華太に愛を囁き、抱き合った。それでも、どこか満ち足りなくて、華太のもっと奥深い所に、俺を刻み込みたいと願っていた。 最初はただの好奇心だった。
南雲梗平
小峠華太
華太は、差し出された湯飲みを疑いもなく受け取り、そのまま茶を呷った。
南雲梗平
唾液の混ざった茶を、何も知らずに飲む華太の姿は、俺に言い知れない程の背徳感をもたらせた。
この時、味わった背徳感が忘れられず、この日を境に、華太に自分の一部を食べらせることに、南雲は傾倒していった。
ある時は、汗を混ぜた烏龍茶を、ある時は血を混ぜた珈琲を渡し、華太が飲むのを見守った。 渡された飲み物を、華太が口にする度に、南雲は多幸感に包まれた。
南雲梗平
小峠華太
南雲梗平
小峠華太
南雲梗平
微妙そうな表情を浮かべながらも、華太は抹茶オレを飲み干した。
南雲梗平
小峠華太
南雲梗平
人は欲深い生き物だ。南雲は段々、食べらせるだけでは、飽きたらなくなってきていた。
南雲梗平
そういや髪の毛って、消化されないんだっけ?
髪の毛を細切れにして、料理の中に混ぜていく。
南雲梗平
狂おしいほどの愛は、人を凶行に駆り立てる。
そして、人はそれを狂愛と呼ぶ。
おわり
あとがき まじもんのヤンデレって、こーいう奴の事だと思ってる。自分で病んでると言う人より、一番厄介なのは相手にも周囲にも気取られない、普通を装ってる奴って話。 爪はタンパク質だから消化されると聞いたことがあったので、その体で書いたけど、髪の毛もタンパク質でケラチンで出来てるし、爪も同様に硬ケラチンで出来てる。そして、人体はケラチンを消化出来ない。なら、どう考えても爪も消化されない筈なんだけどな(-_-;)。調べたけどわからんかった。やっぱり長さと量の問題なんかな。
コメント
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なぐかぶ最高です