君を奪い去るまで

ｶﾞﾔｶﾞﾔ…

ﾊﾞﾝｯ！(会場の扉が開く音)

アメリカのその発言に司会者が気まずそうにしている。そりゃそうだ、敗戦国がのこのこと恥もせずやって来ているのだから。

司会者がそう言うと何か私の知らない曲が流れた。きっと西洋の曲なんだろう。

強引に手を引っ張られてしまった。それっぽく動いてはみるがやはりぎこちない。アメリカの足を踏んでしまった。

それぐらい軽いと言いたいんだろう。皮肉だろうか。

そんな事を考えている間に一曲終わってしまった。気のせいだろうか、何処からか視線を感じる。

ポルトガルのおかげでやっと彼奴から解放された。少し休もう。

そう言ってイギリスさんは膝をつき私の手を握ってきた。さすがは英国紳士、あのクズとは格が違うな。

それから踊りながら他愛ない会話をした。

ｺﾝｺﾝｺﾝｯ(イギリスの足音)

一方イギリス

一息つくためフランス産のワインを一気に飲み干す。彼奴の酒を飲むのは癪に触るが味が良いので仕方ない。

彼女にはできるだけ甘やかしたいがそれとこれとは話が違う。

余計な事をされては面倒だからな。今頃ナチスもあの箱の中でもがき苦しんでいるだろう…。

一方アメリカ

という事で彼奴は居なくなったわけだが…暇だな。

仮面…？変わった奴だな、体格からして男だろうか。

知らない奴について行くなと言われたばかりだが…良いだろう少しぐらいなら。

てな訳で踊り始めたわけだが…早速足を踏んでしまった。

…って何がｷｭﾝｯだ⁉︎恥ずかしい！いくらこの人がかっこいいからって…かっこいい？

急にどうしたんだイギリスさん…皆なんだなんだと彼を見てるが…。

とその時男が仮面を外した。

ﾄﾞｻｯ(日帝がナチスに抱きつく音)

ﾊﾞｯ(ナチスが攻撃を避ける音)

ｼｭﾝｯ！(瞬間移動)

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