kn . syk
静かな夜 。
風すら吹かない 。
俺は 、村から追い出された 。
いや 、追い出されたというより
捧げられた 、という方がきっと正しい 。
どうせ神など 、
狐なんて居ない
ただの言い伝えだろう 。
生贄になった奴なんて何回も帰ってきた 。
帰ってきた生贄の意見を信じて 、帰ってきては捧げてを繰り返して
「 なんもなかった 」なんて言える訳ないだろうし
ましてや人を食う狐だろ 、生きてるじゃねぇか 。
そうずっと考えていつ帰ろうなどと思っていた 。
ただずっと 、時間が過ぎていった 。
かさ 、かさ 、とこの生い茂った草を歩く音 。
三角の耳 。
そして何より目立つその尻尾 。
夜空のように綺麗な瞳を持つ …
あの言い伝えは本当だった ?
首を傾げ何も知らないような顔 。
否定するがどういう事だ 。
コスプレじゃないと言うなら 、なんだ 。
人が好きな狐なんて居るのか ?
だんだんと近付いてき 、目の前に来た 。
うっすらと口から見える歯は鋭かった 。
痛そう 、だなんて思いつつも
ただほんとに居たんだなんて思った
食われるのか 。俺は 、
… もういい 。
… どんな地獄なのかな 。
だなんて思いながら目をつぶった 。
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