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夜だけの楽しみ

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夜だけの楽しみ

15 - 夜だけの楽しみ#15

♥

2,012

2019年08月25日

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莉人

誰って…

莉人

莉人…だよ…

夏琉真

莉人…?

夏琉真

付き合っちゃだめなやつだ

愛には答えちゃダメ…

夏琉真

…ごめんなさい。

莉人

な、なんで謝ってるの…?

夏琉真

貴方とは付き合ってはダメと言われたので

夏琉真

答えられません。

莉人

莉人

なに…それ…

莉人

どうしたんだよ!夏琉真!

夏琉真の肩をつかむ

李羅

李羅

ちょっと!莉人!

李羅

今は落ち着こ?

莉人

莉人

そう…だね、ごめん

李羅

それで、夏琉真…

李羅

僕の事覚えてる?

夏琉真

夏琉真

ごめんなさい、わかりません。

李羅

俺は李羅

李羅

一応君の友達

夏琉真

友…達…?

李羅

そう、友達

李羅

まぁとりあえず仲良くしてねー

夏琉真

はい…

夏琉真

夏琉真

お父さん…!

夏琉真の父

あぁ、夏琉真…

夏琉真の父

なにがあったか覚えてるか?

夏琉真

…ううん

夏琉真の父

ここはどこかわかるか?

夏琉真

…わかんない

夏琉真の父

どこまでなら覚えてる?

夏琉真

…お父さんとお母さんしかわからない

夏琉真の父

…そうか

夏琉真の父

今、何歳?

夏琉真

…10?

夏琉真の父

まじか…

夏琉真の父

夏琉真の父

今、夏琉真は

夏琉真の父

体は17歳くらいだが

夏琉真の父

精神年齢は20歳だ

夏琉真

夏琉真

10歳までの記憶しかないです。

夏琉真の父

体を見たらわかるはずだ

夏琉真

夏琉真

…確かに10歳ではなさそうです

夏琉真の父

記憶がなくても夏琉真は20歳

夏琉真の父

だからはしゃいだりしてはだめだ

夏琉真の父

わかったか?

夏琉真

…うん

夏琉真

夏琉真

あの…

夏琉真

喉乾きました…

夏琉真の父

そうか…なら、好きな人のを吸え

夏琉真

…わかりました

夏琉真

すいません、血吸わせてください…

看護師

看護師

わ、私ですか…?

夏琉真

…はい

看護師

べ、別にいいですけど…

看護師

いいんですか?

夏琉真の父

…あぁ、君がいいなら

看護師

わかりました…

看護師

なら、どうぞ…

夏琉真

すいません…ありがとうございます…

夏琉真

では、いただきます…

莉人

莉人

夏琉真…!

夏琉真

どうしましたか?

夏琉真

莉人さん。

莉人

オレのやつ吸わないのか…?

何故か涙が出てきた

どうしてだろう

こんなにも悲しい気分に

なるのは初めてだ

夏琉真

夏琉真

どうして泣いてるんですか?

夏琉真

俺のことそんなに愛してるんですか?

そうだ、当たり前だ

だって【恋人】だから

だって命の恩人だから

夏琉真

夏琉真

ごめんなさい

夏琉真

なんか本能的にいやです

夏琉真

なんかもう一人の自分が

夏琉真

「だめ」って言ってるみたいで

莉人

…れ…

夏琉真

莉人

なんだよそれ!

莉人

恋人の血より知らない女の血を選ぶのか!?

莉人

そりゃあ女のやつの方が美味いもんなぁ!

莉人

お、俺のだって…

莉人

美味いって…

莉人

褒めてくれたじゃん…

夏琉真

莉人

一緒に料理を作って食べた日

莉人

カルマが俺の家に来てくれた日

莉人

あの日々が楽しいと思ってたのは

莉人

オレだけみたいだったんだな…

李羅

莉人…

莉人

もう生きる意味がわからないよ…

莉人

カルマと過ごす日々が

莉人

唯一無二の楽しみだったのに…

莉人

ごめんね…

莉人

いきなり怒鳴ったりして…

オレはまた独りになった

李羅

待って!

莉人

ごめんね…ちょっと一人にさせて…

李羅

そっか…ごめん…

夏琉真

夏琉真

チクッ

夏琉真

(なんだろ、この感じ…)

夏琉真

夏琉真

すいません、いただきます

ガブッ

色々な感情が混ざり

情緒不安定になっていた

怒鳴るつもりなんてなかったのに

泣くつもりなんてなかったのに

でも気づいたら一人になってて

何故か涙が止まらなくて

自分の鼓動のみが聞こえた

とてもうるさい

ただいるだけなら死んでもいいんじゃん

こんなうるさいまのさっさと止まればいいのに

記憶喪失ってのは知ってた

それでも信じられなくて

信じたくなくて

逃げた

みっともない

やっぱり夏琉真にオレは合わないのかな

そんなことを考えてたら寝てしまっていた

夏琉真

ありがとうございました…

看護師

いいえ…

夏琉真

(なんか一味足りない…)

夏琉真

ねぇ…李羅君…

李羅

李羅君(笑)

李羅

君なんてつけなくていいよ(笑)

夏琉真

わ、わかりました…

李羅

あ、あとここにいる人はみんな仲間

李羅

だから敬語なんて使わなくていいの

李羅

莉人にも敬語はダメ

夏琉真

わ、わかった…

李羅

それで、どうしたの?

夏琉真

あの…李羅…って吸血鬼?

李羅

あぁ、いい忘れてたね

李羅

僕、死神だよ

夏琉真

死神?

李羅

そうそう

夏琉真

なんか凄い…!

李羅

ありがと!

夏琉真

あ、それと

夏琉真

あの莉人って人どこ?

夏琉真

会いたい

李羅

じゃあ探しに行こうか

夏琉真

…うん!

夏琉真

お父さん…いい?

夏琉真の父

あぁ、好きなようにしなさい

夏琉真

うん!ありがとう!

夏琉真

莉人ってどんな人だったの?

李羅

うーん…

李羅

喜怒哀楽が激しいかな

李羅

泣くときはめっちゃ泣いて

李羅

怒るときはめっちゃ怒って

李羅

喜ぶときの笑顔はすごい綺麗

李羅

こっちまで元気になる…

李羅

それと!

李羅

夏琉真の事をめっちゃ愛してて

李羅

なによりも夏琉真が大事っていってた

夏琉真

夏琉真

そうだったんだ…

夏琉真

ちょっと気になる…

李羅

じゃあその赤色の片目で

李羅

周りを見渡してみて

夏琉真

う、うん

李羅

なんか1ヶ所だけ赤いところない?

夏琉真

ある…

李羅

それが夏琉真の運命の人

夏琉真

そうなの?

李羅

そう

李羅

そこに向かって

夏琉真

うん…

李羅

ここからは一人で行って

夏琉真

わかった

李羅

行ってらっしゃい…夏琉真…
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