ジェジェ
「……ダメです。この物件、キッチンの収納が、そらねのリーチに対して0.3ミリ高い。これでは将来、肩を壊します」

ジェジェ
「……却下です。そら真、この寝室の防音壁、私の聴力を以てすれば、隣の部屋のまばたきの音すら聞こえるレベル。プライバシーの欠片もありません」

ついに変装を解いて(というか我慢できずに壁を突き破って)登場したジェジェ。
彼は持参した「魔導メジャー」を振り回し、若者たちが気に入った物件の欠点を、まるで重箱の隅をつつくように指摘し始めた。
そらね
「パパ! もういい加減にしてよ! 完璧な家なんてないんだから!」

ジェジェ
「……いいえ、そらね。妥協は『死』と同義です。……おや、婿候補。その壁を叩く音が軽いですね。さては、断熱材に手抜きがありますね?」

ジェジェのあまりの剣幕に、不動産屋さんは泡を吹いて倒れ、若者4人は呆れ果てて顔を見合わせた。
そこで、そら真くんがニヤリと笑った。
そらま
「……ねぇ、みんな。パパがあそこまで言うなら、いっそのこと**『パパに作らせる』**のが一番確実じゃない?」

そらま
「パパ、そんなにこの家たちが気に入らないなら、パパの理想とする『完璧な家』を、今ここで僕たちのために建ててみてよ。……もちろん、僕たちの好みを100%反映させた上でね!」

ジェジェ
「……ほう。私に『設計と建築』を任せると? ……後悔しませんね? 私が建てるのは、テンペストの防衛システムを凌駕し、かつ、そらちゃんとの愛の結晶であるあなたたちが、最高に寛げる『聖域(サンクチュアリ)』ですよ」

そら
「ちょ、ちょっとジェジェ! 本気なの!? 街の真ん中に魔王城みたいなの建てちゃダメだよ!」

ジェジェ
「安心してください、そら。外見は『お洒落なカフェ風』にします。……ただし、地下に私の特製トレーニングルームと、私たちがいつでも泊まれる『貴賓室』を完備しますがね!」

そら
「結局、自分も住む気満々じゃない……!!」
