手放すには惜しい
大人組。 楽しい夢は終わります
性描写なし 不穏
わーい
タクシーはどんどん速く、 そして料金が高くなってく。
このタクシーには、 俺が奢りなのでかなり不安だ。
今は彼の家に向かっている
あざとくそして見抜くように、 俺を下から上目遣いした
行ってもええ?
まだまだ無名やけど
それでそのシチュが..
決めてあるんやけど
汚すぎるからさ?
非現実的やったし
どんな暮らしかなって
紫くんだけでさ
割と遅い時間で
いいですよーって
じゃ早速案内...
といった会話を重ね、 冒頭に至る
タクシーを捕まえる前は、 紫くん電話してたけど何だろう。
今はあまり考えないけど...
魂胆は勿論家に行きたいだけ。
家デートナイナイwって考え方だし、 まず外に出ることすら嫌になる
話とかしたいだけ)
色々なことを考えていると、 もうタクシーが停車した。
お金を置いてお釣りを貰う。
外に出てタクシーを見送り、 少し肌寒い風が横を通り過ぎた
片付けたっけ..
出来るから大丈夫!
無いんだけどなぁw
バタンという音と、 ガチャという音を聞いてすすむ
危機感のないところは、 俺の欠点なんだなと思った。
リビングに入ると、本が2冊、 重ねられていた。
それと、充満する誰かの匂い
散らかってたかな
重ねられていた本の1冊を手に取る
凄く表紙に惹かれてさ
面白そうと思って
モチベ上がったわw
できたら書いてな
そして、俺は彼の部屋を探索した
入らないでくれる?
バレちゃうから、
俺隠したいなって...
眉間に皺を寄せて俺を上目遣いする
なにかに困ってる人みたいだった
プライベートやしな
そう言ったら、彼は 花が咲いたように笑った
ゆっくりしとくけど
ガサガサと探索を始めた
俺には下心を見抜くことが 鬼がつくほど得意である。
だから他人がどんなことを思ってるか 何となく態度と目線でわかる
今この目の前で、探索を始めた この客。下心丸見え。
俺の部屋に興味津々で、 桃くんが隠れてる部屋は隠した
素直に守ってくれればいいが
後はつけてみよう)
バレずに動向を伺った。
キッチン、寝室、(何故か)トイレ
色々な所をガサガサと探索していく彼
ほんと不審者に等しいほど、 俺は疑心暗鬼で見つめた
拘束用具が詰め込まれてる 引き出しに手をかけた時は焦った
だが踏みとどまったらしく、 開けず次の所へ向かった
心臓に悪い。悪すぎる。
他にも桃くんのスマホを見つけられ まじで焦りながら必死に弁解した
あと桃くんの服。匂い。色々 指摘されて全部誤魔化していた
戻ってきちゃった)
「なんでおるん?」って言われるし、 俺はここで安静にするしかないのか
開けられない事を祈って、 俺は椅子に座った。
疑心暗鬼に見てくる彼を追い返して 秘密と言われた部屋に手をかける。
彼の隠し事。全て知りたい。
少しの恐怖と好奇心を背負い、 おれは部屋を開けた。
...
ピンク色のふわふわとした髪の毛と 秋には寒い半袖の男の人..?
そこそこの広さの部屋で、 うずくまっていた
この子が、趣味?
紫くんにっ紫くんに
その子は俺の腕を引っ張り、 思わず俺はぶっ倒れてしまう
膝を打って、それでも、 ドアを見つめると
紫くんがいた
悲しそうな顔をして、 桃くんの元へ行く
人が来たら...
こうして殺すって
俺の手を握って、優しく問いかけた
俺辞めてって言ったよ
意図せず買ってたよ、
想像できない話で
なんて思ったけど
目の前の彼はなぜか憶測で、「最後」 という言葉を使った。
意味がわからない、どういうこと..?
来世でも俺を使って
首に刃が通る。切れ始めた。
刃が首に当たり少し入っても、 痛みなど感じなかった。
死を覚悟したその時
ずっと叫んでいた「趣味」の子が 彼の刃を握る手を止めた
まって、やめて、
「殺して欲しい」っ、て
して生きたくない
彼に何が通じるものがあったのか、 その手をぴたりと止めた。
驚いた。驚きすぎて、もう、 身動きが取れなかった。
乱暴に扱っても、いい
静まりかえった部屋だけに、 「趣味」の子の声だけが響いていた。
桃くん生きてけないよ?
できない子なんだよ
よく言えるよね
紫くんがさせた..
俺は驚き恐怖を感じている状態で、 動けずにただ話を聞いていた。
言葉を遮り彼は言う。
いい話だね!!
俺の人生は、きっとここから始まった
そう思えるほどの衝撃だった






