TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

kn

ねぇ!そこの君!

気がつけば俺は彼の元へと走って向かい声をかけていた。

shk

…俺に用ですか?

kn

えっと、用っていう用は無いんだけど、

何も考えずに声をかけたのでもちろん話すことなどない。ただどうしても今じゃなきゃダメな気がしたんだ。

shk

用がないなら俺帰りたいんですけど、

kn

えーーっと、

何か少しでも一緒にいる時間を作るために一生懸命に言葉を探して繋ぐ

kn

あ、家どっち方面?

shk

…白尾駅方面っすけど、

kn

お、俺も一緒!良かったら一緒に帰りませんか?

shk

はぁ、、別にいいですけど、、

明らかに不審がっている、それもそうだろう。全く知らない人と一緒に帰るなんて有り得ないことなのだから。

正樹

史尹ー?なにしてんのー

正樹

置いていくよー?

遠くから彼と同じ部活のメンバーが彼を呼ぶ。一緒に帰る予定があったのだろうか。

shk

…あーわりぃ、先帰ってて

shk

俺ちょっと用事あるわ

そうメンバーたちの呼び掛けを断り、俺の少し前を歩き出した。

俺も彼に続けて歩き出す。

kn

……

shk

……

しばらくの間沈黙が続いた。俺から帰ろうと話をもちかけたし、俺が何かを言い出さないといけないのだが、言葉が見つからない。

悩んでいるのが顔に出ていたのか、彼は俺の顔を横目に見たあと話しかけてきた。

shk

あの、なんでまた急に俺に声掛けたんすか

kn

え、

shk

別に知り合いでもなければ初対面の相手なのに

shk

俺なんかしましたか?

俺があまりにも喋り出さないことだから彼は俺がなにか不満があると思っている。

そんな訳ではなく、ただ彼の事が気になってしまった、そんな理由であって、彼を責めることは何一つとしてない。

kn

えっと、

kn

練習してるときに、君とたまたま目が合って、

kn

あの一瞬っていうか、数秒というか

kn

とにかく、あの時間が凄く気になっちゃってさ、

kn

俺もよく分からないんだけど、笑

kn

簡単に言うなら、少し君に興味が湧いたってこと、かな?

shk

かな?ってなんだよ、笑

俺の答えに彼は少しクシャッとした笑みをこぼした。

kn

(あ、この人こんな風に笑うんだ)

俺は思わずその笑顔に見入ってしまった。

shk

…なんか俺の顔についてます?

kn

え、!?あ、いや!!

そんな俺の視線に気づいたのか、少し不思議そうな顔を浮かべ俺に目を向けてきた。

彼から指摘を受け、動揺してしまったが少し気持ちを落ち着けて彼との会話に試みた

kn

…あのさ

kn

俺、君の事全く知らないし、君だって全く俺の事を知らないわけじゃん?

kn

だけど、この出会いってなにか必ず意味があると思うんだよね、?

shk

お、おう、?

kn

こんな言い方するのは変なんだけどさ、!笑

kn

これを機に俺と友達になってくれたりしませんかね、?

友達…この定義は一体どこからなのかさっぱり分からないが、気に止めてしまった以上ここだけの関係で終わらせたくない。

だからこそ、ここで彼と友達になりもっと彼のことを知りたいと思った。

shk

なんかよくわかんねぇけど、

shk

友達、なのね?

kn

一旦友達?

shk

なんだそれ、笑

kn

俺にもよく分からない笑

shk

まあいいや笑

shk

じゃあ、これからよろしく、なのか?

kn

多分、?

shk

ずっと曖昧じゃねぇかよ笑笑

kn

こういうの慣れないから分からないんだよ!!笑

俺の発案から少しずつ打ち解け、笑いありの会話が成立していった。

kn

そういえば、なんて呼んだらいい?

shk

あー、たしかに

shk

なんでもいいよ

shk

…てか、名前そもそも知らない

kn

あ、俺名乗ってないわ

shk

普通名乗るところからだろ笑

kn

ごめんごめん笑

kn

俺、西金宗哉!

shk

じゃあ普通に宗哉って呼ぶわ

kn

おっけ

shk

俺は鮫島史尹な

kn

うん、知ってる

shk

は?なんで?笑

kn

なんか有名?らしいね

shk

そーなん?

kn

バスケの天才とかなんとか言ってたよ、俺の友達は

shk

別に天才ではないけど、

kn

まあまあ、笑

kn

俺も史尹って呼ばせてもらうね

shk

おん

shk

じゃ、おれこっちだから、またな

kn

うん!

kn

…あ

kn

連絡先だけ教えて欲しい!

shk

あー、確かに

shk

俺らそういえば他校か

kn

そうだよ笑

shk

ん、これ俺のメアドな

kn

ありがと!

kn

家に帰ったら連絡するよ

shk

わかった

shk

じゃーな

kn

ばいばい!

白尾駅付近で俺たちは分かれた。想像していた以上に史尹は気さくで話しやすかった。表情豊かで話していて楽しかった。

また、会いたいな。

そんな思いが俺の頭をよぎった。

kn

(…なんだろ、この気持ち)

kn

ただいま

おかえり

未夢

お兄おかえり!

家に帰ると母と妹の未夢が居た。部活道具を部屋に置き、再びリビングに戻る。

今日は遅かったね

kn

まあ、そこそこ練習してたしね

未夢

お兄また黒くなっちゃうよ

kn

あはは、笑

kn

善処します笑

家族との他愛のない話が俺は好きだ。母はとても優しい。怒ると怖いが、

未夢は俺の2つ下で、小学校最後の1年を楽しんでいるそう。

kn

そういや、兄ちゃんと父さんは?

未夢

兄にはね!まだ部活!

父さんは少し仕事が長引いてるみたいよ

kn

そっか

俺は兄が居る。兄と俺は2つ離れている。現在高校1年生の兄は部活にとても励んでいる。

さて、宗哉も帰ってきたことだし、ご飯の準備するね

kn

わかった

未夢

はーい!

未夢

未夢は学校の宿題終わらせてくる!

kn

おーがんばれ

各々やらなければならないことを始め、俺も部屋に戻ることにした。

kn

あ、そういえば、

俺は部屋に戻ったと同時に帰りのことを思い出した。

そう、史尹からメールアドレスを貰っていたことだ。すっかりと忘れていたもので、俺は直ぐに史尹へメッセージを送った。

kn

今思い出した!笑
宗哉です!

kn

よし、とりあえずメッセージ送ったし、一旦はいいか

史尹へとメッセージを送ったことを確認したあと、部活の疲れからか、眠気が俺を襲いそのまま眠りについてしまった。

彼からのメッセージがきていたのにも気付かず。

僕達は少し難しい

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

202

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚