範の事好きになっちゃったんだろ…