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振り返ろうとして、何かを落とす音。
紙袋?中から何かが転がる。
朝霧凪
私は思わず頭を押さえ、その場でしゃがみ込んだ。
白雪澪
澪が慌てて膝をつく。
白雪澪
白雪澪
言葉にならない。胸が苦しくて、上手く息ができない。
朝霧凪
朝霧凪
声が震える
朝霧凪
澪は何も言わなかった。
ただ、私の背中に手を回して、抱きしめる。
白雪澪
耳元で、囁く
白雪澪
白雪澪
澪の制服越しの鼓動が聞こえてくる。その音を聞いていると、不思議と落ち着いた。
朝霧凪
私は、小さく言った。
朝霧凪
澪の腕が、少し強くなる。
白雪澪
それだけで、十分だと言うみたいに。
雪は変わらず振り続けていた。
夢と現実の境界で、 私の中の“欠けた何か”が、ゆっくり疼き出す。 ——まだ思い出せない。 でも、確かにここにある。 この人との時間が。
その夜、私はまた夢を見た。
雪山だった。
前と同じはずの景色。
同じ白、同じ空、同じ足跡。
——なのに。
白雪澪
澪の声がする。
振り向くと
彼女は少し遠くに立っていた。
朝霧凪
駆け寄ろうとする。
けれど、足が重い。雪が、やけに深い。
朝霧凪
澪が、こちらを見て言う。
白雪澪
前は?
朝霧凪
白雪澪
澪は首を振る。
白雪澪
その言葉が、胸に引っかかった。
澪に近づいたはずなのに、距離は縮まらない。
朝霧凪
名前を呼んだ瞬間
彼女はぴたりと立ち止った。