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wtの薔薇短編集🌹

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wtの薔薇短編集🌹

1 - ズッ友2

♥

1,605

2022年08月27日

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あーあ

神様って不平等だ

nakamu

っ、きんとき!!

nakamu

ねぇっ、目、開けてよ…!!

あんな優しい人をこの世から消してしまうんだもの

きんときと俺は幼なじみで、

一緒にいない日はないくらいの仲良しだった

きんとき

俺、好きな人出来たかもしれない

nakamu

っ、まじ!?

きんとき

うん。引かないでね?

nakamu

え、なになに

きんとき

同性…なんだよね。

きんとき

好きになった人

そんなこと言われた時でさえ、俺の隣にはいつも彼がいた

nakamu

…そっか

きんとき

引いた?

きんとき

急にこんな話してごめん…変だよね…w

nakamu

いや、引いてない!変でもないよ!

きんとき

…ふっ、w

きんとき

ありがと笑

nakamu

何笑ってんだよ〜w

きんとき

いや〜、嬉しくてさ

きんとき

同性好きなのを認められた感じ?

nakamu

何それw

ほんとはモヤモヤしていたんだ

心がギュッと締め付けられる感覚

こういうの、なんて言うんだっけ?

nakamu

(「嫉妬」…かなぁ、)

親友がいなくなると言うか、取られる気がしてるんだろう

nakamu

(子供みたいでかっこ悪いな〜w)

当然そんな感情は押し殺して

nakamu

応援してる!

なんて言った

とは言うものの、きんときの話を上手く飲み込めなかった

きんとき

ねぇ、なかむ

nakamu

ごめん、俺用事が___

いつしか、彼のことを避けるようになっていた

きんとき

そっか、

nakamu

ッ、

胸がズキっと痛んだ

nakamu

(最近こういうこと多いなぁ、w)

まだ嫉妬してるのかな…

それとも___

nakamu

(俺もきんときが…)

いや、

nakamu

(考えるのやめよ)

きんとき

なかむ

nakamu

…ん?

1人で教室に座っていると、きんときが喋りかけてきた

きんとき

なかむ、そろそろ誕生日でしょ…?

きんとき

欲しいものとかって…

nakamu

えっと〜、無いかな〜?

きんとき

そっか…

「君が欲しい」って言いたかったな

nakamu

(って何考えてんだ俺!?)

きんとき

(シュン

nakamu

あ、ごめん!最近欲しいものとかなくてさ…!

きんとき

そ、そうだよね…

きんとき

でも、なんかあげたいな…!

nakamu

うーん…

nakamu

じゃあ、駄菓子屋のお菓子買ってきてくれない?

きんとき

えっ、そんなんでいいの?

nakamu

うん!

nakamu

昔よく一緒に食べたでしょ?

nakamu

また一緒に食べたいな!

きんとき

え…俺と?

nakamu

もちろん。

nakamu

きんときと!

やっぱり君の隣は俺で

俺の隣は君じゃなきゃダメなんだ

きんとき

っ!

きんとき

うんっ!

きんとき

沢山買ってくる!

nakamu

www

nakamu

きんときが食べたいものだけでいいよ

きんとき

え、なんで!?なかむにあげるやつなのに…?

nakamu

2人で食べるもん。あと俺お菓子ならなんでも好きだし

きんとき

確かにw

きんとき

休日買ってこようかな

nakamu

ありがと!

きんとき

…うん!

微笑んだ彼の顔は、とても眩しかった

でも、考えもしなかった

これが彼との最後の会話だなんて__

nakamu

っ、きんとき!!

nakamu

ねぇっ、目、開けてよ…!!

冷えきった彼の体はビクともしない

nakamu

やだ、やだやだ!

nakamu

そんなのやだ!

静かなはずの病室で、俺は1人泣きわめいた

nakamu

(俺のせいだ、俺の欲しいもの買いに行ったせいで…!)

nakamu

(きんときは……!)

nakamu

うわぁぁぁッ!

きんときはその日、俺が頼んだ駄菓子を買いに行った

買ったあと、飲酒運転したトラックに轢かれたという

nakamu

(あの日俺が止めてれば…)

nakamu

(駄菓子なんて買わせなければ、あの日あの場所にトラックが来なければ…!)

nakamu

(きんときは今…!)

きんときが横になっているベッドのそばの机に、何かあるのに気づいた

nakamu

(…!)

nakamu

(駄菓子…!)

nakamu

俺が好きなのばっかじゃん…

nakamu

(きんときの好きなやつ買えって言ったのに…!きんときのばか…)

nakamu

(これは…手紙…?)

「nakamuへ」

と書かれた封筒らしきものは、間違えなくきんときの字だった

nakamu

なんだこれ…

「nakamu 改めてお誕生日おめでとう! もうnakamuも18歳か〜 早いねー!笑 2歳の頃からずっと一緒だったのに、もうこんな経ったなんてびっくり笑」

nakamu

うっ、きんときッ、

思い出して、涙が込み上げてくる。

「あと、ずっと言いたいことがあったんだけど、手紙で言うね。 手紙で言うのもかっこ悪いからこれ渡す前に口で言ってるかも笑」

nakamu

…?

nakamu

(なんだ…?)

その次に書かれてたのは衝撃の言葉だった

「ずっと前から好きでした。」

nakamu

………え?

何回も読み返す

けどそこには"好き"の2文字がきちんと書かれていた

nakamu

えっ、えっ!?

nakamu

(どういうこと…!?ドッキリ!?)

「中学の時かな〜、 好きだって気づいたの。 女子とnakamuが話してるとこ見て嫉妬してたな〜笑 nakamuは気づいてないと思うけどずっとアピールしてたからね?笑」

nakamu

え、うっそぉ…w

nakamu

アピられてた…?w

笑いながらも涙が止まらない

好きな人に好きって言われたんだもの

「良ければ俺と、付き合ってくれませんか?」

「なんて無理か笑」

nakamu

(出来るなら付き合いたいよ…)

大好きな君と___

nakamu

(神様は不平等だ)

彼をこの世から消してしまうなんて

優しくて、かっこよくって、愛おしい彼を

nakamu

(もう俺も、この世にいる必要は無い)

頭の中は、きんときに会いたい一心だった

nakamu

(ここの窓から落ちようかな)

病院は4階

nakamu

(ここでタヒねなくても、俺はきんときに会うためならなんだってするから)

君がこの行動を泣いても、怒っても

俺は自分のしたことを悔やむことはないだろう

nakamu

今向かうよ

「待っててね。」

wtの薔薇短編集🌹

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コメント

1件

ユーザー

待ってガチ目に泣いた。((((泣いてる 神ですねフォロー失礼しますッッ

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