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ヒナ
走る。走る。現実から逃れたくてとにかく走る。
目に浮かぶ涙を拭う事も忘れ、ただ走る
噓だ、噓だ噓だ噓だ!
菓子ちゃんが人外?
違う、違う!そんな訳ない…
じゃあ、あの猫の様な耳は何?
ヒナ
寒い
汗だくなのに凍りつくほど寒い
走っているのに、足に力が入らない
ヒナ
ヒナ
ヒナ
木々が鳴る森の中に自分の情けない声が響く
それでも彼女が人外ではないと否定したかった
ドゴオオオオン、、、
ヒナ
何処か遠い場所の轟音が耳に届いた
思わず足が止まる
ヒナ
何…今の音
とてもじゃないけど人間が出せる音では無かった
ヒナ
・・・なぜだろう。そこに行けば何か変わる気がした
気のせいかもしれない。
何も変わらないかもしれない。
それでも一縷の望みをかけて音を頼りに走った
イエモン
目の前のメテヲさん目がけて足をふるう
これは入った。そう確信したが…
メテヲ
イエモン
攻撃を躱されただけでなく足を掴まれて投げられた
体中に走る衝撃に思わず呻き声が漏れ出る
イエモン
メテヲ
メテヲ
イエモン
メテヲ
急にメテヲさんが明後日の方向を向いた
ガサガサという音が微かに聞こえる
イエモン
メテヲ
音が近づいてくる
いつでも能力を使えるように構える
ヒナ
イエモン
藪を搔き分け出てきたのは
ピンクの髪をした女の子だった
ヒナ
藪を搔き分け必死に走る。
服が小枝に引っ掛かり破けた
それでも自分の感覚を頼りに足を動かした
ヒナ
…開けた場所に出た
ヒナ
二人の男がこちらを見ている
…脳が理解を拒んだ
人外だ。人外と出会ってしまった
イエモン
メテヲ
ヒナ
知っている!私はこの金髪を知っている!
あの襲撃事件の時…るかにいと戦ってた奴だ!
イエモン
メテヲ
イエモン
メテヲ
何か話している
声を音として認識できない
体が震える
ヒナ
メテヲ
イエモン
メテヲ
ここで引けばまたいつもに戻れる
そう、分かっちゃいたけど…
ヒナ
菓子ちゃんの苦しそうな声が頭に浮かぶ
…気づいたら口が勝手に動いてた
ヒナ
イエモン
メテヲ
ヒナ
ヒナ
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