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莉雨@riu
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聖次
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おお、第1話お疲れ様!「ぷっちんプリン全部食べられた」って下り、声出して笑ったわw 郁兄の登場シーンの空気感、想像以上にビビる感じでちゃんとホラーだったな。もかのツッコミと春のフォロー、バランス良くて読みやすい。続き、めっちゃ気になる!🔥
私――――
最上(もがみ)もかと、従兄弟にあたる彼は、ある秘密を共有している。
……そう。 誰にも打ち明けられない秘密――――
・ ・ ・
・ ・ ・
・ ・ ・
??
??
放課後、窓から夕日が差し込む廊下の端。
背後から私を呼び止めたその声は、今となっては既に聞き慣れてしまったもの。
耳にすっと入ってくる透き通った低音は、家で聞くそれと、学校で聞くのとでは、微妙に温度が違う気がする。
気がするだけ、かもしれないけど。
もか
振り向いた先にいたのは、予想通りの彼の姿。
両隣にいた友人達が、途端に黄色い声を上げた。ミーハー共め。
??
息を切らしながら駆け寄ってきた男の子に、私は"表向き"の笑みを返す。
もか
もか
夕日に照らされた廊下に、紅の影が落ちる。
中性的な顔立ちと整ったルックス、そして温厚な人柄で誰からも好かれている彼―――― 私の従兄弟の桐谷春樹(きりたにはるき)。
同じ高校に通う、同い年の男の子。
もか
春樹
春樹
もか
もか
思い起こせば、部活メンバー以外の人と帰りを共にするのは久しぶりかもしれない。
春樹
もか
友人A
友人A
恍惚とした表情を満面に浮かべ、私を押しのけて友人達が会話に入ってくる。 ガッツキ具合が半端ない。
白けた視線を送る私とは対照的に、春はそれすらも優しい笑顔で受け止めている。
春樹
春樹
春がそう告げれば、隣から落胆の声が上がる。
もか
春樹
春樹
その一言に、私は目を瞬かせた。
もか
もか
もか
予想だにしていなかった人物の名に目を丸くする。
困惑している私に、春はポケットからスマホを取り出して画面を見せてくれた。
ずらりと表示されている着信履歴。
その一番上の欄に、件の名前が載っている。
なんてことだ、青天の霹靂だ。
もか
春樹
もか
もか
春樹
春の緩い突っ込みに頷く。
今はまだ紅葉煌く秋の季節だ。
雪なんて降られた日には、きっと速報でニュースが流れるに違いない。
とはいえ、雪んこ様もうっかりフライングしちゃうかもしれない事態が今、起こっていることは確かだ。
郁兄が迎えに来る―――― この出来事は私と春にとって、それ程までに衝撃的な事件なのだ。
その例の人物。 私と春より2つ年上の、郁兄こと桐谷郁也(いくたにいくや)。
弟に負けず劣らずの端正な顔立ちで、間違いなく、イケメンの部類に仲間入りする人物。
兄弟というわりに、顔はあまり似ていない。 中身に至っては、まるで正反対だ。
大人しく温厚な性格の春と比べて、郁兄は少々、いやかなり難アリな性格をしている。
……いや。 難アリっていうか、あれはもう――――
もか
下駄箱の中に上靴をポイッと突っ込んで、勢いよくロッカーの扉を閉める。
カラン、と床に落とした外靴に片足を引っ掛けながら、私はもうひとりのイトコをそんな風に吐き捨てた。
友人A
不穏極まりない単語に、友人達は不安そうに私と春を交互に見やる。
春は何も言わなかったけれど、私の主張に反論はしなかった。
それはそうだ。普段から、あの悪魔による暴挙の被害を被っているのは、いつも私と春なんだから。
いわば私達は、同じ苦労を分かち合った同志。運命共同体なのだ。
友人B
友人達の問い掛けに、春は微妙な表情を浮かべながら「ちょっとね」と曖昧に言葉を濁した。
私と春は小学校から高校まで、地元の同じ学校に通っている。
けど郁兄は違う。
自身がモテる事を十分理解しているあの男は、「女に引っ掻き回されるのはウザい」と言って男子高校に通っていた。
つまり私の友人を含め、この学校の人達は郁兄の事をほぼ知らない。 春に兄がいるってこと自体、知らない人が多そうだ。
もか
もか
ってことで、私は遠慮せずに声を張り上げた。
もか
友人B
もか
もか
友人A
友人B
もか
もか
もか
友人B
私のプリンだったのに。1個160円。 絶対許さん。
もか
もか
早口でまくし立てる私に、呆然と傍聴していた友人達の表情が曇っていく。
そして互いの顔を見合わせた2人は、
友人A
と、眉をひそめながら囁きあった。
もか
もか
そもそもだ。
顔がいいってだけで優遇されるのは、漫画や小説の中だけの話。
現実はそんなに甘くない。 顔だけでは世の中渡り合えないのだ。
外面が良くても中身が伴っていない奴なんて、所詮、その程度。郁兄がいい例だ。
それを、友人達もやっと理解してくれたようだ。
もか
もか
間接的ではあるけれど、郁兄に一泡吹かせたみたいで嬉しくなる。
私の答弁は、後世に残る名演説と称されても過言ではない。
もか
――――なんて。
すっかり有頂天になっていた私は、この時。 背後から忍び寄る邪悪な気配に、全く気付いていなかった。
いち早く気付いた春が、慌てたように私を制す。
春樹
春樹
春樹
もか
もか
??
不機嫌さを滲ませた声が、背後から聞こえた。
当然、春の声ではない。
もちろん友人達のものでもない。
けどそれは間違いなく、私がよく知る人物の声だった。
もか
……背後から感じる威圧感。
身に覚えのあるそれに血の気が引いていく。
背中に嫌な汗が流れたような気がした。
もか
数分前の自分の発言を後悔したところで、時すでに遅し。
――――顔を引きつりながら振り返った、その先にいたのは。
それはそれは大変麗しい顔立ちの、うすら笑いを浮かべた郁也お兄様ご本人だった。
郁也
郁也
郁也
綺麗なお顔の郁兄の額に、ぴきりと青筋が見えた。
もか
もか