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ー東京都 新宿区 某所。
一之瀬 星太
会社帰り。 20時上がりのはずが、 只今の時刻は午前0時過ぎ。 部長からの無茶振りで残業。
一之瀬 星太
会社の下にあるコンビニで買った 缶ビールが身体に沁みる。 終電まであと少し、少し早歩きをする。
駅まで向かう途中、歌舞伎町を通る。 文化祭なのかと思うくらい、 自分よりも一回り以上も若い少年少女がたむろしている。
一之瀬 星太
会社の行き帰りで通るからか あまりにも日常的な風景で最早驚きもなくなった。
大通りに出る手前、 いつも近道で雑居ビルの間を通る。 この日もいつも通りに路地裏に入る。
いつも通り真っ暗な路地裏。 何となく見上げると雑居ビルの外階段に 小さな光が見えた。
一之瀬 星太
目が悪く、あまりよく見えない。 横を通り過ぎる時、 立ち止まって見上げた。
一之瀬 星太
よく見ると、スマホの液晶画面だ。 薄暗くてよくわからないが、人影が見える。
一之瀬 星太
よく見ると人が手すりに座っている。
一之瀬 星太
一之瀬 星太
気付いたら身体が先に動いていた。
外階段の扉を乗り越えて、 急いで階段を駆け上った。
一之瀬 星太
暗くてよく見えないが、 やはり手すりに人が座っていた。
一之瀬 星太
後ろから羽交締めするように抱き抱え、 思い切り引っ張る。
勢いよく2人とも後ろに倒れた。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
助けた人物はヨロヨロと立ち上がり、 服の汚れをポンポンと手で払う。
リンタロウ(林 太郎)
フードを被って顔がよく見えないが、 見上げたまま尻もちをついた星太に手を差し出す。
一之瀬 星太
差し出された手を掴んで立ち上がった。 骨々した女の子みたいな細い手だ。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
勘違いと御礼を言われた照れ臭さが混ざった 何とも言えない気持ちになる。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
手招きされ、手すりから下を覗くと スマホが綺麗に地面に落下しているのが見えた。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
急いで2人で階段を降りて、確かめに行く。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
スマホを拾いあげ電源をいれるが、音沙汰無し。 完全に壊れてしまったようだ。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
さっきは薄暗くてよく見えなかったが、 下におりてフードの中の顔がハッキリ見えた。
中性的な顔立ちの美少年だった。
リンタロウ(林 太郎)
揶揄うように笑われた。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
少年のようにケラケラ笑っている。 何だか不思議な雰囲気の子だ。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
うーんと悩んだような様子でこちらをチラッと見る。
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
一之瀬 星太
とっくに終電の時間を過ぎていた。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
バックからゴソゴソと免許証を出し、 こちらに見せつける。 確かに20歳は超えている。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
2人でケラケラと笑い合う。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウが楽しそうに先を歩く。 何だか本当に不思議な子だ。 楽しいような呆れたようなよくわからない気持ちで後を着いて行く。
歌舞伎町を抜けて 朝までやっている大衆居酒屋に入った。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
メニューを広げて2人で眺める。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウが店員を呼んで注文する。 その様子をチラッと眺める。
よく見ると 見た目は今流行りの地雷系?と言うんだろうか、 かなり派手な格好をしている。 髪は黒髪に銀のメッシュ。 黒のネイル。耳にはピアスが何個も空いている。
スーツにメガネの自分と非対称で 思わずクスッと笑ってしまう。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
ビールと日本酒が運ばれてきた。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
クスッと笑い合いながら乾杯をする。
一之瀬 星太
リンタロウの顔が一瞬曇る。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
ふふっと笑って、 リンタロウが運ばれてきたポテトを食べ始める。 黙っていれば女の子に間違われても不思議じゃない。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウの楽しそうな様子に少しホッとする。 本人は飛び降りじゃないと言ったが、 さっき尋ねた時のあの様子、何かあるように思えた。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
しばらくおつまみをつまみながら、 他愛のない話をして盛り上がった。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
調子に乗ってかなりお酒を呑んでしまった。 上手く呂律が回らない。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウが星太のスマホを取る。 時刻は深夜2時半。
リンタロウ(林 太郎)
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
かなり泥酔している。 仕方なく会計を済ませ、星太に肩を貸し、 支えるようにして店を出る。
一之瀬 星太
リンタロウ(林 太郎)
リンタロウ(林 太郎)
今にも寝そうで思い星太を抱き抱え、 歌舞伎町の街をトボトボ歩き出した。