仁
…おっ、やっと来たか。待ってたよ
湊太
?
昴
すいませーん
朧
すみません、ちょっと事情があって…
仁
大丈夫、大丈夫
朧
…?その人は?
仁
あぁ、そうだった、お前ら、こいつに自己紹介してやってくれ
昴
……
朧
あっ、ハイ!
朧
えぇと、俺は一年の七星 朧。
これからよろしくね。
これからよろしくね。
湊太
あぁ、よろしく
昴
………
朧
……昴?
昴
……キミ、付いてこれんの?
湊太
は?
昴
付いてこれんのかって聞いてんの
昴
練習、ブランク有った奴にとっては厳しいんじゃない?
湊太
………
昴
図星?
昴
あははっ、じゃあ諦めたら?
昴
足手まといは要らないから
湊太
(足手まとい、か……)
湊太
はぁ
大きなため息が出た
昴
諦める気になった?
湊太
別に、そんなの関係ないし、どうでも良い。
湊太
それに、お前、俺が出た試合見たこと無いだろ?
昴
だから?
湊太
だから、お前は俺が「足手まとい」とか、「付いていけない」とか
湊太
そういうの、断言できないって話
昴
ふーん、それくらいの脳は有るみたいだね……
昴
僕は月下 昴。キミと同じ、一年だよ
湊太
……あぁ
仁
終わったかな?じゃあ、時折も自己紹介、頼む
湊太
はい
湊太
えーと、改めまして、一年の時折 湊太です。ご指導ご鞭撻の程、宜しくお願いしま──
背中に二人程の強い衝撃が走った
悠真
おうおう!そんな堅っ苦しい挨拶は要らねぇよ!
優人
そうだぜ!悠の言う通りだ!
優人
気楽にな!
湊太
わ、分かりました
湊太
(いや、力加減……)
湊太
(いってぇ……)
二人に叩かれた背中がジンジンと痛む
絶対、真っ赤だわ、これ
仁
じゃあ、俺も、
仁
三年の夷藤 仁だ。主将だから、どんどん頼ってくれ!よろしく!
湊太
は、はい
湊太
(そうだ、夷藤さんだ……)
仁
確か、もう一人来ると思うんだが──
??
はぁっはぁっ
??
お、待たせしました
仁
──あぁ、待ってたよ
??
すっ、すいません!
仁
ははっ、良いよ、大丈夫。一旦落ち着きなさいな
??
は、はい!
湊太
(いや、誰だし)
湊太
(あれ?でも、)
顔を見たことが有る……か?
仁
落ち着いたら、自己紹介して貰えるか?
??
はい!
??
俺は─────