時計を見ると、
針はそらを起こす時刻を指していた。
目覚ましをかければいいのに、
どうして俺に頼むのだろう、と
つりめは首を傾げながら
そらが眠る部屋へ入る。
つりめ
そら、時間だよ。
そら
みっくん。
つりめ
あれ、起きてた?
そらは起きるなり
歯切れが悪そうに口をくぐもらせ
つりめから目を背けた。
つりめ
そら?
そら
俺さ、実は見てたんだよね。
つりめ
なにを…?
そら
お前とえいちゃんが、アレ…
やばい、見られていた。
つりめ
別にあの、そんなつもりじゃなくて…
そら
みっくん。
つりめ
ちゃんと活動に影響が出ないようにするし…
そら
聞いてみっくん。
つりめ
だからあの…
そら
みっくん!!
俯き気味に話すつりめの頰を両手で包み、前へ向かせた。
そらはつりめをじっと見つめて、
とても真剣な表情を浮かべている。
そら
俺は引いてもないし、
そら
別れろとも言ってない。
つりめ
ごめん…
そらの手が頰から離れると同時に、
つりめの視線も床へ落ちる。
そら
応援してやるよ。
そら
でも、俺だってお前のこと好きだし
そら
もうあいつに取られたけどさ。
つりめ
…え?
そら
辛くなったらいつでも俺のとこにこい、いいか?
つりめはそらの真剣な眼差しに
思わず頷いてしまった。