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〜病院〜

目覚めると…俺はなぜか 病院のベットの上にいた。

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(あれ…?なんで
俺、病院に…?)

目だけを動かして右を見ると…

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

え?…母さん…?

彼方母

あっ!彼方っ!…
よかった!目が覚めて…

なぜか…母さんがいた。

彼方💙(そらる)

え?なんで…
ここに居るの?

彼方💙(そらる)

…仕事は…?

彼方母

おばあちゃんから彼方が
病院に運ばれたって聞いて…
それで急いで帰ってきたのよ。

彼方母

ちょうど仕事も
早く終わったから…

彼方💙(そらる)

あ…そうなんだ…

彼方💙(そらる)

(…仕事、終わったんだ…)

彼方母

彼方母

……大丈夫…?

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

…うん…大丈夫だけど…
なんで俺、病院にいるの?

彼方母

え?…覚えてない?

彼方母

クルージングに行って
海に落ちたでしょ…?

彼方母

その後、奇跡的に近くの
浜辺にたどり着いたみたいで…

彼方母

近くを通り掛かった人が
浜辺に倒れてた彼方のことを
見つけてくれたのよ。

彼方💙(そらる)

そう…なんだ…

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(違う…奇跡的に浜辺に
辿り着いたんじゃない…)

彼方💙(そらる)

(あの浜辺に
運んでくれたのは…)

彼方💙(そらる)

(まふまふだ。)

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

誰か…他にいなかった?

彼方母

…え?

彼方💙(そらる)

俺の他に…誰かいなかった?

彼方💙(そらる)

例えば……白い髪に
赤い瞳の男の子とか…

俺はまふまふの特徴を言ってみた。

彼方母

…白い髪に赤い瞳の男の子…?

彼方母

その人は彼方意外…
誰もいなかったって言ってたし…

彼方母

そんな子…この町に居ないわよ?

彼方💙(そらる)

(……居ない…)

俺は、まだ…まふまふが 消えてしまったという 現実を信じたくなかった。

彼方💙(そらる)

(嫌だ…まだ信じない…っ)

彼方💙(そらる)

(まふまふはまだ…いる…)

彼方💙(そらる)

(消えてなんか……ない…)

彼方💙(そらる)

(だって…証拠がないから…)

俺はまふまふが消えてしまっていたら なにか『まふまふのもの』が 残っていると思った。

だから、それを見つけるまでは絶対に まふまふが消えてしまったと 信じたくなかった。

彼方💙(そらる)

(海に行けば…何かあるはず…)

彼方💙(そらる)

(何も、無かったら
まふまふはまだいる…)

彼方💙(そらる)

(消えてなんて…ないんだ…)

俺は退院したらまた海に行こうと そう思っていると…

彼方母

あ、そうだ、彼方。

彼方母

これ、先に渡しておくわね。

彼方💙(そらる)

え?……

彼方母

これ、彼方が浜辺に倒れてた時に
すごく大事そうに握りしめてた物
らしいから、きっと彼方にとって
大事なものなんでしょ?

そう言って母さんが渡してきたのは…

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(……これ…っ)

彼方💙(そらる)

……青い…ピアス…

それはまふまふがつけていた あの青いピアスだった。

彼方💙(そらる)

(なんで…これ…俺が…っ)

これは…紛れもなく… まふまふがつけていた…

”まふまふの物”だ。

彼方💙(そらる)

(これが…ここにある…)

彼方💙(そらる)

(俺の手元にある…
って、言うことは…)

彼方💙(そらる)

(じゃあ…っ
まふまふは本当に…?)

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

(嘘…だっ!!)

彼方💙(そらる)

(嫌だ…っ!嫌だ!
信じたくない…!)

彼方💙(そらる)

(信じたくない…けど!)

まふまふの物が見つかった以上 俺はもうそう思うしか無かった。

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

ふ…っ…ぅ……っ

俺の目からは涙が溢れた。

彼方母

えっ!?彼方どうしたの!?

彼方母

大丈夫?どこか痛い…?

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

……ごめん…っ母さん…

彼方💙(そらる)

少し…1人にして欲しい…っ

彼方母

え…?

彼方💙(そらる)

…っ…お願い…

彼方母

彼方母

わかったわ…

そう言うと母さんは 病室を出て行ってくれた。

俺は1人になった病室で…

彼方💙(そらる)

…っ…まふまふ……

彼方💙(そらる)

彼方💙(そらる)

まふまふ…ごめんっ!

彼方💙(そらる)

…ごめんっ!!

彼方💙(そらる)

ほんとに…ごめん…っ!

と、そう、まふまふに謝った。

彼方💙(そらる)

あの日…俺が…っ
クルージングなんかに…
誘わなければ…っ!

彼方💙(そらる)

あのままいつも通り…
海にいれば…っ

彼方💙(そらる)

まふまふは…
消えなかったかも…
しれないのに…っ

彼方💙(そらる)

まだっ…一緒に居られたかも
しれないのに…

彼方💙(そらる)

ほんとに、ごめんっ…!

俺がどんなに謝っても まふまふはもう帰ってこない。

意味は無いことだってわかっていた。

それでも俺は……

彼方💙(そらる)

…ごめ…ん…ごめん…っ

と、青いピアスを握りしめ泣きながら ひたすら謝り続けた。

その後、俺は体調も安定していて 特に、怪我もしてなかったため……

すぐに退院することが出来た。

そしてその後は、海には1度も行けずに 母さんの仕事が終わったこともあって…

俺は…

彼方母

彼方母

じゃあ…そろそろ行くね。

彼方母

夏休みの間…
彼方のことありがとう。

ばあちゃん

いえいえ。

彼方母

ほら、彼方からも
お礼、言いなさい。

彼方💙(そらる)

うん、ありがとう…
ばあちゃん。

ばあちゃん

また、いつでもおいでね?
待ってるから。

彼方💙(そらる)

うん…

東京に帰ることになった。

彼方💙(そらる)

(また…来れるのかな…っ)

この歌声がもう一度、君に届いたら…

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