テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#オリキャラ
karura
41
69
翌日の放課後。
〇〇は昨日と同じ音楽室に向かっていた。
正直なところ、奏が本当に来るのかは分からなかった。
だが、昨日の彼女を見て音楽室に行かない理由は無い。
音楽室の前まで来ると、ドアの向こう側からピアノの音が聞こえた。
〇〇
奏
奏
〇〇
奏
奏
奏
〇〇が座ると、奏は鍵盤へ向き直った。
奏
譜面台には難しい今日の楽譜が置かれていた。
奏
奏
奏はそう言って、鍵盤に指を置いた。
演奏が始まる。
昨日より速い。
難しい旋律も、奏は迷いなく弾いていく。
けれど――
途中で、一音だけ外れた。
奏
奏
奏
何度もやったが、失敗する。
奏
奏
そして、奏は突然立ち上がった
奏
奏
〇〇
〇〇
奏
奏
けれど、その笑顔は明らかに無理をしていた。
奏が音楽室を出ようとした、その時。
スマートフォンが鳴った。
奏の足が止まる。
画面を見る。
その瞬間――
顔から表情が消えた。
奏
スマートフォンを握る手が震えている。 〇〇には画面の内容までは見えなかった。 けれど、奏が怯えていることだけは分かった。
奏
奏
慌ててスマートフォンを鞄にしまう。
奏
そう言って早足で去っていった。
たった一言。
なのに、奏が昨日見せていた表情と繋がってしまう。
どうして、あんなに怯えていたんだろう。
その夜。
奏は家に帰っていた。
奏
返事はない。
静かな家。
けれど、その静けさが怖かった。
奏は靴を脱ぎ、ゆっくり部屋へ向かう。
机の上には、コンクールの案内。
そして、その隣には楽譜。
奏は椅子に座る。
しばらく楽譜を見つめていた。
奏
自分に言い聞かせる。
奏
けれど、言葉の続きを言えなかった。
奏は一人で、消音機能を使ったピアノを弾いた。
音のない鍵盤。
誰にも聞こえない演奏。
それでも奏は、指を動かし続けた。
――そして翌日。
○○が音楽室へ向かうと、奏はまだ来ていなかった。
いつもなら聞こえるはずのピアノの音もない。
ただ、静かな音楽室だけがそこにあった。
コメント
1件
みぅ🤍🥀だよ〜読んだよ、第2話。 奏の指が止まるところ、すごく胸にきた。昨日の楽しそうな雰囲気と、今日の“あの表情”のギャップが切なすぎる……。「怒られる」って怯えてたのが、前回の胸の赤い跡と重なって、もう色々想像しちゃうよ。静かな家、音のないピアノ。一人で弾き続ける奏の孤独がひしひしと伝わってきて、見てられない気持ちになった。次、どうなるんだろう。美愛さんの描く奏の繊細さ、すごく好き🖤