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三葉と雫

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三葉と雫

1 - 夢

♥

20

2020年04月03日

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いつからだろう。

この夢を見るようになったのは。

夢というのは目が覚めたらすぐに忘れてしまう。

覚えていられるのはこんな感じだった程度の事だけ。

けど最近毎日のように見ているこの夢は違う。

鮮明に覚えているのだ。

そう。

例え俺が殺されるという夢を見ても...忘れることは無いということ。

ん...

女の子

いつまで寝てんのー?

まだ...あと1時間だけ...

女の子

ダメだよ!

女の子

遅刻しちゃうじゃん!

...(夢でも学校かよ。)

女の子

ほら!

女の子

起きて支度して!

はいはぁい...

女の子

もう...

(今日もこの女に殺されるのか...)

ふぁ...

女の子

ほらほらー!

女の子

さっさと食べて!

ゆっくりしようぜ...

まだ時間あるんだから。

女の子

ダメだよ!

女の子

早く行ってみんなと会うんだもん!

だったら先いけよ...

女の子

それもいや!

女の子

雫と行くから楽しいの!

...

なぁ。

女の子

何ー?

お前──

女の子

お前じゃない!

女の子

私は......だよ!

あ、あぁ...

(毎回名前を聞こうとしても...何故か聞こえないんだよなぁ...)

それでよ。

お前、誰か恨んでるか?

女の子

へ?

女の子

誰かを恨む?

女の子

そんなことするわけないじゃん!

女の子

だって私はみんなに優しい......ちゃんなんだから!

ふ、ふーん。

女の子

てか...雫も女の子なんだから少しはその男の子っぽいのどうにかならないの?

ん?

無理だな。

俺は男になりたかったんだ。

女よりも...男の方が余っ程マシだから...

女の子

...

ご馳走さん。

女の子

ハイハイ。

女の子

さ、学校行くよ!

ちょ、休ませてよ...

(...俺はここで...もうすぐ殺される...)

女の子

ねぇ雫

なんだ?

女の子

雫さ。

女の子

どうして...............?

(そう...応えようが無いこの質問。)

(何を言ってるから分からないから何となくで返してきたが...その後に殺されてきた。)

(今でもその答えは分からない。)

そうだな。

女の子

...

俺は1人だったお前をただ...助けたかっ...いや、色んな人と笑えるようなやつになって欲しかったんだ。

女の子

それで私と仲良くなったの?

あぁ。

でも...俺も寂しかったのかもな...

小さい頃からいじめられて...人と話すのが怖くなって...

でも一人でいる子はほっとけなくって...

少しの間でもいいからそばにいて欲しかった...友達になって欲しかっただけかもな...

まぁけど最初一人でいた子と仲良くなったら...必ずその子との関係は悪くなるから...

女の子

...そっか。

女の子

例えそんな理由でも...私に声をかけてくれてほんとに...ありがとう。

(あれ...いつもと結末が違う...どうしてだ?)

女の子

私...雫と出会えてよかったなぁ!

女の子

ほんっと!私は幸せ者だね!

...そうか。

なぁ...

女の子

何ー?

お前さ...殺さないのか?

女の子

え?

女の子

殺さないのかってどういう事?

持ってるのはわかってんだ。

女の子

...

お前の問いかけに間違えれば...殺すつもりだったんだろ?

女の子

そんなことないよ。

女の子

これはね...

女の子

私が...刺された時のナイフ。

お前が...刺された?

(待て...今までと完全に違う!)

女の子

私は雫と登校してる時に...

通り魔

...

ダダダダッ!

?!

グサッ!

女の子

...通り魔に...刺されたの。

女の子

その時雫は...通り魔に連れ去られて色んな拷問や薬などの実験をさせられた...。

...

女の子

もちろん2週間もしたら警察に保護されたけどね。

お前と俺はちゃんと現世で会ってたってことか...

女の子

うん。

女の子

薬で記憶を失っちゃってたけど...

...そう、か。

女の子

あ、もう朝になるから起きないとだよ?

いや...でも、

女の子

ダメだって。

女の子

私の問いかけに正解したならもう会う必要は無いよ。

女の子

ほらほら、行かないと遅刻しちゃうぞー?

...

女の子

...きっとまた会えるから。

女の子

その時はまた...一人でいる私と...友達になってね。

──!

はっ!

夢...か。

...覚えて...無い?

...

学校、行くか。

先生

今日は転校生を紹介する。

三葉

三葉です。

三葉

よろしくお願いします。

先生

三葉は雫の隣りな。

三葉

はい。

三葉

雫さん。

三葉

よろしくお願いします。

...なぁ。

三葉

はい?

俺と...友達になってくれないか──?

また友達になってね。

三葉

三葉

はいっ!

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