ピピピッピピピッ
赤
はぁ…また始める…
私…いや俺はそう呟く 俺は性同一性障害なのだ。体は女。心は男。 そんな奴が周りにいていい思いをするやつなんていない。 そんなのわかってる。わかりきっている。 でも俺は今日も呟く
助けて
赤
おはよう
お母さん
あっおはよう。赤
お母さん
朝ご飯できてるからね
赤
うん。ありがと
お母さん
お母さんもう仕事行くね
赤
行ってらっしゃい
お母さん
行ってきまーす
ガチャ
赤
食べよ
赤
いただきますボソッ
見て分かる通り俺には父親が居ない 俺が2歳の時に父親の暴力で離婚した。 お母さんはそんな俺のために朝6時から21時まで働きに出ている。 俺の中ではそんなお母さんを見て罪悪感に浸る。
赤
ごちそうさまでした
赤
準備しよ
赤
はぁ
パジャマを脱ぐたびに分かる胸の膨らみに今日も大きなため息をつく
赤
こんなのなくなればいいのに
そう言いながら制服に着替える
赤
もうこんな時間か
7時50分
赤
よし
赤
行ってきます
赤
って誰もいないか…w
赤
もう着いちゃった
地獄の学校
主
早くないからね?((圧
黄
赤!
赤
ワッ!びっくりした〜黄ちゃんか〜
黄
赤はホントビビリですよねww
赤
もお!
黄
女の子っぽくって可愛いですよ!ww
赤
そうかなハハ
黄
そうですよw学校は入りますよ w
赤
うん!
赤
(また今日も始まるのか)
黄
〜〜〜〜〜〜〜〜?
赤
〜〜〜〜!w
黄
〜〜〜!
黄
〜〜〜www
赤
〜〜〜〜〜〜!!
赤
〜〜〜〜www
黄
〜〜〜〜?!
黄
〜〜〜〜
赤
〜〜〜〜〜
黄
僕教室こっちなので!
赤
バイバイ!
黄
バイバイ!
赤
黄ちゃん行っちゃった…
赤
もう時間もあんまりないし。よし
赤
おはようございm
バッシャーン
クソ野郎1
あっ!ごっめーんwwww
クソ野郎2
気づかなかったwwww
クソ野郎1
怪我してない?wwww
クソ野郎3
もうほんっとクソ野郎1はおっちょこちょいなんだからwwww
クソ野郎4
ホントだよなwwww
クソ野郎1
ごめんごめんwww
クソ野郎1
赤ちゃん〜怪我してない?笑
赤
全然大丈夫ですボソッ
クソ野郎2
えっ?何?聞こえないんですけど〜wwww
クソ野郎4
もっと大きい声で言えよwwww
クソ野郎3
ほら早く!
赤
ぜっ全然大丈夫です
クソ野郎1
良かった〜てっきり怒られるかと思った〜www
クソ野郎3
そんなことしたら俺らがぶん殴ってやるwww
クソ野郎2
かっこいい〜!!!
クソ野郎1
フーフー!
クソ野郎4
ちょっとお前ら赤がずぶ濡れじゃねえかよwww笑ってる場合か?www
赤
(お前も笑ってるだろ)
クソ野郎3
そうだったわwwww
クソ野郎1
ごめんね〜
クソ野郎2
ここは私たちが責任持って片付けておくから赤ちゃんは着替えておいで〜www
赤
はい。ありがとうございます
クソ野郎1
全然いいのよ〜w
クソ野郎4
さっすがマドオンナ!器が広ーい!www
クソ野郎2
ちょっと!私が言い出したのよ!w
クソ野郎3
も〜喧嘩すんなってw
クソ野郎2
ごめんごめん笑それより赤ちゃん早く着替えておいで!w
赤
はい。
赤
はぁぁぁぁまた始まったよ
赤
どうせ片付けてなくて俺のせいにするパターンでしょ
赤
こんなこと考えても仕方ない。早く着替えよ
ガラガラ
赤
(やっぱり片してない)
キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン
先生
おはようございます
先生
あら。床が濡れてるじゃない
クソ野郎1
せんせーい!それ赤ちゃんがやってました〜!
クソ野郎2
www
クソ野郎3
www
クソ野郎4
www
先生
そうなの赤さん?
赤
…はい
先生
じゃあ片付けなさい
赤
はい
クソ野郎1
www
クソ野郎2
www
クソ野郎3
www
クソ野郎4
www
放課後
主
早くないからね?((圧
黄
赤!一緒に帰りましょ!
赤
うn
クソ野郎1
赤ちゃ〜んちょっとだけ用があるから体育館来てくれない?
赤
あっはい
赤
ごめん黄ちゃん
黄
全然いいですよ!また今度帰りましょ!ニコッ
赤
うん!
クソ野郎1
(何よあいつあんなイケメンと喋りやがって覚えとけよ)
クソ野郎1
赤ちゃ〜ん。行こっか!
赤
はい
黄
バイバイ!
赤
バイバイ!
クソ野郎1
チッ
赤
用事って?
赤
(ホントは分かってる。いじめられるって。でも、でも!こうでもしないと死にそうだから)
クソ野郎1
そんなこと言って〜ホントはわかってるんでしょ?
赤
わかりません
クソ野郎2
全く〜困った
クソ野郎2
男女
クソ野郎2
だこと
赤
…ッ
赤
(男女。何回そう呼ばれたか。この秘密を知られる前までは普通のクラスメートの関係だった。性同一性障害という秘密を知られるまでは)