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カノン
下級天使のカノンは夕焼けに染まる町を眺めていた。
天使が視える人はごく僅かで、カノンは人間界で
自分が視える人を探していたのだが、途中で羽を怪我し
教会で羽休めをしていた。
レイ
カノン
カノン
カノン
どうせ聞こえやしない。そう思っていたのだが。
レイ
カノン
カノン
カノンは顔をあげると、綺麗な金髪に透き通るようなその瞳をみて
胸の高鳴りを感じたカノン。
カノン
レイ
レイ
レイ
カノン
カノン
レイ
カノン
レイ
カノン
カノン
カノン
レイ
これが二人の出会いであり、
美しい物語の始まりである。
天界ヘブンズ・オブ・ヤード
ニコ
ニコ
カノン
あれから、カノンはレイチェルに会うために
人間界によく行く。それをパートナーのニコはあまりよく思っていないようだった。
ニコ
ニコ
ニコ
カノン
カノン
ニコ
ニコ
カノン
カノンは頬を膨らませ、人間の命を管理している
栽培園に向かう。
ここでは、木に実るリンゴのようにいくつもの光る果実がなっている。
これが、人間の命そのもの。なので、栽培係に任命された天使は
取り扱いに気を付けて、人間の命を見守っているのだ。
カノン
雷蔵
雷蔵
カノン
カノン
カノン
カノン
雷蔵
雷蔵
カノン
雷蔵
カノン
雷蔵
雷蔵
カノン
カノン
カノン
雷蔵ならわかってくれると思ったが、理解してくれなかったので、
カノンは人間界に降りたった。
カノン
レイ
レイ
カノン
レイ
レイ
カノン
カノン
レイ
レイ
カノン
カノン
レイ
レイ
カノン
わからない。何故、レイチェルが自分の幸せを捨ててまで、
別の人の幸せを優先してしまうのか。
わからない。天使である
カノンには。
カノン
レイ
気づいたら、カノンはレイチェルに口づけをしていた。
レイ
カノン
カノンはレイチェルの家を飛び出した。
レイチェルと過ごしていて、芽生えていたこの感情の正体に気づいた。
これは....恋だ。
数ヶ月後。
レイ
レイチェルは黒いドレスに身を包み、式が始まるまで待機していた。
レイ
これでいい。父が少しでも楽ができるなら。
??
レイ
??
レイ
??
タミヤ
レイ
タミヤ
レイ
タミヤと名乗る青年は何処か儚い瞳で笑う。その瞳が真っ直ぐ
レイチェルを写していたので、思わず、綺麗と言ってしまった。
タミヤ
レイ
綺麗と言われ、胸が高鳴る。
始めて会うのに、何故か近くにいると安心する。
タミヤ
レイ
タミヤ
タミヤ
タミヤ
タミヤ
レイ
行ってしまう。そう思った時には体が勝手に動いていた。
レイ
タミヤ
タミヤ
レイ
レイ
何を言ってるんだろう。今日、結婚する人にこんな事を言われて
タミヤ
タミヤ
タミヤ
レイ
強く手を引かれ、レイチェルは花嫁は
全てを捨てて、裏切り。式から姿を消したのだった。
あの駆け落ち事件から数年後。
ある冬の日に。
終わりを告げる銃声が響いた。
ニコ
レイ
数分前
レイ
レイチェルは祈りを捧げていると目の前に片目のない天使が現れた。
ニコ
レイ
レイ
レイ
ニコ
ニコ
レイ
ニコ
ニコ
レイ
レイ
ニコ
ニコ
レイ
ニコ
レイ
レイ
ニコ
レイ
レイ
レイ
レイ
ニコ
レイ
ニコ
白いリボルバーをレイチェルに向け、
一発の弾丸がレイチェルの心臓を貫いた。
ニコがいなくなったと同時に、タミヤが教会にたどり着いた。
タミヤ
レイ
タミヤ
タミヤ
冷たくなった体を抱き寄せて、頬を撫でるタミヤ。
タミヤ
タミヤ
タミヤは光に包まれながら、レイチェルの口にそっと口づける。
光はレイチェルに移るようにして消えた。その時、タミヤは
本当の姿に変わっていた。
レイ
レイ
カノン
レイ
レイ
レイ
タミヤの正体は天使のカノンだった。
カノン
レイ
カノンの羽は真っ黒に染まっていた。
天使の口づけは、死者を甦らせる力がある。しかし、その代償は...
<自分の命>
カノン
レイ
レイ
レイ
カノン
カノン
レイ
レイチェルがカノンに手を伸ばした時。
カノンは....消えた。
一枚の黒い羽だけを残して。
レイ
レイ
レイチェルは教会でカノンの残した黒い羽を抱きしめ、泣き続けた。
羽を堕とした堕天と穢れた黒に染まる花嫁。
堕天は地のそこへ堕ちてさえも誓いの楔を絡めあって
許されない罪を抱えていく。
罪の果実が朽ち果てた時。
再び巡り会うその日まで。
完