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道場

イレギュラーマン

...と言うことがありまして...って言ってもそんなすぐ信じれないっすよね?

イレギュラーマン

すみれさん

すみれ

いや、だいたい理解した

イレギュラーマン

へっ?

イレギュラーマン

こんなわけわからん嘘くさい話を?

すみれ

嘘をついてるようには見えない

すみれ

君の命がかかっているのなら、尚更急がないとだね

イレギュラーマン

でも、具体的には何をするんですか?

すみれ

人は、話を聞いただけでは他人のことを全て理解できない

すみれ

その人と実際に触れ合い、言葉やそれ以外のことを交わすことによって...

すみれ

...初めて人は他人を理解できる

イレギュラーマン

つまり?

すみれ

私はあなたを理解する必要がある...そしてあなたも

すみれ

まずは一対一でやり合おう

イレギュラーマン

えっ?いやいや、それはやばいっすよ!

イレギュラーマン

私の攻撃を生身の人間が耐えれるわけありませんよ!

すみれ

確かにタダでは済まないだろうね

すみれ

でも...当たらなければ何の問題もない

すみれさんが構える。

イレギュラーマン

...わかりました

イレギュラーマン

絶対当たらないでくださいよ!?

私はちょっと手加減しながらすみれさんに殴りかかった。

すみれ

...

イレギュラーマン

グッ!?

すみれ

遅い、本気出してないでしょ

イレギュラーマン

でも、本気出したら...

すみれ

私のことは気にしないで

すみれ

君だって...死にたくないんでしょう?

そ、そーだ。

私、強くならないと6日後に死ぬんだ。

イレギュラーマン

う、うおおお!

すみれ

まだ弱気

イレギュラーマン

グッ!...うおりゃああ!

すみれ

まだ

数分後

イレギュラーマン

も、もう立てないっす...

すみれ

...ん

すみれ

体力が致命的にないね

すみれ

そのスタミナじゃきっと烏丸には勝てない

すみれ

今日はずっと私と組み手をしてもらうよ

イレギュラーマン

ひええ...

数時間後

イレギュラーマン

...

すみれ

うん、少し動きが良くなった

すみれ

でもまだまだ足りない

すみれ

明日、また続きするよ、寝床はそっちの部屋に用意してる

イレギュラーマン

...ワカリマシタ

その後、私の地獄のような鍛錬の日々が始まった...。

イレギュラーマン

ずっと組み手しかしてないですけど大丈夫なんですか!?

すみれ

烏丸を倒すのならこれだけで十分だよ

イレギュラーマン

ほっ、本当に...?

決戦まで残り3日

イレギュラーマン

グッ!

すみれ

...

くそっ...なんでだ。

何で攻撃が当たらない!?

すみれ

分からないみたいだね

イレギュラーマン

なっ何が足りないんですか...?私には...

すみれ

君は自分の攻撃を当てようとしてがむしゃらに突っ込んでいくけど...

すみれ

相手の間合いに飛び込んでいくのは戦闘において致命的

すみれ

すぐ思い通りにやられてしまう

イレギュラーマン

じゃ、じゃあどうすれば...

すみれ

相手を理解しようとする心が、君には足りていない

すみれ

私が初めの日に君に言ったこと...覚えてる?

イレギュラーマン

あー...えーと...そのー...

すみれ

...人は、話を聞いただけでは他人のことを全て理解できない

すみれ

その人と実際に触れ合い、言葉やそれ以外のことを交わすことによって...

すみれ

...初めて人は他人を理解できる

すみれ

君は烏丸と実際に戦ったおかげで、相手がどれほどの脅威なのか、理解することができた

すみれ

そしてそれは、自分に致命的弱点があるという自分自身を理解することにも繋がった

イレギュラーマン

理解する...

優奈ちゃんみたいに、相手を注意深く観察し、相手を理解してから、攻略の糸口を見つける...。

イレギュラーマン

...なるほど、わかりました

イレギュラーマン

...もう一戦、お願いします

すみれ

...

私とすみれさんの間に緊迫感が走り抜けるのを感じた。

イレギュラーマン

...ふっ!

すみれ

...

相手の間合いに入りきらないように加減しながら、相手を観察する...!

一体どうやって私の攻撃を全て受け流しているんだ...!?

すみれ

...

イレギュラーマン

...!

あの構えに何か秘密があるのか...!?

イレギュラーマン

やあああっ!

すみれ

...ん

イレギュラーマン

くっ!

すみれさんは私を受け流す時、右手しか使わず、左手は私に向けているだけ...。

左手で相手との間合いを測り、右手で受け流しているのか...!

なら、私も...!

イレギュラーマン

...スッ

すみれ

...

イレギュラーマン

はっ!

すみれ

よし、受け流せた!この調子で...。

すみれ

ようやく分かったみたいだね

イレギュラーマン

!!

すみれ

でももう一声、足りないね

イレギュラーマン

グッ!

また、取り押さえられた...。

イレギュラーマン

くそっ!あともうちょっと!

決戦まで残り2日

イレギュラーマン

...

すみれ

...

イレギュラーマン

はっ!

すみれ

...

イレギュラーマン

来る!ここで受け流す!

イレギュラーマン

やあっ!

すみれ

ん、良い

すみれ

...

昨日はここで反撃してきた...。

でも、チャンスはおそらく、ここだけ...!

イレギュラーマン

とうっ!

すみれ

っ!

一瞬の隙をつき、相手の態勢を少し崩す。

イレギュラーマン

...

私の拳は、すみれさんの顔面の前で静止していた。

すみれ

...うん

すみれ

良い

すみれ

凄く良かった

イレギュラーマン

ほ、本当ですか?

すみれ

私の構えを真似て、攻撃を受け流し、隙をつこうとした私を逆に返り討ちにする...

すみれ

一本取られたよ

イレギュラーマン

や、やったあ!!

すみれ

私から教えられることはもうない

すみれ

今日はこれで終わりにしよう

イレギュラーマン

え、もうですか?

すみれ

...明日、君を連れて行きたい場所がある

すみれ

君が、私が認めるほど強くなったら、連れて行こうと前から思ってた場所...

私を連れて行きたい場所...。

謎の場所

烏丸

...スゥー

烏丸

はっ!

烏丸

...

スパッ

烏丸

私にかかれば、金属を断つことぐらい、容易いですよ

??

お、やってるねえ

烏丸

いつの間にいらっしゃったのですか

烏丸

鷹峯さん

鷹峯

いつにも増して張り切って特訓しているじゃないか

鷹峯

何か約束でもしているのかい?

烏丸

近々、猛者との手合わせを控えておりまして...

烏丸

こうして鍛錬をしているのです

鷹峯

戦いかあ良いね

鷹峯

良かったら私も手伝おうか?

鷹峯

君の実力を疎んじているわけではないけれど、人手は多い方がいいと思うんだ

烏丸

...これは猛者同士、一対一の真剣勝負

烏丸

部外者の余計な踏み入りは申し訳ありませんが、断じて許しません

烏丸

お手数ですが、理解していただきたい

鷹峯

そっかあ残念

鷹峯

でも助けが欲しくなったらすぐに言ってね!

烏丸

...ええ

烏丸

...

烏丸

...ようやく去りましたか

烏丸

鷹峯さん、始めからあなたの力を借りる気など毛頭ありませんよ

烏丸

信じれるは己の実力のみ、ということです...

決戦まで残り1日

すみれ

着いた

えーと...ここは?

すみれ

私の...私の家族の家

私たちの目の前には、何の変哲もない一軒家が佇んでいた。

すみれ

...私の道場は昔、お父さんのものだったの

へー、お父さんが...

お父さん、強かったんですか?

すみれ

うん、凄く

すみれ

みんなに慕われてたし...私も例外じゃなかった

すみれ

私はお父さんみたいに強くなりたくて、よく稽古つけてもらってた

すみれ

それで無茶して、よくお母さんに叱られてた

じゃあすみれさんの両親はここに?

すみれ

いや、もういない

すみれ

2人とも、数年前に病死した

すみれ

今はお父さんの方の祖父母と暮らしてる

...

...悲しくないんですか?

すみれ

...なんでそう思ったの?

いや、淡々と語るから、悲しくないのかなって...

すみれ

...悲しかったよ、亡くなった時は

すみれ

自分の力が足りなくて、大切な人を守れない時だってあるって気づいた

すみれ

だから私は決めた

すみれ

私よりも人を守る力がある人を探して...

すみれ

その人にできる限りの指導をする...と

すみれ

そうすれば、間接的にではあるけど大切な人を守れる

...なるほど

すみれ

...君には、守りたい家族って...いる?

...

??

〇〇は真面目だなあ

??

うちの娘は大人しくて...

違う

私は真面目なんかじゃない

大人しくするのも心苦しい

??

1人でいるのが好きみたいで...

みんなと遊びたい

大声あげて、馬鹿みたいに笑いたい

うつむいてばっかりはうんざり

??

なんというか、〇〇さんって...

??

普通の女子高生って感じだよね!

ごめんね

私は普通じゃないよ

普通でなんかいたくないんだよ

??

眠るように死ぬのって憧れるわよね〜

そんな死に方

そんな普通の死に方

つまらない

私はもっと

??

こんなことをするなんて、〇〇らしくない...

??

ちょっと!待ちなさい!

私を決めつけるな

私はもっと

もっと

もっと

もっと

ありえない死に方をしたい!!

...

私に家族なんてものはいないです

でも

傷ついてほしくない、

悲しい思いをしてほしくない友達が、

私にはいます

家族はいなくても私は、その人を守りたい

すみれ

...うん、そうだね

すみれ

友達も、家族と同じぐらい大切な存在だもんね

すみれ

今の君、前よりも...

すみれ

かっこよくなってるよ

へへっ

ありがとうございます

すみれ

私が君に言いたかったことはこれだけ

そうですか...あっそうだ

すみれさん

すみれ

さっき、私には人を守れる力があるから指導をしたと言ってましたけど...

私はこの力を持て余してる、ただの未熟者です

でも、あなたは自分がするべきことを見極め、自分の力を持て余すことなく存分に発揮しています

すみれ

...そんな、私は

あなたは人を守れる力、すごい持ってます!絶対!

稽古をつけてもらった私が保証しますよ!👍

すみれ

...

すみれ

...ふふっ

すみれ

ありがとう

私はその時、初めてすみれさんが笑っているのを見た。

すみれ

明日、頑張ってね

すみれ

絶対に帰ってくるんだよ

...はい!

私は来たる決戦に備え、帰路に着くのであった...。

イレギュラーマン

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