私は考えていた。
悲しい時
イライラする時
苦しい時
その時の感情を
取ることは出来ないのか。
心の中から取ることが
出来ないのか、を。
私は頭に手を乗せた。
手を突き刺すように
力を入れた。
それでも、
感情と言う記憶には
届かない。
それどころか、
脳にも触れられない。
私は消えた。
家族も見えない。
この世のものではない。
それでも、
感情と言う記憶はある、
と思った。
天に昇ると、
私は神になった。
いろんなことができる、
そう思った。
じゃあ、あれをやるしかない。
手を脳に伸ばし力を入れる。
すると痛くもない、
何もない。
最初から何もなかった。
つまらなかった。
もう、何の感情も記憶もない。
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