正樹には趣味がある。 それは、フリークライミング。
正樹は、山や、崖などで毎日のようにフリークライミングをしていた。
ある時
正樹
圭人
正樹
圭人
正樹
圭人
正樹
圭人
正樹
圭人
正樹
圭人の家
正樹
圭人
正樹
圭人
圭人
圭人
圭人
正樹
圭人
圭人
圭人
圭人
圭人
正樹
正樹
正樹
圭人
半年後
正樹が死んだ
クライミング中の滑落による事故死で、クライミング仲間によると、通常、もし落ちた場合でも大丈夫なように下には安全マットを敷いて登るのだが、このときはその落下予想地点から大きく外れて落下したために事故を防ぎきれなかったのだそうだ。
泣き叫ぶ正樹の奥さんと娘。俺も信じられない思いだった。まさかあの正樹が。
一週間が過ぎたときに、俺は例のビデオを正樹の家族に見せることにした。
さすがに落ち着きを取り戻していたKの家族は、俺がKのメッセージビデオがあるといったら是非見せて欲しいと言って来たので、ちょうど初七日の法要があるときに親族の前で見せることになった。
俺は、DVDをセットした
圭人
奏恵
圭人
圭人
ヴーーーという音とともに、真っ暗な画面が10秒ほど続く。
圭人
真っ暗な中に突然正樹の姿が浮かび上がり、喋り始めた。
あれ、俺の部屋で撮ったはずなんだが、こんなに暗かったか?
「えー、正樹です。このビデオを・・るということは、僕は・・んでしまっ・・いう・・ります。 ○○(奥さんの名前)、××(娘の名前)、今まで本・・ありが・・・」 「僕を育ててくれたお父さん、お母さん、それに友人のみんな、僕が死んで悲しんでるかもしれませんが、どうか悲しまないでください。 僕はズヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア××(娘の名前)、お父さん死んじゃっヴァアアアアアアアアアアアアア死にたくない!死にズヴァアアアアアアアにたくないよおおおおヴヴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア、ザッ」
圭人
奏恵
由里子
由里子
由里子
奏恵
奏恵
圭人
圭人
圭人
最後の方は雑音でほとんど聞き取れなかったが、正樹の台詞は明らかに撮影時と違う断末魔の叫びのような言葉に変わり、最後正樹が喋り終わるときに暗闇の端から何かが正樹の腕を掴んで引っ張っていくのがはっきりと見えた。
圭人
翌日、DVDを近所の寺に持っていったら、処分をお願いしますという前に住職がDVDの入った紙袋を見るや否や 「あ、それはうちでは無理です」 と言われた。
代わりに、ここなら浄霊してくれるという場所を教えてもらい、行ったがそこでも 「えらいとんでもないものを持ってきたね」 と言われた。
そこの神主(霊媒師?)によると、Kはビデオを撮った時点で完全に地獄に引っ張り込まれており、何で半年永らえたのかわからない、本来ならあの直後に事故にあって死んでたはずだと言われた。
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