TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

夢で見たあの子

一覧ページ

「夢で見たあの子」のメインビジュアル

夢で見たあの子

4 - 第4話 私の中で欠けた何か

♥

16

2026年01月30日

シェアするシェアする
報告する

振り返ろうとして、何かを落とす音。

紙袋?中から何かが転がる。

朝霧凪

……っ

私は思わず頭を押さえ、その場でしゃがみ込んだ。

白雪澪

凪?!

澪が慌てて膝をつく。

白雪澪

大丈夫?!

白雪澪

今の、今のなに……

言葉にならない。胸が苦しくて、上手く息ができない。

朝霧凪

……分からない

朝霧凪

でも、さっき……

声が震える

朝霧凪

何かを、失くした気がする

澪は何も言わなかった。

ただ、私の背中に手を回して、抱きしめる。

白雪澪

無理しなくていい。

耳元で、囁く

白雪澪

思い出さなくてもいい。

白雪澪

思い出したくなったら、その時でいい。

澪の制服越しの鼓動が聞こえてくる。その音を聞いていると、不思議と落ち着いた。

朝霧凪

……夢の中でも

私は、小さく言った。

朝霧凪

私、こうやって抱きしめられてた気がする

澪の腕が、少し強くなる。

白雪澪

うん

それだけで、十分だと言うみたいに。

雪は変わらず振り続けていた。

夢と現実の境界で、 私の中の“欠けた何か”が、ゆっくり疼き出す。  ——まだ思い出せない。  でも、確かにここにある。  この人との時間が。

その夜、私はまた夢を見た。

雪山だった。

前と同じはずの景色。

同じ白、同じ空、同じ足跡。

——なのに。

白雪澪

凪、こっち

澪の声がする。

振り向くと

彼女は少し遠くに立っていた。

朝霧凪

待って

駆け寄ろうとする。

けれど、足が重い。雪が、やけに深い。

朝霧凪

……ねえ

澪が、こちらを見て言う。

白雪澪

前は、そんな歩き方しなかったよ

前は?

朝霧凪

私、そんなに変?

白雪澪

ううん

澪は首を振る。

白雪澪

変わったのは、凪じゃない。

その言葉が、胸に引っかかった。

澪に近づいたはずなのに、距離は縮まらない。

朝霧凪

澪!

名前を呼んだ瞬間

彼女はぴたりと立ち止った。

この作品はいかがでしたか?

16

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚