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『 冬に子供を拾いました 』


社会人

赤と同期
在宅勤務

赤を家に
住まわせてる

主に家事担当


十四歳(兄)

毒親から
弟を守るため
逃げ出した。


一歳(弟)

名前すら
付けない
親だったので
名前は兄が
つけた。


社会人

桃と同期
在宅勤務

桃の同居人

主に
買い物担当


小児外科

赤の幼馴染

たまに家に
遊びに来ては
気が済んだら
帰っていく
気分屋。


小児外科

桃の幼馴染

黄の
気まぐれに
いつも
付き合っている
苦労人。

その日は、寒かった。

赤は同窓会で 家には俺一人だったから 飯を作る気がなくて 結局コンビニにした。

その帰りだった。

さっむ、…

スマホを出して 外気温を見ると なんと三度。

( 寒いわけだな… )

体を少し震わせながら 歩いていた時、 後ろからコートを掴まれた。

ん、?

たすけて、ッ…くださいッ、!!

彼は泣いていた。

背は俺の胸元あたりで その子の腕の中には 唇が少し青紫の赤ん坊がいた。

…っ、!!

少し成長しただけの子供が 泣きながら赤ん坊を抱えて 大人に助けを求めている。

絶対に見捨てられない。

ここで見捨てたら 俺は人殺し同然で きっと一生後悔する。

着いてきて、っ!!

っ、!

つい、その子の腕を掴んで 少し強引に引っ張ってしまった。

でも、早く温めないと 赤ん坊もだけど きっとこの子も危ないから。

…あの、っ…

ん、?

家に来て初めて 口を開いてくれた。

…っ、えっ…と

でも、彼は すぐに言葉が詰まってしまった。

まぁ、無理もないだろうけど。

…ぁ、ごめんな、
強引に引っ張っちゃって…

腕痛くない、?

詰まってしまったなら こちらから話を振る。

俺はこの子より 遥かに大人だろうしな。

腕は…大丈夫、です

君、名前は?

俺は紫で、弟は青…です、っ

紫くんと、青くんね、

ちな、俺の名前は桃

良ければ覚えてね

はい、っ…

…親は…?

…親、は…ッ、

聞いた瞬間、 ダメ質問だったと分かった。

…言いたくないなら別にいい

それより暖かい
飲み物欲しいだろ?

ココアしかないけど大丈夫、?

ぁ、別に…いい、ですよ…

急に引き止めてしまった上に
家にまで上げてもらって…
本当にすみません…っ、

やけにしっかりした子だ。

これは俺の憶測に過ぎないけど 紫くん一人で青くんを 守ってきたんだと思った。

きっと親は、いわゆる " 毒親 " というものなんだろう。

…あ、弟くん、

青は…

…す〜ッ…す〜ッ…

良く寝てるみたいですし、
体も…だいぶ
あったまったみたいです

…かわい、っ笑

( そういう君も可愛いよ、笑 )

その時、玄関から がちゃっ、って音がした。

っ…

紫くんが弟くんに 少し覆い被さる体制になった瞬間 廊下に繋がるドアが開いた。

ただいま〜っ!!

元気に帰ってくる赤。

っ、!

それにびっくりする紫くん。

…え、この子…は、?

…っ、誘拐?!

ちげーよ、多分…

助けを求められたとはいえ、 腕を引っ張って 半強制的に連れてきてしまった。

ぎり、誘拐かも。

誘拐じゃないです、っ!!

っ、?!

正直、驚いた。

さっきまでは 少しおろおろしていた 紫くんが声を荒らげたから。

桃さんは、俺と青を、ッ…

助けたんでしょ?笑

ちゃんと分かってるよ笑

へ、っ…

ごめんなさ、ッ…

少し脅えながらも 弟くんはしっかり護ってる。

親に何をされて育ったのか 聞かなくても大体わかる。

きっと、暴力は 当たり前で育ったんだ。

…こんなに怯えられちゃ
対応に困るなぁ笑

…黄くん、お酒は
飲んでなかったよな…

呼ぶか

急だな。

ここは専門の人
呼んだ方がいいでしょ

そ〜だな、

体調面のスペシャリストは 小児外科の黄だ。

…っ、

……

きっと紫くんは 初対面の大人が怖いと思う。

でも、体調を診てもらわないと 君の命が 危なくなるかもだからね。

さて、黄ちゃんに連絡したし

君と少しお話をしようかな

は、はいっ…

だいじょーぶ。

怖いことは何もしないよ笑

赤はにこっ、と笑いながら 紫くんにそう言った。

んへ、っ笑

…!

青くんは赤の声が好きらしく 少しにへっ、と笑った。

( かわい、笑 )

その光景につい 微笑んでしまった。

…まずね、君の名前は?

俺の名前は紫で…
弟の青、です

紫くんと、青ちゃんね笑

さすが赤。

距離縮めんの早い。

ふたつめ、
家はこの辺?

…そう、ですね

でも、少し遠い…です。

そっか、笑

どのくらい離れてそう?

にきろ、とか…?

まぁまぁ離れてるね…

みっつめ、
紫くんと青ちゃんの年齢は?

俺が十四歳、
青はまだ一歳です、

一歳…ねぇ、

っ、?

…?

俺は正直驚いている。

一歳にしては 少し発達が遅い気がするから。

やっぱり、 家の環境なのだろうか。

ちなみに、青ちゃんは
ちゃんと食事とってる?

…あんまり、

紫くん自身は、?

…あんまり、?

俺のご飯を細かく刻んで
青に与えてました、

もう、座れるようには
なってたので
離乳食、というか…
お粥、?みたいなものを
あげてました。

それしか、
あげるものが
なかったので

…そっか、

思った通り過ぎるくらい 劣悪な環境で 育ってきてるみたいだった。

…答えにくかったらごめん

殴られたりしてた、?

…っ、はい…

…紫くんが、?
それとも…
青、ちゃんが、?

紫くんでも殴ってたら もちろん許せないけど 青くんが殴られてたら 本当にヤバいやつだと思う。

…今までは、俺が
殴られてたんですけど

今日、親が青に手を
出そうとしたので
青に最低限の服を
着せて逃げてきました

は、ッ…?!

っ、?

桃くん落ち着いて

俺はたまに 自分の中で思っていることが 勝手に言葉に出る。

そのせいで 人を驚かせてしまうことが 多いんだけど。

にしても、二人の親 本当にクズかもしれない。

そんなことを考えていたら 玄関の方からドアが開く音と 聞き慣れた声が二つ 聞こえてきた。

紫くんは俺ら二人を 信頼してくれたのか 俺と赤の後ろに隠れてしまう。

だいじょーぶ、

俺の友達だよ笑

っ…

当たり前だが そう言っても怖いものは怖いらしく 目が少し引き攣っていた。

こんばんは〜っ笑

何故に俺まで…

黄と橙が腕を組んでいる。

まぁつまりは、 黄が橙を引き連れてきたのだ。

( いつもの事だけど… )

……ッ、

俺の裾を掴んでは 少し震えてる。

それだけで、 親の性格が少し分かった。

きっとうるさいか、 賑やかな人だったんだろう。

…君の手を
見せてくれない?

橙くんはその子を見て

りょ、

っ、やめて…ッ゛!!

もうそろ本垢で新連載投稿する記念

ちな、本垢の方で えろは投稿しないことにしました

こっちのサブ垢でします

「 前まであげたやつどうなるの? 」 「 リクエストは? 」 とか細かいことは 後日、本垢 雑談の方にて投稿します

『 冬に子供を拾いました 』

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701

コメント

5

ユーザー

新連載ありがとうございます✨😭 設定&1話目から最高すぎます🫶

ユーザー

最高すぎる...

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