私の妹が可愛すぎる件

残っている敵の1人に ルーカスの撃った弾が当たった

あたったのに

同時に、残ったもう1人が

爆弾のピンを抜き、 こちらに向かって投げてきた

ユウゴとルーカスが私を守ろうと 覆いかぶさってきた

だめ

そしたら2人が死んじゃう

必死に

時間もないのに

私はいつもより重たく感じる翼を 必死に振り上げて

翼で2人を包んだ

大丈夫。

私が死なない限り 翼は再生する。

ドーーーーン！！

大きな爆発音がした

瓦礫がパラパラ落ちてくる音もする

3人は落ちてきた瓦礫の下敷きになった

また翼が壊れた感触が

でも、他はどこも痛くない

ユウゴが背中を撃たれた

何発も。

ソンジュが教えてくれた、

辺り一面白い煙に覆われた

大丈夫

スイッチはすぐそこにある

届く！！

カチッとスイッチのボタンを押し込んだ

煙は今晴れてきた

敵の彼にはボタンを押したことを 気づかれていない

私はもう3つ煙玉を投げた

シェルターが爆破するまであと2分

私はユウゴとルーカスを 引きずるような形で シェルターを後にした

状況は最悪

ユウゴは撃たれて気を失っている

ルーカスはどこかの内蔵が潰れて 足も動かせない

私は翼が生えてこない限り 2人をスムーズには運べない

片側の肩にユウゴを背負い、

もう片方でルーカスを支えた

もし援軍がきて、見つかったら きっと勝てないと思って

わざと森に入って遠回りをした

早くしないといけないのはわかってる

でも私まで殺されたら元も子もないんだ

もうルーカスも気を失ってる

足が重かったのも

もう関係なくなった

遠回りをしたのが 問題だったのかもしれない

目的地の森につくと

肉も骨も見えてデロデロゾンビ状態の アンドリューがいた

しかもアリシアを抱え、 ドミニクを足の下に置いて

私たちはブタでも、物でもない！！

ユウゴとルーカスを そっと地面に下ろして

チリチリになった翼に 唯一生え残っていた長い羽を抜いた

見たこともないくらい長かったそれは いつもザジが使ってるような刀になった

見様見真似だけど

アリシアに夢中のアンドリューに そーっと近ずいた

気づいた時にはもう遅い

人間の首は普通硬いものだけど

アンドリューの肉が脆くなっていた おかげで簡単に首をはねることができた

首がボトッと音を立てて 地面に転がった

グサグサと転がった頭に 刀を刺し抜きした