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…僕、藤澤涼架には悩みがある。
それはMGAを辞めたい、という事。
理由は、いじりが耐えきれなくなってきたのと元貴と若井が二人だけの世界に入ってしまうことがちょくちょくあって
その度に疎外感や嫉妬のような感情、とにかくモヤモヤしてしまうからだ。
ファンの人たちや2人からは愛があるからこそのいじりって言われるけど傷つくものは傷つくし、2人の方が楽しそうで上手く行きそうだからきっと僕はいなくても変わらない存在。
だから最近は僕が抜けても大丈夫なようにラジオやテレビも2人だけで出て貰ってるし、次入るキーボードの人のために楽譜に起こしたりしている。
ベッドでモヤモヤと考えていたらマネージャーから電話が来た。
あと五分で車が着くとの事。辛い。行きたくない。
本当は楽しいはずなのに、辛く感じてしまう。
うだうだ考えてるうちにマネージャーが来てしまった。
マネージャー
下から名前を呼ばれた。早く行かないと。
急いで階段を下りると玄関にマネージャーが待っていた。
マネージャー
涼架
すこし元気の無い声になってしまった。辞めるまでは普通を取り繕う。
そうじゃないと怪しまれちゃう。
マネージャー
涼架
少し笑ってみせるとマネージャーは安心したようだ。
マネージャー
仲良いなぁ、一緒に泊まってたのかな。
涼架
ひとつまたもやもやが増えて心がずしりと重くなった気がした。
外に出て車に行くと2人が隣に並んで座っているのが見えて僕はズキっと心が傷んだ。
やっぱり僕はお邪魔なんだ。
でも頑張らないと。
深呼吸してからドアを開くと若井と元貴がこっちをパッと見た。
元貴
元貴
滉斗
涼架
滉斗
2人が目の前でわちゃわちゃしてるけど話に乗る気にはなれなかった。
やっぱりお泊まりしてたんだ。
元貴
涼架
元貴
元貴
滉斗
滉斗
こういう小さな事でも流せなくなってしまった。
どんどん心が削られていく。
泣きそうになったから欠伸をする演技をした。
元貴
涼架
滉斗
このままだと普通の会話も嫌な風に読み取ってしまいそうだから眠る事にした。
スタジオに着くまで眠っていたから少し回復できた。
早く終わらせて帰ろう。
そう思っていたけど
メンタルが削られすぎたのか沢山ミスをしてしまった。
元貴
元貴
滉斗
ごめんなさい、僕がいなければ上手く進んでたよね。
元貴
涼架
涼架
元貴
滉斗
ふざけた言い方で真似される。確かに僕はこんなふざけた感じかもしれないけど辛いよ。
マネージャー
マネージャー
察したのか休憩を提案されてしまった。
涼架
元貴
滉斗
涼架
走ってトイレに駆け込む。
走って駆け込むとシャワールームと一体型のトイレだった。
好都合だ。そう思いながらシャワーの蛇口を捻る。
涼架
気持ち悪くて吐きそうになってしまったけどシャワーの音でかき消せた。
全身が気持ち悪くて服を脱いでシャワーを浴びる。
さっぱりする。
モヤモヤを全て流すように体をゴシゴシと洗い流し服を着てドライヤーも済ませてトイレを出る。
外に出るとマネージャーがいた。
マネージャー
大丈夫?という言葉に大丈夫と答えたいけど心配かけてしまうから答えられない。
涼架
マネージャー
涼架
涼架
2人でも違和感がないように最近はずっと断っている。
見てる人も2人で居るのに慣れてもらわないと。
マネージャー
優しい言葉に泣きそうになる。泣きそうになってばっかだなと思い頬をぱちんと叩き気を引きしめる。
マネージャー
マネージャーが僕の頬に触れる。
最近は元貴もくっついてくれなくなったし久しぶりに触れられてびくっとなってしまった。
マネージャー
なにやらマネージャーが驚いているけど何も考えられない。
ぼーっとしているとマネージャーが僕を横抱きしてスタジオへ走った。
涼架
走ってスタジオに連れてこられ驚いて居ると元貴がこちらに来た。
元貴
冷たく言う元貴にマネージャーが冷や汗をかいている。ごめんね、僕がこんなせいで。
涼架
マネージャー
マネージャー
元貴
元貴がジロリと上から下まで見て冷たく吐いた。
元貴
元貴
間違いない。僕がしっかりしてればこんなことしてもらわないで済んだ。
滉斗
滉斗
ごめんなさい、しっかりしてなくて。
あれから気づけば家のベッドで横になっていた。
2人はまだテレビの撮影とミセスロックスの収録で現場に残っている。
そう、こうやってフェードアウトしていくのがいいんだ。
リハは恐らくマネージャーからお疲れ様ですと来ていたから終わったのだろう。
シーンとした部屋で1人、横になっている自分に嫌気がさしてため息が出る。
涼架
涼架
そんなこと言っても否定してくれる人は誰も居ない。
今日こんなんでミスも多かったんだからこれからもっと増えちゃう。
明日、辞めるって2人に言おう。
そう決めて3人のグループアカウントに話したいことがあると送ってから目を瞑りそのまま眠った。